2018年1月28日日曜日

メン・イン・キャット



メン・イン・キャット(DVD)

2016年作品

ケヴィン・スペイシー、ジェニファー・ガーナー、クリストファー・ウォーケン、マリーナ・ワイスマン、ロビー・アメル、シェリル・ハインズ、マーク・コンスエロス、テディ・シアーズ


あらすじ:


仕事一筋で家族を顧みなかった男が、意識不明の重体になってしまうが……。


北米一高いビル



トム・ブランドはファイアーブランドのCEOで仕事人間だった。
娘のレベッカですらなかなか会えず、家族よりも仕事優先。
前妻との息子、デヴィッドはトムの下で働いていたが、トムには「腰抜け」と言われていた。
派手な事が好きなトムは、スカイダイビングで記者の前に登場したがデヴィッドにはそんな勇気はなかった。
それでもトムは、一人前の男になった時のために、とパラシュートを贈った。


トムが、今一番夢中なのは北米一高いファイアーブランド・タワーの完成だった。

ところが、シカゴにパラゴン・タワーというトムのビルよりも18メートル高いビルが出来るという。
ビルについてはイアンと言う部下に任せていた為、イアンを責めた。

そんなイアンは、株式公開を提案してトムをイラつかせる。
タワーの制作で消えた予算を取り戻そうという計画なのだが、家族経営に拘るトムには余計なお世話だった。
イアンはクビにする、と他の役員の前で宣言した。



誕生日


レベッカの誕生日が近づいている。
レベッカは久しぶりにパパに会える、と楽しみにしていた。

しかし仕事人間のトムは、娘の誕生日すら忘れていた。
前日になってもプレゼントの用意もしていない。
レベッカに欲しい物を聞くと、猫だと言われる。

本当はペットは不可にしたかったが時間がなく、仕方なくペットショップに向かう。


パーキンス・ペットショップ


怪しげなペットショップ「パーキンス・ペットショップ」で、「猫から選ぶ」と言われ近寄ってきた猫を買った。
店主のパーキンス(クリストファー・ウォーケン)に、今8つ目の命だと説明される。
たまたま選んだ皿に「Mr.もこもこパンツ(ミスター・ファジーパンツ)」と書いてあったのでそれが名前になる。

急いで家に帰らねばならないのに、イアンから連絡が入り猫と一緒に会社に戻る。

イアンが呼び出したのは屋上で、アンテナを嵩上げすれば北米一の高さになるとトムに説明した。
しかしトムは今更と喜ぶわけもなく、イアンの失態を責めた。
その時天気が悪化し、強風と共に雷が落ちてトムは屋上から猫の籠と一緒に落ちてしまった。

ところが途中の階に滑り込み、命までは失わずに済んだが意識不明の重体となってしまう。

しかし、そんなトムの様子をトム自身が見ていた。
トムの意識は猫の中に入ってしまったのだった。


Mr.モコモコパンツ


一緒に運ばれた猫の側に、ペットショップのパーキンスがやってきて話しかけた。
彼にはトムが中に居る事がわかり、会話もできるのだった。
「なぜ猫になったのか、自問し続ければ答えはでる」

妻のララ(ジェニファー・ガーナー)とレベッカ、デヴィッドがトムを見舞う中、一緒に運ばれた猫は誕生日プレゼントだと持ち帰られる。

猫になったトムは、一生懸命自分がトムであると伝えようとするがなかなか上手くいかなかった。
しかし暴れるだけでは何も進まず、パーキンスから去勢をすると脅され猫としての自覚を持って行動するように変化する。

そうしてレベッカと一緒に過ごす内に、トムは父親として今まで最低だったという事に気づく。
トムの気持ちの変化と共に、レベッカは猫の中に父親を感じるようになる。


デヴィッド


父の事故を受けてデヴィッドは、意志を継ごうとタワーの増築計画に力を注いだ。
しかし、イアンを含む重役たちはトムの事故を好都合だとそのまま株式公開に踏み込もうとする。

デヴィッドも追い出されそうになり、阻止する方法を探る。
それを知ったトムは、こっそり会社に潜入し定礎をデヴィッドに渡そうとするが、イアン達がそれをシュレッダーにかける所を見つける。

シュレッダーのゴミ箱を倒して、デヴィッドに気づかせた。

しかし、デヴィッドはそれでくじけず母親が離婚した時の書類の中にある「会社定礎」を捜していると、「ファイアーブランド」という社名はデヴィッドが書いた絵から取っていた事が分かる。
それはトムなりの愛情表現だった。

しかし、デヴィッドの反撃に気づいたイアンにクビにされてしまう。


レベッカ


レベッカは猫から父親の気配を感じつつも、問題を起こしていると何処かにやられるかもしれないと心配して、ペットショップに猫を返しに行った。

そこでトムは態度で示せ、とパーキンスに言われて思い出のダンスを一緒に踊る。

うすうす気づいていたレベッカは、父親の存在にはっきりと気づきもう返すつもりはなくなっていた。
パーキンスに「パパを取り戻したいなら急げ」と言われる。
もう残り時間が少なくなっていた。

猫と一緒に病院に急いだ。

脳死の状態だと言われている所に、レベッカは間に合いララにトムは生きている、と説明する。
しかし子供の妄想だと本気で受け取る事はなかった。

デヴィッドは父の死を目の前にし、ある決意をしていた。
生涯初で最後のダイブをタワーからする事を。

やっとレベッカのリュックから脱出したトムは、レベッカが証拠のダンスをしようと声を掛ける中、ダイブをしようと出て行ったデヴィッドを止める為に追う事を選んだ。

結果、レベッカはただの妄想だとララに思われて、一生猫のままだとしても息子の命を救う事を選んだ。


タワーの落成式


タワーの落成式はマスコミの前で、イアンが仕切っていた。
デヴィッドはトムの社員証を使って屋上まで行った。

トムも、パーキンスの力を借りながら屋上を目指す。

デヴィッドが屋上から飛び降りようとしている姿はTVにも中継された。
トムはギリギリ間に合い、ワイヤーを咥えて一緒に飛び降りたがトムの背中には、自分が贈ったパラシュートがしっかり背負われていた。

落下中にデヴィッドは猫の存在に気づく。
トムは、パラシュートを引くようデヴィッドに教えそのまま落下していった。

そして地面に突きつけられる瞬間、病院のトムは目覚め、デヴィッドはパラシュートで無事着地し、そのままマイクを奪って落成式で株式公開はしない、とスピーチした。

その場でクビになったイアンは、歩きスマホをして車に轢かれた。
イアンはトム同様、猫の中に入ったが出られそうにはなかった。


後日、レベッカとトムは揃ってパーキンスの店を訪ねた。
そこには、最後の命、9つ目の命を授かったMr.モコモコパンツが待っていた。


おしまい


かんそう:


すごい豪華なキャストの子供向け作品でした。
コメディと言うほど、笑うシーンもなく終始ほのぼのとした感じ。

ただ本来は子供向けを意識していないと思うので、少し話しはお子様には難しいかもしれません。(株式公開とか)

最も今となってはセクハラ俳優が主演と言う事でお子様にもおすすめしにくい状態になってしまいました。

とにかく、豪華キャストのザ・B級でした。

内容はトムの周囲の家族、特に息子が愛情不足だったであろうに、父親への愛情が深くて見ている分には心温まって良いのですが、「こんな都合良い事あるのかな?」と、あまりの幸せ度に疑問を感じてしまいます。

別れた妻家族(デヴィッドの実母)とも未だに仲良く? 交流しているっていうのも、珍しく感じました。

まあ、猫になっちゃうと言う設定なので、完全に「おとぎ話」なんだと思えば気にはならないのですが。







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