2016年9月26日月曜日

メカニック



映画 (Movie) / メカニック (2010) 〔DVD〕

2010年作品(リメイク)

ジェイソン・ステイサム、ベン・フォスター、ドナルド・サザーランド、トニー・ゴールドウィン

あらすじ:メカニックと呼ばれる、非情な殺し屋。ある日、恩人が殺しのターゲットとなってしまい・・・。


新作が控えております。ステイサムの代表作って感じでしょうか。ザ・ステイサム。
リメイクとは思えない、ステイサムの為の映画。

【おはなし】

アーサーは殺し屋(メカニック)として生きる、孤独な男。

そんなアーサーにとって恩人でもあり、友人でもある車椅子のハリー(サザーランド)という男が居たが、その組織の別の男ディーン(ゴールドウィンakaフィッツ大統領@スキャンダル)から、依頼されてしまう。

理由は、組織を裏切っているようで、5人の殺し屋が殺されたからだという。

証拠の写真を見せられ、断りきれず請け負う事になるアーサー。

だが、土壇場になり、ハリーに狙われていると電話をかけ、逃がす誘導をするが、それこそがハリーを警備から隔離し、1人にして殺す為の作戦だった。

アーサーを見て、自分の立場にすぐ気づいたハリー。

覚悟を決めて、愛用の銃でカージャックに狙われたがせめて反撃して死んだと見せておきたい、と自ら銃を撃った。

アーサーは、何故撃てる状況なのに、俺を撃たなかったのかと尋ねると、
「別の誰かが送られるだけだから」
「どうせならアーサーにやられたい」
「罪を背負え」

とハリーは言った。



そして、墓でハリーの息子スティーヴと再会する。
ハリーとの仲は決して良くはなかったが、生前から親子の関係性をアーサーは心配していた為、嘘をついてハリーの愛情を伝えた。

最初はどうでもいいと言う感じだったが、父親を亡くした悲しみは、カージャック犯への仕返しとして、確かに募っていた。

そんな危ういスティーヴをつい見捨てられず心配してしまうアーサーは、スティーヴが実際にカージャック犯を襲う所を仲裁に入ってしまう。

それがきっかけでスティーヴに自分もメカニックになりたい、と付きまとわれる羽目に。

ハリーを撃った事はいえないまま、その罪悪感のせいか、面倒を見る事に。

そして、自分が受けた依頼を手伝わせるが、スティーヴはただ言うことを大人しく利くタイプではなかった。

言われた通りにやれば、無傷で終ったものの、あえてアーサーを意識するような手段を取り、体格の違う相手にボコボコに返り討ちにあいながらもなんとか始末をする。

だが、その根性は認める価値があったようで、組織からスティーヴの事を注意されるが、アーサーは「一緒にやる」と宣言した。

そして立て続けの次の依頼。

再び断るも、スティーヴの事といい組織に反抗的だと思わせるな、と言われ、引き受ける。

相手はカルト教の教祖だった。

これまで同様にスティーヴとペアを組んで侵入するが、些細なミスから隠れている事がバレてしまい、大騒ぎを起こしてしまう。

逃走する際に、2人は別れる。

アーサーはその後空港でディーンに見せられた死んだはずの写真の殺し屋を見てしまう。
後をつけると、その男はディーンに頼まれて、残りの4人を殺し、自分も死んだ事にした、と白状した。

そう、そもそもハリーを始末する為にディーンがでっち上げをしていたのだった。

すべてを知ったアーサーはディーンに復讐する事を決める。

一方、スティーヴはすでにアーサーの隠れ家に戻ってはいたが、ディーンの追手に銃をつきつけられていた。
アーサーとの通話で、ソファの下に銃が隠してある事を聞き、その場を切り抜ける。

2人は、落ち合いディーンとの全面対決に挑むが、スティーヴはその準備をしていたガレージで、荷物の中からハリーの銃を見つけてしまう。

そして、そっと盗む。

この銃から、ハリーに手を下したのがアーサーだと気づくが、スティーヴはすぐにはアーサーを責めるような事は言わなかった。

「知り合いを殺した事はあるか」と車中で質問すると、「ある」と返事され、決定打となった。

だが、ディーンが父殺しの大元でもあると気づいたのか、スティーヴはディーンへの復讐まではきっちりと働いた。

そして、無事すべてが終わった時。

アーサーは、これが潮時だと、どこかへ行き、仕事も変えると話す。

なんならスティーヴも来るか、と言うが、スティーヴは1人で(メカニックを)やっていける、と断った。

そして、ガソリンスタンドで、買い物をするといい、車から降りるが、その際ガソリンをわざと漏らし、銃を撃って点火して、アーサーごと車を爆破した。

スティーヴの父殺しの復讐はこれできっちり終わった。

スティーヴは、アーサーの隠れ家に戻り、アーサーのレコードをかけ、そしてアーサーが大事にしていたスポーツカー、絶対にお前は乗せないと言われていた車に乗る。

これからは、自分が最高のメカニックだと言わんばかりに、すがすがしい表情でエンジンを掛けるが、それはつかの間の成功だった。

すぐに、車は爆破し、家もレコードから引火し、アーサーの痕跡とともにすべて消えた。


ガソリンスタンドでの爆破事件。

何度も防犯ビデオを見て確認するが、爆発の直前にアーサーが車から転がり降りるのが映っていた。

ハリーの形見の銃にはこう記されている。

「周到な準備が勝利を招く」


おしまい。

【かんそう】

どこまでが忠実なリメイクかは知りませんが、とにかく、リメイクと言うのがウソでしょって思えるほど、ステイサムのステイサムによるステイサムの為の映画でした。

しかも、意外とB級じゃない!

ま、だからこそ続編も出来るんでしょうけどw

ざっくり言うと、ある意味一匹狼な007なんですけど、かなりストイックで、一切チャラついていません。
でも、007的様式美は守っている為、正直まるで必要のないラブ要素が入っています。
本当に、いりません・・・。

最初は、よくある「ハリーを殺した事がいずれバレてスティーヴと対決する」んだ、と思っていたので、「あーあー超B級」って思いながら見ていたんです。

だから、途中気づきながらも、アーサーへの感情を必死で隠し、一緒にディーンを倒すという展開は、ダメ息子だったスティーヴが父の死、そしてアーサーとの出会い&教育で成長し、ただのチンピラから立派なメカニック(殺し屋)になったんだなーと、思わせる良いシーンで、ちょっと感動したくらいです。

でも、アーサーの方がやっぱり何倍も上手で。

アーサーは途中、スティーヴが隠し持った形見の銃に気づきますが、アーサーが仕掛けていた万が一の罠は、もちろんかなり前からのもの。

最初は、アーサーがスティーヴに近づくのを、メカニックらしくない行動だと、少し違和感を持って見ていたのですが、やっぱりアーサーはメカニックでしかいられないんですね。

メカニックなのに、人間らしい、というありきたりなストーリーもこれまたB級だわー、と言う気まんまんでしたが、さすがステイサム。

最後の最後まで、メカニックでした。

ここまで、徹底して漫画っぽい、ストーリーもちょっと珍しく思える程。

私は大好きです。一切の救いなし。

まあ、その為の箸休め的なラブシーンだとすれば、仕方ないのかもしれませんねw

この手のストーリーにありがちな、ダークヒーローがピンチになるというシーンもほとんどなく、常に優勢。

そういう意味でも安心して見れるアクションでした。

役者陣も豪華でした。

キーファー・サザーランドは本当に迫力があって、ある意味これもマンガのキャラクター並ですよね。
さらに、裏で企むディーンは、スキャンダルの大統領フィッツ役とはまた違う顔を見せていました。




ステイサム・ファンならもちろんですが、そうじゃない人にも本作はちょっとお勧めできる作品かもしれません。

なかなか良いダークヒーローでした。


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