2017年6月5日月曜日

ロシアン・ルーレット



ロシアン・ルーレット 〔DVD〕

2010年作品

ジェイソン・ステイサム、サム・ライリー、ミッキー・ローク、カーティス・“50セント”・ジャクソン、ドン・フライ

あらすじ:

家計に苦しんでいる家族を助けようと儲け話に飛びつくが……。



ヴィンス


オハイオ州タルボット。
5人家族のヴィンスは大黒柱の父親が病気になり、苦しい生活を強いられていた。
いよいよ家を担保にしないと生活が出来なくなっていた頃、電気技師として出張していたハリソン宅で、儲け話を小耳に挟む。
「上手くいけば1日で儲かる仕事」

また別の日に行くと、ハリソンはオーバードーズで死んでしまった。
妻が発見し、ヴィンスが警察を呼ぶが帰宅する際に、ハリソンが儲け話をするようになったきっかけの手紙を捜し、盗んで行く。


手紙


その手紙の指示通りに、スーツに着替え、携帯と鍵を受け取り電車に乗ったヴィンス。
しかし、何の仕事かは分かっていない。
ただ、「儲けられる」という話を信じて賭けていた。

指示にあったホテルにいると、連絡が入り次の待ち合わせ場所の指示を受ける。

「明日正午グランドセントラル駅へ。
受け取った鍵で235番のボックスが開く。
マコームまでの切符を取り、1駅手前で降りろ」
ボックスを開けてNo.13の札とチケットを手に入れた。

ハリソンの家は、ずいぶん前から警官によって見張られていたようで、出入りしていたヴィンスにも尾行がついていたが、この入念な指示によって、ヴィンス自身は何も気づかないまま尾行を撒くのだった。


そしてNo.13の札を目印に迎えの男と落ち合い、ヴィンスは山奥の豪邸に行き着く。


豪邸


その豪邸の前には、沢山の車が並び中に入っても人であふれかえっていた。
未だに何をするかわかっていないが、屋敷の中に案内されると顔を合わせた雇い主に「お前誰だ」とすぐにハリソンに成りすましている事がバレてしまう。

しかし、ヴィンスが欲を出して何も考えずに飛び込んだ世界は、すいません、帰りますといって帰してもらえる世界ではなかった。

雇い主は、今更参加を辞退出来ないと、ヴィンスで参加する事を決める。


ロシアン・ルーレット


そこで行われていたのは、変則的なロシアン・ルーレット賭博だった。
数字のついたTシャツを着せられ、並べられる17人の参加者。
それぞれの雇い主は、自分の参加者が生き残る事に大金を賭けている。

17人で円になり、隣の人間の頭に銃をつきつける。
一斉に引き金を引いて、誰が生き残るか。

それだけのギャンブルだった。

だが、人の命が掛かっている。

そんなものに、自ら参加してしまったヴィンス。
気付いた時にはもう後戻りは出来ない。
生き残るか、死んでリタイアとなるかしかない。

他には、雇い主それぞれの思惑で連れてこられた参加者が居た。

何も知らずに連れてこられた囚人(ミッキー・ローク)、常連のバッジェス兄弟(弟ジェイソン・ステイサム)等。

しかし、銃に弾を込めろと言われてそのやり方すら知らないのはヴィンスだけだった。

1ターン目。
すぐに数名が倒れる中、ヴィンスには引き金を引く事が出来なかった。
撃たなければ撃つと注意を受けて、やっとの想いで引き金を引くとそれは空砲だった。

すでに自分の対象が死んだ男が、13番に賭けたいと声を掛けてくる。

バッジェスは、自分の兄に賭けないかと取り分交渉をする程、手慣れていた。
過去生き残っているという兄の運には自信があるようだった。

次のターンでは、2発、その次は3
発と弾の数を増やしていく。

気付けば残りは5人になっていた。
ラストステージはシステムを変え決闘となる。

5人の中から、参加するのは2名。3名はその時点で帰宅できる。
黒色の玉を選んだ2名、それは6番のバッジェス兄と13番ヴィンスだった。

ここからまた改めて賭けが始まる。
最後の一儲けに会場内は賑わった。


決闘


お互いに向き合って銃を額につけて、これまでと同じ事をする。

1回目は両者不発。

2回目は、4発込めた。

そして勝ち残ったのは、ヴィンスだった。

ヴィンスは目的通り、185万ドル入手した。
過去3回の優勝者バッジェス兄を倒して。


帰宅


すぐに現金の入ったバッグを受け取り、見送りを撒いて慎重にこっそりと帰路についたヴィンス。
捜していた警察にも捕まるが、直前でゴミ箱にバッグを隠して知らんふりをし、解放された。

再び金を取り戻すと、郵便で家に送った。
そして念の為、家に電話をし大金だけど受け取ってと伝えた。

残った金で、妹が羊の話をしていたので、羊のぬいぐるみを買ってそれをバッグに入れた。
電車に乗ると、ヴィンスを狙っていたバッジェスが追い付いていた。
そしてヴィンスを撃ってカバンを奪い、逃走した。

ヴィンスは血まみれになりながら死を覚悟し、金の出所がバレないよう、郵便の控えを食べた。

バッジェスは羊のぬいぐるみを抱えて雪の中を走っていった。


おしまい

かんそう:


ジェイソン・ステイサム目当てで見ました。

内容は、ダークでヘヴィなので、主役ではないとしてもジェイソンの雰囲気にぴったりなのですが、ほとんどアクション・シーンがありません。
でも、ちょっと小ずるくて悪賢い、悪人っていう役どころに違和感はないですし、むしろジェイソンが演じているというだけで、8割伝えているようなジェイソン効果のお陰感がありました。

ジェイソンは、実の兄をロシアン・ルーレットに参加させて金を稼ぎ、普段は病院に入れておいて、おそらく金もほとんど与えていないという悪魔のような男でした。
その風貌も、黒いハットに、黒いコートというまるで、死神の使いのような感じ。

これが格好良かったです。

でも、兄の強運がヴィンスのビギナーズ・ラックに負けてしまい、賭けに負けた腹いせと、この先参加が出来なくなった事などから、ヴィンスに報復をします。
止めは、すでに金は消えていた事。
命をいただくという1つの目的は果たしたものの、どちらが目当てだったかというとやっぱりお金なんじゃないのかな、と思いました。

そうすると寒い中、後を着け慌てて逃げた結果、カバンを開けたら羊のぬいぐるみって知ったら……。

とはいえ、命はあるんだし、もともとバッジェス弟は命のリスクは犯さずに金儲けしていたんだから、痛くも痒くもないはず。
かなりダサくはありますが。

そもそも、ヴィンスは「何をするかわからない、上手くいけば大儲けできる仕事」をなんだと思っていたんでしょうね。

世の中旨い話なんてないし、リスクは考えなかったんでしょうかね。
それどころか、何かすら考えていなかったような感じで、「じゃあ帰ります」だったのかな、と思うと可哀想だけど自業自得感もあるんですよね。


とにかく、誰一人幸せな感じはなくて、何を目的に楽しんで見ればいいのかもわからないストーリーでした。
後味どころか、ずーっと苦い味しかしませんでした。



Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...