お!バカんす家族
2015年作品
エド・ヘルムズ、クリスティナ・アップルゲイト、スカイラー・ギソンド、スティール・ステビンズ、クリス・ヘムズワース、レスリー・マン、チェビー・チェイス、ビヴァリー・ダンジェロ、チャリー・デイ、ノーマン・リーダス
あらすじ:
『ホリデーロード4000キロ』から息子家族に世代交代した、バケーションシリーズの5作目。
家族旅行の珍道中コメディ。
バカンス
シカゴに住むパイロットのラスティ・グリズワルド(エド・ヘルムズ)には、2人の息子がいたがその仲は悪かった。
気弱な兄ジェームズは弟ケヴィンにいつもバカにされていた。
ある日、友人一家を食事に招いた。
その家族は親子仲が良く、家族旅行もパリなど海外へ行き、リア充ファミリーだった。
ラスティは、羨ましくなる。
ラスティの休暇といえばお気に入りの丸太小屋に家族で行く事だったが、その写真を見返すと年々妻のデビー(クリスティナ・アップルゲイト)の表情が曇っている事に気づく。
翌日、ラスティは家族旅行を企てた。
「パリよりいい所、車でワリーワールドへ行こう」
ラスティにしてみれば、丸太小屋からワリーワールド(テーマパーク)にしただけでも、ドヤ顔なのだが、家族には不評だった。
パリでもなく、ただえさえ仲の悪い兄弟を狭い車内に長時間一緒に居させるのだから。
すぐにブーイングを受けるが、ワリーワールドはラスティにとっては思い出の場所だった。
帰りは飛行機だといって、なんとか家族を宥めた。
リモコンでも操作できる、必要のない多機能なレンタカーですぐに出発する。
無線
ラスティは、無線を利用して背後を走る大型トラックと交信した。フロントにクマのぬいぐるみをつけていた。
するとケヴィンが、「トラック運転手はみんなレイプ犯ってほんと?」と失礼な質問をする。
ラスティは慌てて無線を取り上げた。
途中ダイナーに寄ると、その駐車場にはクマのぬいぐるみをつけたトラックが停まっていた。
その後、デビーの出身校であるメンフィス州立大に寄り道する事に。
しかし、気の進まない様子のデビー。
実はデビーはイッキ飲みレースでレジェンドの「無敵のデビー」という有名人だったのだ。
その日もイッキ飲みで騒ぐキャンパスで、女生徒がデビーの正体に気づく。
夫の手前、人違いだと誤魔化すと「確かに無敵ぽくない」「評判倒れ」と言われカチンと来てしまう。
自ら伝説だと認めるが、バアア扱いされムキになってレースに参加する事に。
大量のビールを一気してから、障害物のあるコースをクリアするのだが、さすがに歳には勝てず途中でコースアウトして地面に大量にビールを戻してしまい、落ち込んだ。
再び車を走らせると、後ろから大型トラックが追いかけてきた。
例のクマのぬいぐるみをつけたトラックだった。
どうやらケヴィンの発言で怒らせてしまったのか、一家をつけているようだった。
トラックを撒く為に格好良く急旋回しようとして、大横転するが何とか逃げた。
温泉
モーテルに泊まり、翌朝温泉を目指した。
だがその道は人気なのか車が詰まって動く気配がなかった。
そこへ通りかかった人に温泉の別の入り口がないか尋ねると、教えてくれた。
言われるままに進むと確かに、人気のない温泉を見つける。
上機嫌になり水着に着替え、温泉を楽しむ。
硫黄の臭いに、地面の泥をすくい顔に塗りたくった。
実は、そこは未処理下水の池でウソを教えられていたのだった。
と言う事は顔に塗ってる臭い泥は……。
まだ気づかず潜ったりもしている。
するとラスティの耳には人間の耳がくっついて、ケヴィンはダーツかな? と言って注射器を持っていた。
さすがに温泉ではないと気づき慌てて池から出るが、車は車上荒らしにもあっていた。
ジェームズの大事なアコースティック・ギターや荷物は盗まれ、車には巨大なペニスの落書きまでされていた。
妹の家
着替えもできないまま、テキサス州プラーノの、ラスティの妹のオードリーの家に寄る。
オードリーの夫はストーン・クランドル(クリス・ヘムズワース)といい、かなり裕福な暮らしをしていた。
到着するとすぐに、教会に寄付する予定の服を貸してもらった。
デビーは、旅の途中で結婚指輪を失くしていた事に気づく。
翌朝、ラスティはストーンと一緒に敷地内にいる牛追いをするが、バギーで牛にツッコミ血まみれになって牛を殺してしまう。
そのまま旅に戻ると、ラスティはランチにハンバーガーを提案した。
またしても、クマのついたトラックが同じ道を進んでいた。
フォー・コーナーズ
アリゾナ州のホルブルックでモーテルに泊まった。
夜になると、ラスティは寝てるデビーを起こして4つの州が交わるフォー・コーナーズで愛し合おう、と誘った。
マンネリ打破を提案されていたので、ちょうどいいのではないか、と。
2人は子供達が寝ている隙にモーテルを抜け出した。
だが、皆考える事は同じようで暗闇の中、大勢のカップルが順番待ちをしていた。
挙句、ユタ州から警官がかけつけ2人を公然ワイセツで逮捕しようとした。
ところが、次々に他の州の警官も来て、警官同士のディスり合いが始まる。
その隙に2人は逃げた。
親がいない間、目を覚ましていた子供達――。
ジェームズは、旅の道中で顔見知りになった女の子といい雰囲気になっていた。
だが、そこへケヴィンも起きて来て、いつものように兄をバカにし始める。
弟だから、と言い返さないジェームズに明らかに女の子が引くと、ジェームズは決心したようにケヴィンにやり返した。
始めてジェームズにやり返され、馬乗りにされたケヴィンはやると言ってもくすぐられたりするだけだったが、始めて降参をした。
ジェームズはいい気分になった。
ラスティとデビーが戻った時には、2人はベッドに戻っていたので関係の変化には気づいていなかった。
グランド・キャニオン
グランド・キャニオンで急流下りをする事に。
最初からテンションのおかしなガイドだったが、川に出る直前にどうやら婚約者にフラれたようだった。
案の定頼りにならず、大きな滝の直前で家族だけがボートを降りて逃げた。
テディ・ベア
あと1日でワリーワールドという段階になっていたが、死にかけた事で家族のテンションはラスティ以外、下がりもう帰ろうと言い出される。
さらにそこへガス欠にもなってしまう。
砂漠の真ん中で、携帯の電波もなくスタンドも見えない。
リモコンで何かできるのではないかとボタンを押していると、車が勝手に動き出しその先で大爆発を起こしてしまう。
家族のストレスがラスティに大爆発する。
ラスティ自身も爆発して、良い夫を見つければいいと砂漠を歩き出す。
するとそこへまたクマのぬいぐるみのついたトラックがやってきた。
ラスティを狙っているのか、追いかけてくるので慌ててラスティは逃げた。
家族も後を追う。
逃げ切れず、トラックから運転手(ノーマン・リーダス)が降りてくる。
無線の事なら謝ると頭を下げるラスティに、胸のポケットから何かを出した。
それはデビーがミズーリで落としたという結婚指輪だった。
届けようとしてずっと追っていたのだという。
しかも、事情を知ってサンフランシスコのラスティの実家まで送ってくれるという。
サンフランシスコ
無事、トラックで実家まで送ってもらった。
別れ際、なぜフロントにクマのぬいぐるみがついているのか尋ねた。
「子供が安心する」
「お子さんがいるの?」
「いない」
すぐにドアを閉めて別れた。
ラスティの両親は、家をB&Bにしていたがあまりの適当さに客が怒って帰っていた。
ラスティは、改めてデビーに指輪を渡し、お互いやりなおす事を誓った。
ワリーワールド
翌朝、ラスティは散々な旅を終わらせる為父親に空港に送るよう頼んだ。
それを聞いた父親は、ワリーワールドを諦める事を認めなかった。
家族旅行とは大変なもの。
旅がつらいからゴールが輝くんだ。
父親は車を貸し出し、旅の完走を手伝った。
いよいよ念願のワリーワールドに到着した。
目指すは、大規模なジェットコースター、ヴェロシラプター。
4時間待ってやっと順番と言う所で、プラチナ・パスを持つ家族に追い越されそこで締切となってしまう。
その家族はラスティをバカにした国際線のパイロットだった。
ラスティは思わずつかみかかっていた。
すると息子達も同じように家族に突っ込んで行く。
2つの家族がジェットコースター乗り場で大乱闘となる。
結局、力では勝ちパイロット家族を追い払う事が出来た。
念願のジェットコースターにギリギリで乗り込む。
家族の絆は思った以上に強まっていたのだった。
そしてドキドキワクワクのスタートとなる。
が、1回転した頂上で逆さまになった状態でジェットコースターは停止してしまった。
解放されたのは真っ暗になってからだった――。
結局散々な目にあったが、家族の結束は変わりなかった。
シカゴに戻る空港で、ラスティは子供だけを家に帰した。
ここからはサプライズで、デビーと2人でパリに行く手配をしていたのだった。
業界のコネを使って……、乗務員が座る席で。
でもデビーは幸せだった。
おしまい
かんそう:
あまりのアホっぽい邦題に、スルーしようかなと思ったんですが一応コメディだし……と見てみました。
想像通りのくだらないアホの連続ではありましたが、意外と見れてしまいました。
見終わってから、シリーズ物だと知ったのですが世代交代している設定のお陰か、前作の知識がなくてもほとんど問題はありませんでした。
そもそもコメディーなので、唐突な事が起きてもあまり気にならない……というのもありますが。
設定的には、どちらかというとコメディよりはよくあるハートウォーム・ファミリー・ドラマの定番の「旅で冷めかけていた家族の絆を深める」というストーリーでした。
兄をバカにしていた弟は一目置くように、夫に冷めかけていた妻は思い直す……。
クリスティナ・アップルゲイトが、いつまでも可愛さの残る母親役で、彼女の存在で見る気になれたというのもありました。
謎のトラック運転手が、ノーマン・リーダスというのも嬉しい驚きでした。
これだけでも見て良かった、と思えましたw
期待していなかった分、意外と面白かったな~と感じているのかもしれませんが。
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