原作:ホラー・アクション・アドベンチャー・ゲーム(カプコン)
あらすじ:
シリーズ6作目にして完結。
1人、目を覚ましたアリスがアンブレラ社のA.I.レッドクイーンと接触して……。
これまで
娘アリシアは、老化が異常に進行し25歳には肉体は90歳並みになるというプロジェリアという重病を患っていた。
教授は、治療を模索しながら娘の声や容姿などを後に残す為、娘を記録していた。
転機はT-ウイルス。
T-ウイルスは傷ついた細胞を修復し奇跡が起きる。
アリシア・マーカスは救われた。
T-ウイルスは他の病気にも治療効果を示し、お陰で病気と無縁の世界が来るかに思えた。
だが思わぬ副作用で、アンデッドが誕生してしまう。
最初の事件は隠蔽されたが、教授は共同創設者のアイザックス博士と対立する。
計画中止をいう教授と会社を守ろうとする博士。
教授はアイザックスの部下ウェスカーによって、暗殺されてしまう。
それを見ていた、まだ幼いアリシアは生かされアイザックス博士が後見人となった。
崇高な理想で始まった会社は、欲と権力によって堕落した。
博士は会社の莫大な利益を守る為に、強力な人工知能「レッドクイーン」を作った。
インターフェースは当時のアリシアの情報が利用され、幼いアリシアの姿でホログラムとなり浮かび上がる。
10年前、ラクーンシティで事故発生。
ハイテク施設「ハイブ」からウイルスが漏れ米国政府は爆弾で感染防止を図り、街は壊滅。
だが空気感染は防ぐことができず、数日で世界に蔓延。
生存者はワシントンに集まり最後の抵抗を試みた。
でもそれは仕組まれた罠だった。
今
廃墟となったワシントン。
人気はなく、建物もほとんど崩壊し、ほとんどモノトーンの世界となっていた。
アリスはアンデッドと戦いながら、1人彷徨っている。
アンブレラ社では「アリス計画」としてアリスを監視していた。
ある建物に入り生存者を探していると、突然、プリンターが動き出し「Hello Alice」と打ち出した。
それは、レッドクイーンの接触だった。
「衛生によれば現在4472人の人間が生き残ってる。
48時間以内に人類は滅びる」
警戒するアリスに、レッドクイーンは人類抹殺を阻止して欲しいと依頼した。
すぐには信用できないアリスに、レッドクイーンも過去を考えれば当然だと認める。
レッドクイーンは、会社の人間を傷つけられないように創られている為、アリスが介入しなければ抹殺は完了する、と言う。
散布用の抗ウイルス剤がある。
T-ウイルスを破壊し、感染した生物を殺せる。
何故裏切る? と聞くアリスに、48時間以内に街へ行きハイブに入れば分かると答えた。
信じさせる為に、ハイブにいるウェスカーへの復讐をさせてあげる、とも言った。
そして、アリスの腕時計を残り48時間をカウントするようにリセットした。
「10年前私達はハイブで失敗した。
これは再戦、しくじらないで」
アリスはハイブに向かった。
囚われたアリス
途中道路に仕掛けられていたスパイクで、車をダメにする。
そこにアンブレラ社のバイクを見つけるが、さらにトラップに引っかかり武装した5人に襲われる。
切りぬけると、バイクを盗もうとするが、指紋認証でアリスが触れると電流が走り、気絶してしまった。
目覚めるとどこかの地下に拘束されていた。
そこにいたのは、アイザックス博士でそれは重戦車の中だった。
アリスは博士を見て以前殺したのが、クローンだと認識する。
これまでのアリスのせいで浄化作戦に遅れが出たから、自ら指揮に出ているという。
アリスが(抗ウイルス剤で)収拾できるのになぜ、というと誰に聞いたのか気にする。
だが口は割らないと思ったのか問い詰めなかった。
アリスを不信心者だと煽り、カルトのように囚人達に追放と叫ばせる。
そして重戦車に紐でアリスとつないで引っ張ると、大量のアンデッドがアリスを追っていた。
それは、アンデッドを誘導しているようだった。
アリスはアンデッドを振り払いながら走り続ける。
このまま、ラクーンシティまで12時間はかかるだろう。
重戦車
アンブレラ社のウェスカーと通信するアイザックス博士。
アリスの様子を見せ、アリスが抗ウイルス剤の事を知っていると告げる。
ウェスカーも誰から聞いたのか知らないよう。
レッドクイーンは警備レベルを最大にすることを承諾した。
アリスはいつのまにか拘束を解いて重戦車の上に逃げていた。
そこに博士が来てバトルになる。
重戦車に積み込んでいたバイクを見つけると、博士の手を切断してキーを解除し、バイクに乗って先に向かった。
重戦車からの攻撃を受けつつ、回避して進むアリス。
重戦車はアリスを見失う。
ラクーンシティ
アリスは、無事ラクーンシティに到着。
するとトラップに引っ掛かりバイクごと吹き飛ばされてしまう。
目を覚ますと、何者かがアリスに近づき注射ををしようとしていた。
複数人に銃を向けられるが、その男を人質に立ち向かうアリス。
アリスが大勢のアンデッドを引き連れてきた事から警戒しているのだった。
その中に友人クレアの姿を見つける。
クレアは、アルカディアで捕まり護送される途中に、飛行士を殺してここに墜落していた。
ドクというリーダー格の男に助けられて借りがあるといった。
アリスは、アンデッド軍団を引き連れてこちらに向かっているのは、アンブレラのアイザックスだと教えるが、簡単に信用していいのかと反対派が騒ぎ出す。
アリスはハイブに行くといい、全員の避難を勧めた。
アンデッドには安全でもアイザックス達の攻撃にはひとたまりもないだろう、と。
アリスは、手当を受けた後、坑ウイルス剤のことをクレアに話す。
それが本当なら、それはアリスの事も殺すのでは? とクレアは言った。
それでもやろうとするアリス。
クレアはアイザックスを止めて皆を守った後、アリスと一緒に行く事にする。
対決
夜になり、到着したアイザックス達と大量のアンデッド軍団との全面対決になる。
ガソリンで作った火の塊を発射。
アイザックスは、囚人を餌にアンデッドを誘導しゲートに向かわせる。
アリスたちは人間は救おうとゲートを開けるが、それは罠でゲートが開いた所を見て人間を撃ち殺した。
慌てて閉めるが、アンデットが流れ込むのは止められなかった。
仲間を失いながらも、ガソリンで作った火の滝を作って集まったアンデッドを一気に焼き尽くし、博士達を撤退させた。
アリスは、ジップラインでゾンビを薙ぎ払いながら降りて行き、博士達に止めを刺そうとする。
博士の乗る重戦車にガソリンを流し込み火をつける。
生き残りの職員とタイマンになるが、アンデッドに助けられ、隙を見て銃を拾って殺した。
重戦車内を確認すると、数名を残して博士は逃げていた。
安心する間もなく、遠くからまだアンデッド軍が2つも近づいていた。
ガソリンも残り少なく、時間も迫っていた。
アリスがハイブへ行くというと、残ったメンバーは全員ついて行く事に。
爆破でハイブの一部が露出したのでそこを目指す。
大きな穴を降りて行くアリスたち。
ハイブへ
アリス達が近づくのをモニターで確認したウェスカーは、警備システムの自動制御を解除させ、防御対策を管理し始める。
まずは、ケルベロスを放出しアリスたちを襲う。
アリス達は断崖絶壁から湖に飛び込んで、なんとか泳いで逃げるが、辿りついた陸に回りついていた。
振り払いながら、ハイブの入り口に入ると何故かケルベロス達はそこで止まる。
アリス達の到着にハイブを封鎖するウェスカー。
左右の壁が押し迫る中、慌てて先を目指す。
すると先ほど噛まれた仲間がアンデッドとなってアリスを襲うが、ギリギリでアリスだけ挟まれずに先に進んだ。
裏切りの理由
ハイブの電気が消される。
そこにレッドクイーンが現れ、アンブレラを裏切る理由を話し出す。
T-ウイルスが漏れた後、極秘ファイルがアップされていた。
最高幹部会議の録画ファイルだった。
日付はウイルス流出の17か月前。
アイザックス博士は、この先どうなっても人類は滅亡すると予言して、だったら我々の望むように世界を終わらせよう、と傲慢な提案をしていた。
計画に基づく破滅。
人間は根絶させるが、インフラと資源は完全に残す。
選ばれた一握りの者はノアの方舟ではなく、今度は安全な地下に避難し、時が来たら浄化された地上に再び現れ、理想の地球を改めて創れる。
これがT-ウイルスを故意に流していた理由だった。
この記録により、レッドクイーンのプログラムに矛盾が生じる。
会社に仕えると同時に人命を尊重するように創られているレッドクイーン。
アイザックス博士は70億人以上を殺したから許しがたい存在。
でもレッドクイーンは社員を傷つけられないプログラム。
だからアリスに止めて欲しかった。
あと37分で最後の人間医留置が破壊、生存者はゼロになる。
その前に抗ウイルス剤を散布しないと終わる。
目の前のイヤホンを付けるよう言われ、装着するとアリスにだけレッドクイーンの声が聞こえるようになる。
「会社は街に潜入員を送り込んでいる、今も一緒に居る可能性が高い」
アリスは裏切り者に悟られぬよう、警戒をする。
突入
いよいよ、通気口を抜けて内部に入るアリス達。
ウェスカーの監視により、電源のON・OFFや作動を操られ、大きな羽に巻き込まれ仲間を1人失った。
広めのダクト中を通過する際にも、1名落下で死亡。
残された各自もバラバラにどこかの部屋に滑り落とされてしまった。
アリスは広い死体処理場のような所に落とされた。
複数の遺体が残る中、レイザーと再会するもすぐにアンデッドに襲われ死んでしまう。
大ボス的なアンデッドと戦った後、なんとか無事でいたドクと合流した。
起こせ
レッドクイーンはこのまま順調にいけば7分で、ここまで来るとウェスカーに告げる。
するとウェスカーは「起こせ」と命令した。
最大緊急時のみと指示されているといっても効かなかった。
アイザックスも向かって来ているが、途中で立ち往生になりアンデッドに囲まれていた。
やけになってアンデッドを引き連れて走り出す。
クレア
クレアは透明の檻のようなケースに落ちていた。
持ち物で小型爆弾をつくり、ガラスを割って脱出。
その側にはウェスカーが近づいて来ていた。
アリスとドク
かなり荒廃しているが、簡単に人体を切断するレーザー・トラップのある長い廊下に到着。
アリスは過去に来た時の事を思い出していた。
その先の、エレベーター部屋で、武器の入ったバッグを見つける。
残り時間は20分を切った。
PCを操作し、最下層を目指す。
途中何千もの幹部が眠る低温貯蔵器を抜ける。
裏切り者
眠りから起こされたのは本物のアイザックスだった。
すぐに、裏切りだな、とクイーンに言った。
アリスとドクはウェスカーとレッドクイーンが居た部屋に辿り着くが、そこで待っていたのは抗ウイルス剤を持つアイザックスだった。
ここで割れば外に出ないまま終わると脅すアイザックス。
それを聞いてアリスは素直に武器を置いたが、ドクは何故か構えたままだった。
アリスがクレアが悲しむと声をかけると、どうせクレアも死ぬと突然態度を変えた。
そこに、ウェスカーに連れられてクレアもやってきて、ドクの本性を知る。
ドクが裏切りものだったのだ。
アリスはその場で戦闘シミュレーションするが、肉体改造をしていたアイザックスも同じだった。
クローンの存在に、アリスにも君もクローンだ、という。
そこへ車椅子に乗ったアリシア・マーカスが現れる。本物のアリスだという。
アリシアはすぐにアイザックスを殺してとアリスに言った。
コピーである事を受け入れられないアリスに、レッドクイーンまでもが追い討ちをかけるように本当だという。
レッドクイーン同様、アリシアを基に創られた。
アリスはDNAを基に、プロジェリアが出ないように創られた。
アイザックスはアリシアが邪魔だといい、幹部が目覚めたら会社を辞めさせると脅す。
だが、今はまだ共同経営者だというと、その権力を使ってウェスカーに解雇宣告をする。
すると、その瞬時にウェスカーは民間人となり保護不要の処理がされ、降りてきた鋼鉄のドアに足を切断されて倒れる。
ドクが慌てて、引き金を引くが弾は出ない。
アリスは裏切り者をドクだと目をつけていて、前もって弾を抜いていたのだった。
ドクだけ無傷だったから。
そしてクレアが止めを刺した。
アリスは倒れて動く事の出来ないウェスカーに爆弾を握らせ、守りたければ握り続けろといった。
アイザックスはさっさと逃げていた。
彼が逃げ切ればすべては終わる。
アリスはアリシアとレッドクイーンに逃げ道を聞く。
抗ウイルスはアリスにも効くと念を押されるが、わかっているというアリス。
最初から覚悟はしていた。
アリシアはコンタクトを装着して、レッドクイーンと神経リンク接続をし、過去の思い出をインストールし始めた。
アイザックスVSアリス
アイザックスはレッドクイーンをオフラインにして、全機能を管理下にする命令をする。
了解してシャットダウンする中、レッドクイーンはみんなここで死ぬと言う。
背後にはアリスとクレアがいた。
2体1で戦うがアイザックスは強い。
トラップ廊下の武器システムを起動する。
なんとかレーザーを避けきるアリスに、自ら廊下に入って戦う。
アリスはアイザックスに捕り抑えられ、レーザーで指先を切断してしまう。
だがその時にアイザックスのジャケットに手りゅう弾を仕込んでおいた。
反対の内ポケットから抗ウイルス剤をとってアイザックスを蹴り倒した。
抗ウイルス剤
抗ウイルス剤を持ったアリスは地上に急ぐ。
傷ついたクレアは後を追うと約束した。
残り1分切った時に抗ウイルス剤を手から落とす。
するとそれを受け取る手が。
追いついたアイザックスだった。
そこへ、アイザックスのクローンもアンデッド軍団を引き連れて到着する。
そして本物を見て驚く。
クローンである事にショックを受けると、アイザックスVSアイザックスとなり、クローンが本物に止めを刺した。
だが、すでにアンデッド達に囲まれておりクローンも襲われてしまう。
ハイブ内は、ウェスカーが力尽きて爆発となる。
アリスは今度こそ襲ってくるアンデッドを前に抗ウイルス剤を割った。
自分の最期に覚悟して、涙を流しながら。
アリス
アリスはクレアの声で目覚める。
何故生きているのかわからないが、死んではいなかった。
レッドクイーンを立ち上げる。
博士の死でオンラインに戻ったレッドクイーンは、居留置への攻撃を止めていた。
アリスのおかげだという。
アリスが生きているのは、T-ウイルスのみに作用し健康な細胞は攻撃しないからだった。
レッドクイーンはアリスに嘘をついていた。
それは、他人の為に命を犠牲にできるか確かめたかったから。
アンブレラ社員ならそんなことはしない。
そして、期待した以上に人間より人間らしくなった。
アリシアが死ぬ前にアリスに残したもの。
欠けていた子供時代の記憶。
アリシアがなれなかった、アリスに託した。
そしてアリスはマンハッタンでバイクを走らせていた。
ウイルスの拡散にはあっという間だったが、風で運ばれる抗ウイルスの拡散には数年かかるだろう。
それまで戦いは続く。
おしまい
かんそう:
もはや、ゲームが原作である事を超えたシリーズ・エンタテイメント作品として確立している「バイオ」シリーズ。
私も遊んだ事はないですが、映画は全作見ました。
もちろん、原作を知っている楽しさはあると思いますが、知らなくても当然まったく問題ないですし、6作目で最終作という事ですが、どの作品も娯楽エンタテインメント性が高いので、単体でも気にせず楽しめると思います。
とはいえ、アクション満載な本作ではありつつも、ストーリーの面白さもあるので、順を追ってみていると尚良いとは思いました。
極端にいえば、本作1作だけでもいい感じではありますが。
これまでのざっくりあらすじが最初にありますし、しっかり終わっていますからね。
でも、続けようと思えば続けられるような終わり方、まだ完全にアンデッドは全滅していない世界のままではあります。
そして本作でスルーしては終れないのが、ローラの存在ですよねw
かなり宣伝、レッドカーペットぽいこともしていた記憶がありますが……。
役名も必要のないその他大勢の1人でした。
登場はラクーンシティで、クレア達の仲間。
一応、ちらっちらっと映っていて台詞も1つか2つありましたが、これだけであの騒ぎ? と思うとちょっと可哀想に思える位。
この程度の出演ならば、事前に伏せておいて、見に行った人が「ローラ出てた!」って話題に持って行った方が、絶対格好良かったのに。
ローラの本意ではないにせよ、これはこっぱずかしいだろうな……。
そして演技については、やっぱりアクション要素があるので大変だったろうな、と思います。
正直、銃を構える姿とか他の役者さんと見比べてしまうとぎこちなさが目立っていました。
ただ、最後美味しいのは、ゾンビに噛まれて死ぬんですよ!!
これはどう考えても自慢できるでしょう!
バイオでゾンビに噛まれたなんて!
しかも最終作ですから、これが本当ならラスト・チャンスです。
それにしても、ローラにすみれ(ハワイ・ファイブ・オー シーズン5 第3話)。
若手女子が海外作品に出ると最後死ぬっていうのは、どういう事なんでしょうかw
とにかく、ローラ目当てで見るとすると大分がっかりすると思うのでご注意を。散々言われていますけれどw
ストーリー完結という事で、アリスが強いままで終ったのが良かったです。
アリスの強さの理由とかも少しわかった気がしますし、バイオの魅力って、アリスの絶対的な存在なんだな、と改めて思いました。
アリスの存在こそが、未来への光なんですもんね。
レッドクイーンは良く似てるなーと思ったら、本当にお嬢さんだそうで。
まさに家族の共同作品w
こういった出来事は6作という長いシリーズだからこその実現ですね。
私は正直、アリスがミラ・ジョヴォヴィッチだからここまで見て来ているんだろうな、と思います。
強く美しい、クールなミラとアリスの相性がぴったりで、ミラにとっての代表キャラである事は間違いないです。
アクションが魅力でもあるシリーズなので、年齢的にもどこかで引き際になると思いますが、それが今作であるのならまだ少し勿体ない感じはありますが、最高の状態で終る事も悪くないと思いました。