2018年8月19日日曜日

キングスマン



マシュー・ヴォーン キングスマン DVD

2014年作品

タロン・エガートン、コリン・ファース、サミュエル・L・ジャクソン、マーク・ストロング、マイケル・ケイン、ソフィア・ブテラ、ソフィ・クックソン、マーク・ハミル

あらすじ:


1997年


シークレット・サービスのハリー・ハート(コードネーム、ガラハッド)(コリン・ファース)は部下を死なせてしまった。

残されたまだ幼い息子エグジー(タロン・エガートン)に、困ったときの連絡先を刻んだメダルを渡す。
合言葉は「ブローグではなくオックスフォード」。


17年後


誘拐されたアーノルド教授を救出に向かったメンバー、ランスロットが返り討ちに合ってしまった。


キングスマン


サヴィルローにある紳士服の仕立て屋キングスマン。
その実態は、シークレット・サービスの基地だった。

ランスロットの死により、リーダーのアーサー(マイケル・ケイン)に、ハリーを含むエージェント達が呼ばれ、交代要員の選考が始まった。


エグジー


エグジーは成長し、母親はチンピラの女となりすっかり生活は荒れていた。

エグジーはチンピラ達といつも対立していた。
ある日チンピラの車を盗んで暴走した為、逮捕される。

その時に、「困ったときは……」のメダルの連絡先に連絡をした。

すぐに釈放となり、エグジーはハリーと対面した。

ハリーはこれまでのエグジーの事をすべて把握していた。
小学校までは優秀だったが、今は麻薬やケチな犯罪に走り無職のまま。
身体能力は高く体操でオリンピックも目指せたのに、義理の父ができて辞めたくなった。
海兵隊も途中除隊している。

2人のいる店に、チンピラ達が仕返しにやってきた。
ハリーは特殊な傘を武器にして、複数名のチンピラ相手に大暴れをした。
関係ない人間が通報しようとすると、記憶消去の針を飛ばして差した。

ランスロットの死の苛立ちをチンピラ達にぶつけていた。

エグジーの記憶も消去しようとしたが、エグジーは口は堅いと拒否をした。


その後、エグジーは再びハリーを訪ねた。
ハリーは「キングスマン」の奥にエグジーを案内した。
ハリーはエグジーを「マイ・フェア・レディ」のようにエージェントに育てたいのだった。


もともと仕立て屋としての顧客は、強大な権力者たちだった。
1919年の第一次大戦で多くの跡継ぎが死に、多額の遺産が宙に浮いた。
権力者達は世界の平和を願い、資産を善行の為に役立てる決心をした。

それが副業の始まりだった。
秘密裏に活動している国際的な独立諜報機関。

政府の諜報組織のように、政策やしがらみに影響されない。
スーツは現代版の鎧。
キングスマンは新時代の騎士。

仕立て屋の地中奥深くに潜ると、そこにはプライベートな地下鉄が待っていた。


キングスマンへの道


失う物はないエグジーは、ハリーに言われるままキングスマン試験を受ける事にした。
試験官はマーリン。

エグジーの他にも数名の受験者が居た。
すぐにロクサーヌ(ロキシー)という女子と仲良くなった。

ロキシー以外の男子は、お坊ちゃまのようで嫌味だった。
リーダー格はチャーリー。
大学を出ていないエグジーをバカにした。


第1の試験


夜になると、突然の浸水で目覚めた。
あっという間に天井まで浸水する勢いだった。

シャワーの管を使い、トイレから空気を得ようとする仲間から外れ、エグジーは突破口を捜した。

ドアは固く閉ざされ開かない。
そんな中、部屋のマジックミラーに気づいた。
拳を叩きつけてガラスを割り、放水させた。

そのマジックミラーを見ていたのは、マーリンだった。

トイレから空気を得ようと声をかけた、チャーリーとロキシーは褒められた。
マジックミラーに気づいたエグジーも。

だが、全員失格となってしまう。
何故ならチームワークがなかったから。
1名のアメリアという女子が溺死していた。

死人も出る、恐ろしい試験だった。


リッチモンド・ヴァレンタイン


アーノルド教授を誘拐し、部下にランスロットを殺されていたのは、大富豪のリッチモンド・ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)だった。
アシスタントのガゼルは両足義足で、それをするどいナイフのような武器にする恐ろしい女性だった。
ランスロットを殺したのもガゼルだった。

しかしまだランスロットの組織については、辿りつけていなかった。

地球救済活動と謳って何かを企んでいた。


復讐


ハリーはランスロットを殺した犯人を見つける為、ランスロットが救出する予定だったアーノルド教授の元を訪ねた。

ランスロットの死後、拉致から解放されていたのだった。

口封じをされているといい、頭を小突くと大げさに痛がった。
次の瞬間自爆していた。

ハリーはその場を、爆破に紛れて退散したが本部で入院する羽目になった。
何を浴びたのか不明で、昏睡状態になっていた。
ハリーが録画した映像を見るにも、本人のパスワードが必要だった。


ヴァレンタインはアーノルド教授に、爆破するチップをインプラントしていたのだった。
「私の同僚が死んだ」と教授に話すハリーの会話は、ヴァレンタインに盗聴されていた。


第2の試験


チームワークが大事な事を学んだ次は、子犬の世話を任された。
協調性を鍛えるのが目的だと言われた。

エグジーは選んだパグにJB(ジェームズ・ボンドではなくジャック・バウワー)と名付けた。

ハリーの事も心配だったが、合格が何よりの見舞いだとマーリンに言われていた。


その後、JBと共に筆記試験や実地テストなどを重ねて行った。


ティルデ王女


ヴァレンタインは、自宅にスカンジナビアの首相とティルデ王女を招待した。
抵抗するティルデ王女を幽閉し、首相はヴァレンタインの言いなりだった。

ティルデ王女を守るSPもガゼルが殺していた。

首相の首には、アーノルド教授同様にチップが埋め込まれた。


ハリーの目覚め


ハリーは目覚めて、エグジーを呼び出した。
エグジーは最後の6人に残っていた。
期待以上の成績だと褒めた。

マーリンがやってきて、アーノルド教授の動画を再生した。
首の傷から爆破していた事が分かった。
どうやらカメラに反応して起動していたようだった。
IPアドレスからヴァレンタイン社が浮上した。

世界中に社員がいる。
エグジーは、今日ヴァレンタインが発表した事を「天才だ」と言った。
明日から無料のSIMカード配布する。
ヴァレンタイン社のWIFIを無料で利用させるというのだった。

檀上の社員の首にもチップ埋め込み痕があった。

すでに数百人ものVIPが失踪している。
ハリーは、拉致したくなる対象に化けてヴァレンタインの晩さん会に潜入する事に。


パラシュート試験


次の試験は、パラシュートだった。
レーダーに感知されずヘリから落下して、目標地点に着地する事。
エグジーは、高所恐怖症のロキシーを励ました。

全員が降下を始めるとマーリンが発表をした。
「誰か1人だけパラシュートが開かなかったら?」

慌てながらもエグジーは2人1組になろうと声を掛けた。
そうすればパラシュートのない仲間も助かるはず。

ところが1人がびびってパラシュートを使って、早々に抜けて行った。
残りの5人は手を繋いで輪になった。

1人ずつコードを引いて、開かなかった者を右側の者が助ける。
エグジーは提案を改めた。

1人ずつ抜けて行く。
最後はエグジーとロキシーの2人になった。
エグジーは高度不足になる中、ロキシーにパラシュートを引かせた。
するとパラシュートが開いた。

エグジーはなんとかロキシーにしがみついて、一緒に降下し目標地点に無事落下した。

試験の結果、合格したのはチャーリーとロキシーとエグジーの3人だった。

エグジーはマーリンにクレームをつけた。
何故自分が被害に合うのか。

ところがマーリンがコードを引くと、パラシュートはちゃんと開いた。
エグジーは思い込まされていただけだった。


晩餐会


ハリーはヴァレンタインの自宅の晩さん会に出席した。
ディナーはマクドナルドだった。
2人でハンバーガーを食べただけでひとまず何事もなく別れた。

だが、ハリーの飲んだワインには追跡ジェルが仕込まれていた。


ハリーは本部に戻って、アーサーに晩餐会の報告をした。
ヴァレンタインは用心深く、撮影できたのはほんの少しだった。
部下の持つ「サウスグレード教会」のパンフレット。
サウスグレード教会は、人種差別的集団でFBIの監視下にあった。
ヴァレンタインとの関係を探る。

またティルデ王女の失踪もニュースになり始める。


標的試験


次の試験は、3人に同じ標的を「落とさせる」試験だった。
相手は若い女性。
3人はクラブで声をかけた。

ところがそれは罠だったようで、飲み物に薬が盛られ気づくとエグジーは線路の上に縛り付けられていた。
「キングスマンとハリー・ハートの正体を言え」
言わなければそのまま列車に轢かれる。

それでもエグジーは秘密を厳守した。


すると直前でエグジーのいた場所が落下し、エグジーは無事なままだった。
目の前にはハリーが居た。

秘密厳守のテストだったのだ。

ロキシーはすでに同じテストに合格していて、次はチャーリーだと言われる。

エグジーも見学する中、チャーリーにもテストが行われるが怯えたチャーリーはさっさと正体をバラして不合格になった。


いよいよ候補者が2名になり、最終試験を残す段階になった。


最終試験の前、ハリーはエグジーに語った。
どんな活躍をしても誰にも褒められない。
キングスマンの活動は秘密でなければならない。

紳士の名が新聞に載るのは3回だけ。
生まれた時、結婚した時、死んだ時。
我々は真の紳士だ。

俺は違うというエグジー。
ただの平民。
「人は生まれた家柄で紳士になるんじゃない」
学んで紳士になる


ハリーはエグジーに、紳士の鎧であるオーダーメイドスーツをプレゼントした。
もし試験に落ちても記念になる。

他にも、猛毒が塗ってある刃が仕込まれたドレスシューズなど、スパイグッズを揃えた。

そこで先客にいたのがヴァレンタインだった。
ヴァレンタインはハリーのスーツからキングスマンに辿り着いていた。
アスコット競技場で着るペンギン・スーツをオーダーしていた。

ハリーは、正装に必要なトップハットを用意するのに、「ロック・アンド・コー」を薦めた。

ヴァレンタインはまんまとロック・アンド・コーでシルクハットを購入したが、それには盗聴器が仕込まれていた。


最終試験


アーサーに呼ばれたエグジーは、銃を渡されJBを撃てと言われる。
それが最後の試験だった。

ロキシーは合格するが、エグジーは引き金が引けず脱落してしまう。

家に帰ったエグジーは、ハリーを訪ねた。

ハリーは、銃は空砲だと種明かしをした。
更に、第一試験で死んだアメリアも生きていると言う。

「人を救うためには犠牲を出す覚悟が必要だ」

エグジーはチャンスを棒に振ってしまった。


ヴァレンタインの狙い


世界中にSIMカード10億枚を配布したヴァレンタインの狙いは、まだわかっていなかった。

シルクハットに仕込んだ盗聴器のおかげで、サウスグレード教会でテストをする、と言うことが分かった。

ハリーは、教会に向かった。


ヴァレンタインは、教会にSIMカード利用者が多い事を祈りながら、テストを開始した。
SIMカード利用者のスマホに何かが発信される。
すると、人々が突然凶暴化し始め近くの人を襲い始めた。
ハリーもその乱闘に巻き込まれた。
カード利用率は100%。大勢がハリーに襲いかかった。

ハリーはなんとか全員を殺害し、乱闘を収束させた。

教会の外へ出るとヴァレンタインが待っていた。
「私に何をした?」
カードを使っていないハリーにも影響があったようで、ハリーは自制心を失っていた。

ヴァレンタインがSIMカードを通じて送ったのは、攻撃本能を活性化させ抑制本能を止める神経信号だった。

SIMカードを持たない人間にも、その影響はあると証明された。

説明が終わるとヴァレンタインはハリーを撃った。

モニタリングしていた全員が驚いた。
エグジー、マーリン、アーサーが、ハリーの死を目撃した。



アーサー


すぐにアーサーはキングスマンを集結させた。

エグジーは居ても立ってもいられず、アーサーを訪ねた。
しかし、ヴァレンタインの発言の録音を捜査当局に渡しただけで任務は終了と言われてしまう。

エグジーは、アーサーの首にあるインプラントの痕に気づいた。
アーサーはすでにヴァレンタインの仲間になっていたのだった。

ハリーの為に献杯しようと、ブランデーを勧められた。

エグジーは、それに毒が仕込まれている事を見抜き寸前で入れ替えていた。

エグジーを殺したつもりになっているアーサーは、すべてをバラした。

ヴァレンタインの仲間になっていた事。
ヴァレンタインは人間を地球の病原体だと言った。
人口減少が望み。
このまま何もしなければ、地球に人間が殺されるか、地球が死ぬかのどちらかだと言う。
人類存続の為には人工減少が必要。
そして選民もしている。

アーサーはそんなヴァレンタインの意見に納得していたのだった。

「新しい世界の一員になるなら助ける」
だがエグジーは死ぬ方がマシと断った。

アーサーが死んだ後、首からチップを取りだした。

アーサーのスマホを見ると、Vデイまでのカウントダウンが始まっていた。
あと6時間を切っていた。


Vデイ


エグジーは、ロキシーとマーリンと3人でVデイを止める事にした。

ロキシーは大気圏飛行装置のプロトタイプを使って、敵の衛星を妨害する担当になった。
復旧の間に、メインシステムを完全に停止させる。


マーリンはチップを解析して、超高温に発熱する機能がある事を突き止めた。
ヴァレンタインが裏切り者を殺す時に使う為だろう。

ロキシーはすぐに大気圏に向かった。


エグジーはヴァレンタインの基地に向かった。
出来上がったスーツを着て、すっかりキングスマンになっていた。

基地では選ばれた人間達がパーティーをしていた。
その外では、信号による殺し合いが始まるのだろう。

マーリンの運転する飛行機で、アーサーのIDを利用してパーティーに潜入した。

エグジーは客からPCを奪い、システムに接続した。

しかしそこでチャーリーに見つかってしまう。
チャーリーは、ヴァレンタイン側の人間になっていて、エグジーをスパイだと吊し上げた。

その時、ロキシーの衛星妨害が成功した。

ヴァレンタインは慌ててカウントダウンを始める。

正体がバレたエグジーは、マーリンの誘導で飛行機まで逃げた。

カウントダウンが終わる直前になんとか妨害が成功していた。

しかし、生体認証システムがある事に気づき、完全に停止させる事が出来ないと分かった。

一度は飛行機に戻ったものの、エグジーは再び起動を阻止しろ、とマーリンに命令される。
やっと追手から逃れてきたというのに。

エグジーは改めて武器となる傘を持って、再び潜入した。


その頃、マーリンの飛行機も正体がバレ、敵に囲まれていた。
エグジーも敵が増え、なかなか前に進めない。

もうこれで終わりかと思った時、チップの発熱を思い出した。
マーリンはハッキングして、チップの爆発を起動させた。

すると埋め込まれた全員の頭が次々に自爆していく。
兵士もセレブ達も。

道中で、エグジーは捉えられていた王女を見つけた。
助けてくれたらキス以上の事をすると言う約束をしてはりきった。

その頃、なんとか復旧させたヴァレンタインは信号を発信していた。
世界中で暴動が発生する。


対決


エグジーはヴァレンタインの元に急いだ。
ヴァレンタインを守るガゼルを靴に仕込んだ毒の刃で倒し、ガゼルの義足をヴァレンタインに投げて突き殺した。
信号は停止し、世界を救った。


エグジーは、母親の元にスーツ姿で戻った。
そこはハリーが暴れた店だった。
エグジーはあの日のハリーと同じようになっていた。


おしまい


かんそう:



てっきりコリン・ファースが主人公なのかと思いきや、メインは若手キングスマンのデビュー・ストーリーでした。

正統派スパイ映画とはいえ、スパイ・デビューの過程に時間が割かれていて、エグジーの成長物語にもなっています。

個人的に見たかったのはサミュエル・L・ジャクソンの悪役でしたが、これが文句なしの最高なキャラクターでした。

イギリスなキングスマンに対して、ヴァレンタインは超アメリカン。
ファッションや言動が際立っていて、サミュエルにはまっていました。

サミュエルだけでも面白く、見た甲斐を感じましたがそれ以外も派手なアクションに、わくわくするスパイグッズなど、文句なしに楽しい映画でした。

それにしても、ガゼルの義足は作り物ですがどうやって撮影しているんでしょうね。
すごい技術です。


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