ニンフォマニアック1(2014) 私には予想できなかった衝撃ラスト!
©Magnolia Pictures
2014年
監督ラース・フォン・トリアーキャスト:シャルロット・ゲンズブール、シャイア・ラブーフ、クリスチャン・スレーター他
(U-NEXTで視聴)
あらあらすじ
はじまり
1人暮らしの老人セリグマン(ステラン・スカルスガルド)は、ある日道で倒れている女性ジョー(シャルロット・ゲンズブール)を見つけ、救急車を呼ぶと声をかけると何もするなと言われたので、放っておくわけにもいかず家に連れて帰る。
自分は悪い人間だと言うジョーに興味を持ち、話を聞く。
自分は悪い人間だと言うジョーに興味を持ち、話を聞く。
釣りと逆ナン
大人しいジョーは、幼少期から性的なことにとりつかれていた。
ジョーをひっぱる大胆な幼馴染Bの影響もあった。
15歳(ステイシー・マーティン)になり、手が好きだった子(シャイア・ラブーフ)に頼んで、作業的に処女を捨てるとBの提案で列車で逆ナン対決をする。目的地までの間に多くヤったら勝ち。賞品はチョコ菓子。
その様子を男性は自分の趣味である渓流の疑似餌釣りに重ねて、共感した。
車両は川で、各号車の乗客はそれぞれのエリアに生息する魚。
釣りは待つこともあれば攻めることも必要で、成果にもいろんな要員が影響する。
若いジョーとて、簡単に入れ食いとはならない。
自信満々のBがどんどん釣りあげてリードしていくのを見て、ジョーも学び、様々な方法で乗客たちを釣り上げる。
ジョーをひっぱる大胆な幼馴染Bの影響もあった。
15歳(ステイシー・マーティン)になり、手が好きだった子(シャイア・ラブーフ)に頼んで、作業的に処女を捨てるとBの提案で列車で逆ナン対決をする。目的地までの間に多くヤったら勝ち。賞品はチョコ菓子。
その様子を男性は自分の趣味である渓流の疑似餌釣りに重ねて、共感した。
車両は川で、各号車の乗客はそれぞれのエリアに生息する魚。
釣りは待つこともあれば攻めることも必要で、成果にもいろんな要員が影響する。
若いジョーとて、簡単に入れ食いとはならない。
自信満々のBがどんどん釣りあげてリードしていくのを見て、ジョーも学び、様々な方法で乗客たちを釣り上げる。
そんなジョーの赤裸々な話をセリグマンは一切責めず、むしろ「そうそう!」と釣りの知識に当てはめて共感を見せる。
ジョーはセリグマンに違和感を覚えながらも、そのまま自分のこれまでの経緯を打ち明けていく……。
愛
父(クリスチャン・スレーター)は優しいが、母親の愛を感じずに育ったせいか、性にとりつかれていても愛は否定していた。
列車での出来事からBをリーダーとして「小さな群れ」という会を発足する。
列車での出来事からBをリーダーとして「小さな群れ」という会を発足する。
愛にとりつかれた世の中と闘うための会で、「同じ男とは二度寝ない」と言うルールに愛を信じないジョーは何の疑問もない。
むしろそうでなければ、と主義を貫いていたが、しばらくしてBが一人の男を気に入ったと報告して過剰にキレて言い合いになる。
むしろそうでなければ、と主義を貫いていたが、しばらくしてBが一人の男を気に入ったと報告して過剰にキレて言い合いになる。
Bがジョーの耳元でささやく。
「セックスのすべてをわかってるつもり? セックスに必要な秘密の要素は愛よ」
「セックスのすべてをわかってるつもり? セックスに必要な秘密の要素は愛よ」
以降、そのクラブとも離れ、ジョーは1人で愛のないセックスをし続ける日々を送っていた。
セリグマンはジョーの主張に納得せざるを得ない。
「愛の名の下に100件の犯罪が起きるなら、セックスの名の下には1件よ」
仕事
ある日、就職になんでもいいからと印刷会社の面接を受けると、責任者は処女を与えたジェロームだった。親族の会社ということでスーツ姿ですっかり見違えていた。
おかげで、ジョーはやる気もスキルもないのに採用され、ジェローム付きの助手になった。
再会したジェロームはすぐにジョーを求めるが、なぜかジョーはそれを拒んだ。
おかげで、ジョーはやる気もスキルもないのに採用され、ジェローム付きの助手になった。
再会したジェロームはすぐにジョーを求めるが、なぜかジョーはそれを拒んだ。
「タイプじゃない」
でもジェロームの側にいると、ジェロームのことばかりが気になる。
ジェロームはジョーに拒まれて以来、しつこく迫ることはなかった。
でもジェロームの側にいると、ジェロームのことばかりが気になる。
ジェロームはジョーに拒まれて以来、しつこく迫ることはなかった。
結局、ジェロームへの感情が抑えきれず、ジョーはラブレターを書くが、それをジェロームに渡そうと思った時には、ジェロームは美人秘書との結婚を決め、退職していた。
再会
ところが偶然は二度あった。
しばらくジョーが愛のない性活を続けた後、またジェロームと再会する。ジェロームは妻と喧嘩して一人でいた。
そして今度こそジョーはジェロームを拒むのではなく、自分からも求めた。
その時、Bの言葉を思い出す。
しばらくジョーが愛のない性活を続けた後、またジェロームと再会する。ジェロームは妻と喧嘩して一人でいた。
そして今度こそジョーはジェロームを拒むのではなく、自分からも求めた。
その時、Bの言葉を思い出す。
「セックスに必要な秘密の要素は愛よ」
そしてジョーの部屋で抱き合うが、いざとなってジョーが叫んだ。
「何も感じない!!」
ジョーは一瞬で不感症になっていた……。
二ンフォマニアック2につづく
かんそう
さすがのラース・フォン・トリアーって感じで、常に先が読めないんですが、本作のラストはそこでそうくる!? ってやられました。
テーマが「色情狂」なので、お色気目的で見られる方も多いかと思うんですけど、多分そういう方の期待には応えられないんじゃないですかね?
確かに肌色は多いですが、何せラースなので乱暴に言えばほぼ「ハウス・ジャック・ビルド」と同じで、病的に何かにとりつかれている人の独白を見せられていて、それが「殺人」か「性行為」かの違いだけ。
その話に添えられるのは、哲学的な視点で今回はセリグマンという、これまたジョーにも匹敵する変わり者の聞き手です。そのセリグマンの采配により、見ている人たちもセリグマンに寄せられていく気がします。うまいこと言うな~ってw
ラースの作品は、ハチャメチャな主張の中にどこかコミカルに見せる要素もあって、その塩梅が最高にオリジナルで面白くて好きなんですけど、今回もセリグマンがその役目を担っていたと思います。
ジョーが何かの事情があって、怪我をして倒れていて、身の上話をする。
しかもジョーにとっては罪深い生き方をしてきたという自覚がある。
なのにセリグマンは、すべてを自分の持っている知識に置き換えて「わかる!!」って共感してくる。
「え? そういう反応? なんか想定と違うんだけど」
っていうジョーの戸惑いが聞こえてくるw
シリアスなジョーに対して、表向きはシリアスな対応をしているけど、内面では他人のハプニング動画を見て笑うような姿勢を感じるセリグマン。
ちなみに次に面白かったのは不倫相手が本気になっちゃって、妻子に別れを告げてくると、妻が3人の子供を連れて後をつけて乗り込んでくるシーン。
不倫は家庭を崩壊させるのは想像しなくてもわかりますが、こんな風に相手の家に乗り込んで嫌味いいまくるサレ妻はそうそう、いないだろうなって笑ってしまいました。
むしろ世のサレ妻さん皆これくらい強いといいな!
「子供たちにベッド見せてあげて。ここがパパのお気に入りの場所よ。あとでセラピーで役立つから」
ってwww
これこれ! ラース・コントって感じのシーンでした。
ともあれ、いつしかこの映画はジョーの映画でジョーがマニアックなはずなのに、セリグマンが気になってしまっている。
そしてそんな流れである意味「油断」しているところへのラストですから、もうびっくり!
ここまでライフワークのように性行為をしてきたジョーの性感を奪うとは!!!
しかもそこで続く!?
この時点でまだ2を見ていないので、どうなるのか。セリグマンについても語られるのか、など気になる&続きが楽しみ!
書き忘れてたけど、お父さんの入院エピあたりはちょっとだるかった~