2017年11月26日日曜日

ハミングバード



ハミングバード 〔DVD〕

2013年作品

ジェイソン・ステイサム、アガタ・ブゼク、ヴィッキー・マルクア


あらすじ:


病院から抜け出しホームレスになっていた元軍人。チンピラに追われ、仲間のホームレス少女とはぐれてしまうが……。


ジョセフ・スミス軍曹


アフガニスタンからロンドンの陸軍病院保安病棟に戦闘ストレスで入院するが、逃亡し国防総省の不明者リストに載っていたジョセフ・スミス軍曹。

その1年後、ホームレスとなってジョーイ・ジョーンズと名乗っていた。
同じホームレス仲間のイザベルとチンピラに追われ、1人逃げ込んだ先は高級アパートの1室だった。

部屋でシャワーを浴び、服を着替え、身近にあった小銭などを盗んで出ようとすると、偶然留守電のメッセージを聞く。
デイモンという住民が、今から半年以上先の10月1日まで留守にしている事を知り、そのまま居座る事に。
都合のよい事に、溜まっていた郵便物の中に新しい銀行のカードを見つけ、現金も手に入れた。

ジョーイは、上機嫌で街に出るが、アフガニスタンでの出来事がフラッシュバックする。


修道女クリスティナ


ジョーイは、炊き出しを手伝う顔馴染みの修道女クリスティナに、離ればなれになったイザベルの事を聞きに行った。

すると見違えた姿に驚かれ、すぐに盗みを働いたのかと疑われた。
神様からさ、と答え現金を渡して去って行った。


ジョーイから受け取ったお金は500ポンドあった。
クリスティナは、素直に報告をし、さらに通報した方がいいのではないかと相談するが、寄付は寄付だと受け取ると言われた。

それを聞いてだったら「好きに使え」と言われたと主張し、昔からの夢がある事を話す。
すると、お金で願いが叶うのならいいんじゃない、と認められた。


クリスティナは、500ポンド全額をバレエのチケットに使った。
人気の講演ですでに高額な席しか残っていなかった。
まだ大分先の10月1日の公演になった。


古傷


ジョーイは、古傷が痛み同時にハミングバードに監視される幻覚に苦しむ。
酒では誤魔化しきれなくなり、クリスティナに薬を貰いに行く。

クリスティナからイザベルの進捗がない事を聞かされると、ジョーイはその話しをした事も忘れていた。
イザベルに会ったら渡してくれ、と今の棲家の住所を渡した。
ここに来るように、と。

他にも、イザベルに向けたメモをあちこちに残した。
すると、イザベルからの伝言が留守電に入っていた。

イザベルは、少し働いて部屋を借りたら、いずれ北へ帰るといい、モメるだけだから探さないでと言っていた。
イザベルは売春宿で働き出していた。


仕事


デイモンの隣人が、ジョーイの出入りに気づき声を掛けてきた。
部屋の様子からデイモンをゲイだと想定して、恋人の1人で留守中の部屋を借りていると、上手く誤魔化した。

しかし、これ以上金を盗み続ける事は危険だと感じ、酒を断って仕事を始めた。
中華レストランの厨房兼用心棒になるが、その用心棒の働きに目をつけられ、さらに別の雇い主を紹介された。

そこからは、裏社会での働きに金がどんどん舞い込むように。

ジョーイはずっと放っていた娘の姿もこっそり見に行き、クリスティナの炊き出しには大量のピザを寄付した。


7月


スーパーで買い物をする妻に声をかけると、貧困を強いられている事を責められた。
元に戻る事はできないが、ジョーイは金を渡して去って行った。

クリスティナには、食料と一緒に赤いドレスを寄付した。

しかし、クリスティナに物は受け取れないと戻される。
更にその時に、捜していたイザベルが無残にも遺体で見つかっていた事を知らされ、ショックで暴れてしまう。

クリスティナは自分もキレながらも、ジョーイを落ち着かせ、500ポンドを返金した。
自分で使った罪悪感から眠れなくなっていて、あれから工面して揃えていたのだった。
これで、金は浄化されたから、あなたも正しい行いをして、と。
ドレスだけは返して金は受け取った。


イザベル殺しの犯人捜し


ジョーイはホームレスの住居エリアへ行き、そこでホームレス狩りをしているチンピラに襲いかかって、イザベル殺しの犯人の情報を吐かせた。

売春の馴染みの客で、目の上に傷のある30代の金融マンだと知る。
娼婦を殴る事で有名のようだった。

ジョーイは自分では通報が出来ないので、クリスティナをデイモンが招待された展覧会に呼び出し、金融マンの情報で通報を頼んだ。


赤いドレスを着たクリスティナと正装したジョーイは場違いな場所に、浮かれていたがそこに居合わせたデイモンの代理人に招待状を利用した事を怪しまれたので、会場を逃げ出した。

それでクリスティナもジョーイの状況を察した。
デイモンで居るのはいつまでなのか、と聞かれて10月1日と答えると、クリスティナは運命を感じると言った。

クリスティナが買ったバレエの公演が同じ10月1日だったから。

しかし、運命には神が関係しているけど、認めなくはないとも言った。
もう神は居ない気がするから。



ジョーイは、マフィアの集金でイタリア食堂で大暴れをする。
そのせいで、クリスティナはジョーイを庇う為警察に嘘をついていた。
追われているジョーイは、イザベルの件を聞きながらクリスティナに逃亡の手助けを頼んだ。

ジョーイのせいで、嘘をつかなくてはいけない事などをクリスティナは責めた。
イザベルの件も、娼婦だからと警察には相手にされていなかった。

車で遠くまで移動する間、クリスティナは少女時代にバレエの教師に虐待にあっていた事を告白した。
その結果、教師の喉をナイフで切りつけていたが、幼かったので刑務所には入らずに、修道院に入っていたのだった。

ジョーイを降ろした後、クリスティナはこのままロンドンに居ては振り回されてしまう、とアフリカ行きを志願した。


警察が当てにならないとわかったジョーイは、中華マフィアのボスに情報を尋ねた。
これまでの功績を評価され、交換条件で引き受けてもらった。

ジョーイは、人身売買の手助けをした結果、イザベル殺しの犯人がマックス・フォレスターだと教えてもらった。


10月1日


ジョーイは、身なりを整えてクリスティナと待ち合わせをし、自分の写真を撮らせた。
いい人に見える自分の写真を娘にあげたいのだという。

クリスティナのアフリカ行きも翌日に迫っていた。
2人は、その状況からデイモンの部屋で初めて愛し合った。

そこへ、デイモンが帰宅してきて、慌てて逃げ出した。
ジョーイはこのまま2人でどこかへ逃げようと誘ったが、クリスティナは夜のバレエに来て、と誘った。


その後ジョーイは娘に直接写真を渡しに行っていた。
娘はジョーイの顔を知らなかった。
バッグいっぱいの大金も渡した。

そしてバレエには行かず、ジョーイはマックス・フォレスターが参加するパーティーに紛れていた。
そこで、マックス・フォレスターを高層階から突き落とし、復讐を果たした。
今度は、ジョセフ・スミスとして捜索された。


別れ


クリスティナは会場の側で、ジョーイが酒を持って倒れ込んでいるのを見つけた。
クリスティナに気づくとジョーイは、酒を飲まないと人を殺してしまう、と悩みを告白した。

そして、またハミングバードの幻覚を見ているようで、クリスティナにも見えるか? と聞き、自らの過去の罪を告白し始めた。

アフガニスタンで、仲間が5人殺されたジョーイは、その報復でただ順番に見つけた無関係な人間を5人殺していた。

その体験を悔い、ずっと悩まされていたのだった。

そしてそれはすべてハミングバードに監視されていた。


翌朝、アフリカへ旅立つクリスティナの元に、ジョーイからの手紙が届いた。
クリスティナが撮影した写真と、最後にした善行が書かれていた。

「デイモンには使った金以上の金を返し、人身売買の情報は警察に渡した。
これからは路上に戻り、姿を消すがこの夏を君と一緒に人並みに過ごせて良かった――」


その頃、ジョーイの頭上にはハミングバードが飛んでいた。
ジョセフ・スミスは発見されていた。



おしまい



かんそう:


かなり暗いドラマで、私はジェイソン・ステイサム主演じゃなければ、見ない部類でした。
そしてジェイソン主演でも、ジェイソンの持ち腐れというか、地味で残念でした。


なんとなく、冒頭でジェイソンに髪が生えていると「イマイチ」というジンクスが成り立ちつつあります……。

本作もホームレス時代は髪伸び放題から始まっています。
すぐに、不法侵入した家でバリカンでカットするんですけどね。

やっぱりジェイソンの魅力って、ちょっとバッド・テイストなキャラとか、アクションの派手さ、人間としての精神、肉体の強さだと思うので、本作のような病人キャラだとその魅力を封印しているような状態になり、うーん、別にジェイソンでこれやらなくても……と思ってしまいました。

もちろんそういった片鱗は0ではないんですが、だからこそ惜しさが際立っているようでもあり。

最後も結局また身をひそめる為にホームレスになり、人を殺さないようにアル中になる……のかと思うと、えーそんなキャラ?? というがっかり感もありましたし、ストーリー的にはハミングバードに見つかって終わるので、いろんな意味でお終いか、みたいな。

そもそもジェイソンがハミングバードの幻覚に怯えるというキャラなのが、似合わない!!

というか私の求めるイケイケなジェイソンではなかったというだけなんですけどね。

ジェイソン=爽快なダーク・ヒーロー・アクションだと思ってみると、かなりテイストが違うと思いました。






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