2016年8月11日木曜日

ロリータ


ロリータ 【DVD】

監督 スタンリー・キューブリック
原作&脚本 ウラジミール・ナボコフ

ジェームズ・メイソン、スー・リオン

あらすじ:いわゆるロリコンの元となった小説の映像化。



ハートのサングラスをかけたポスターが有名すぎる作品ですが、やっぱりキモかった。

【おはなし】

冒頭:1人の男が、屋敷を訪ね、その家の主を射殺する。



パリから渡米し、下宿先を探していたハンバート教授。
ヘイズ夫人は、口うるさくやかましかったが、庭先で寝そべる美しい娘ドロレスが夫人の娘だとわかると、さくっと下宿する事に。

もちろん、狙いはドロレス、愛称ロー、ロリータだった。

夫人はハンバートへ最初から色目を使っていた。
ハンバートを嫉妬させたかったのか、あるパーティで昔の知り合いの放送作家と踊るが、
ハンバートにはロリータしか目に入らず、パーティーでも気になるのはロリータだけだった。

そして、ロリータの側にいたいが為に、夫人と結婚する。

夫人はロリータを自由に育てていたが、ロリータに特別な感情を持つハンバートはいきなり父親面して、「もっと厳しくしたほうがいいんじゃないか」と言い出す。

だが、それは裏目に出て、夫人は、新婚にティーンの娘は邪魔でもある事から、ロリータをサマーキャンプに送り出す。
さらには、そのまま家には戻って来させない事を考えていた。

それを知ったハンバートは慌てる。ロリータがいないのでは、結婚した意味がないからだ。

そんな本心を、日記に書いていたが、ある日それを夫人に盗み見られてしまう。

なんとか取り繕う為、それは名前を身近な人物にした、新しい小説だと説得する中、電話がかかってくる。

すると、不思議な事に家にいるはずの妻が事故にあったという電話だった。

何かの間違いだろうと、2階へ行くといるはずの妻はいない。

ショックで、家を飛び出して、その勢いで事故にあってしまったのだった。

棚ボタのような形で、ハンバートはロリータとの2人きりの生活を手に入れてしまう。

母親の死を理由に、キャンプから連れ戻すが、最初はロリータには母は入院したとウソをついて連れまわす。

たどり着いたホテルで偶然、パーティで出会っていた放送作家と出くわすが、ハンバートは気づいていない。放送作家は正体を隠して、ハンバートに「警察」だと偽り接触し、ロリータとの関係をさぐるが、ハンバートは意に介さず部屋に戻っていく。

母が死んで1人になってしまったショックから、最初はハンバートを頼るロリータだったが、すぐにハンバートの異常な愛情をうっとうしく感じるように。


反対にハンバートはやっと手に入れたロリータを他の男から遠ざける事に必死になるが、学校など外へ出れば結局は何もできない。

芝居の発表会で、ピアノのレッスンをさぼっている事を知ると、それは父親が娘に対して教育的に起こる感情ではなく、その間何をしているんだという、嫉妬の感情から激怒してロリータと大喧嘩する。

その騒音に、近所の人が訪ねてくるが、その際に意味深な事を言われる。

「皆あなたたち親子の事を不思議に思ってるわよ」と。

その隙に家を出ていくロリータを追うと、誰かと電話しているようだったが、ごまかされ、急に態度を変えて、謝ってくる。

そして、ハンバートの提案どおり、学校を止めて遠くへ行く、という事に承諾をする。

車を走らせると、すぐにハンバートは1台の車につけられている事に気づく。

もともと、犯罪まがいの事をしている自覚があるせいか、気にして、心臓発作のようなストレスをうける。

そのうち、元気だったロリータも具合が悪いと言い出し、病院へ行く。

少し入院が必要だという事になり、ハンバートだけホテルへ戻ると、怪しい電話がかかってくる。

そして、ロリータは知らぬ間に退院しており、そのままハンバートの前から姿を消してしまい、ハンバートは病院であばれて、あわや狂人寸前に。

だが、適当にごまかしその場を去る。

それから、3年ぶりに、ロリータから手紙が来る。
妊娠していて、生活が苦しいというような、内容だった。

飛んで行ったハンバートは、妊娠しているにもかかわらず、そのままロリータを連れ出そうとする。
相変わらずなのだった。

もちろん、ロリータは夫を愛しているからと拒否。
さすがに諦めたのか、家などを処分した大金を渡して去っていく。


そもそもロリータが姿を消した背後には、放送作家が居た事を聞かされ、当時ロリータは放送作家に一目ぼれし、放送作家について行っていた。

(ホテルで会ったのは偶然だったが、ロリータが逃げるのを手伝った)

ハンバートにとって、放送作家はロリータを奪い、そして捨てて傷つけたにくい男。

そして冒頭に戻る。

屋敷の主が放送作家で、訪ねてくる男がハンバート。

ハンバートは恨みを晴らすために、放送作家を射殺したのだった。


おしまい。

【かんそう】

正直、やっぱり気持ち悪いですね。

結構なおじさんが、ピチピチのティーンに執着するって。

また、これが相思相愛ならば、100歩ゆずって、お互いがいいなら、と思いますが、完全に一方通行なのが、怖いです。

人生のすべてをロリータに賭けてしまったオジサマ・・・。

最後は、ロリータが手に入らない事を悟ると、人生そのものに価値がないというように、殺人を犯します。

大金もロリータにあげちゃったし、まさに、清算して終わらせましたって感じ。


最初は、運が良いように感じたハンバートですが、そもそもそれが運の尽きだったんでしょうね。


そしてロリータもまた、ファザコンというか年上好きなんですね。

なのに、ハンバートはスルーされていた、というのがハンバートに止めを刺したのかもしれませんね。

お話し的には、やっぱりテーマのスキャンダル面が大きすぎて、この裏にあるメッセージとかとても読み取れる余裕がなく、ただただ、きちいな・・・と言う感想しかありません。

それと、なんかキューブリックって長いですよねw

と思ったら、それを上回る原作者の脚本の長さだったそうでw

ま、言いたい事がいっぱいあるんでしょうね。


キューブリックは、有名な監督ですから、過去にも見ようとした作品はいくつかありますが、どうにも睡魔を誘うんですよね・・・。

高尚故。

そして長さ故w

私のような凡人にはなかなか理解力もなければ、理解するセンスもないのか、ただただ難しく感じるだけなのですが、本作はテーマの選り好みはあれど、ストーリー的にはシンプルでした。

でも、テーマそのものが、キューブリックが撮りたくなるようなスキャンダルをはらんでいる。

キューブリックじゃなければ、あのオサレ・イメージのポスターじゃなければ、見なくて良かったって感じが正直します。


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