2018年6月24日日曜日

デンジャラス・ビューティー2



ジョン・パスキン デンジャラス・ビューティー2 DVD

2005年

サンドラ・ブロック、レジーナ・キング、ウィリアム・シャトナー、ヘザー・バーンズ、アーニー・ハドソン、ディーリック・ベーダー、エンリケ・ムルシアーノ、トリート・ウィリアムズ、レスリー・グロスマン、ドリー・パートン

あらすじ:


デンジャラス・ビューティーの続編。
ミスコンでの事件解決で一躍有名人になっていたグレイシーだったが、その後良い事ばかりではなく……。

グレイシーのその後


ミスコンでの潜入捜査で一躍時の人となっていたグレイシー・ハート(サンドラ・ブロック)は、通常捜査に戻っていた。

銀行強盗の潜入捜査中にも関わらず、グレイシーは顔バレしてしまい捜査の足を引っ張ってしまう。

するとFBIはグレイシー人気を逆手にとって、「FBIの顔」にする事に。
あくまでも捜査官でいたいグレイシーにとっては、嬉しくないオファーだった。

そんな中、グレイシーの励みはエリックとの交際だった。
そろそろ結婚してもいいと思っていたくらいだったが、その気持ちを伝えた途端エリックは離れて行った。

突然、捜査も恋愛も上手くいかなくなってしまった。
グレイシーの最後の励みは、ファンからの手紙となった。

結果、グレイシーは「FBIの顔」を引き受ける事に。


サム・フラー


翌日、上司に会う為に訓練場に顔を出すと、攻撃的すぎてシカゴから飛ばされてきたというサム・フラーとぶつかったというだけで、喧嘩になってしまう。

すぐに上司に引き剥がされるが、「FBIの顔」が思いやられた。

上司にはデスクワークかFBIの顔かどちらかを選べ、と言われる。

エリックは、マイアミで特別捜査官補佐になったと聞かされる。
グレイシーは、自分を人間改造のプロに任せる決心をした。


ジョエル


グレイシーを「FBIの顔」として恥ずかしくない女性に仕立て上げる為、おねえのジョエルが担当になった。

ルール1暴力禁止。
ルール2口を閉じる。
ルール3鼻を鳴らさない。

他にもファイリングした教科書を渡される。
ガサツなグレイシーには厳しいものだったが、ジョエルはグレイシーの失恋を一目で見破った。
腕は確かなようだった。

「言う通りにすれば彼を見返せる。
お手入れしている人をみんな好きになるの」


10か月後


10か月後には、グレイシーは見違えていた。
ハイソなファッションに身を包み、ヘアメイクも完璧だった。
TV出演も難なくこなしていた。

そしてグレイシー同様、職場での行き場のなかったフラー捜査官はグレイシーの護身術のデモ要員兼アシスタントになっていた。
やる気はまったく無く、常にいがみ合っていた。


ミス・アメリカ


グレイシーは、番組出演がきっかけでミス・アメリカのシェリルと久しぶりに再会をした。
2人は近況報告に盛り上がった。


プリシラ


グレイシーの出版記念サイン会が開かれた。
そこにプリシラという捜査官志望の女の子が並んだ。

プリシラは同世代がビヨンセなどに夢中になる中、捜査官がクールである事を学校で話して欲しいと、グレイシーに頼んだ。
すっかりFBIの顔に慣れたグレイシーは、時間がないと即答で断り、プリシラに身なりをよくするようアドバイスをして流した。


誘拐事件発生


サイン会の客から、ミス・アメリカが誘拐されたことを教えられた。

シェリルとスタンは、老人ホームでの慰問を終えた直後に、ホームの前で攫われていた。
友人の誘拐にグレイシーは気が気ではなくなる。
上司から「ベガスへ行き、テレビに出演して国民を安心させるのが仕事だ」と言われ、美容チームと警備をつけてベガスに向かう。


ラスベガス


グレイシーと美容チームはベガスに到着した。
フェンディのハードケースには銃を入れていた。

現地で警備だと、フラー捜査官と合流するがまったく仲良くなる気配はなかった。


現地FBIで挨拶をするが、責任者のコリンズはグレイシーを当てにはしていない事が態度から滲みでていた。
連絡係としてジェフ・フォアマンを紹介された。
フォアマンは、グレイシーには好意的だったが、あまり役に立たなそうな感じだった。

フォアマンは同僚のジャネットに恋をしていた。


防犯カメラ


老人ホームの前の道の防犯カメラに犯行の様子が映っていた。
犯人は覆面の2人組。
トラックのナンバーは偽物。
2人を待っていたリムジンの運転手は犯行を見ていなかった。

グレイシーは資料を渡されたものの、明朝9時のホテルの記者会見を任されただけだった。
捜査に協力したい、と言っても「私が助ける」とコリンズは相手にしなかった。


ベネチアン・ホテル


滞在先はベネチアン・ホテルだった。
早速ホテルでグレイシーは観光客に見つかり、囲まれた。
するとフラーが過剰な警備をして、老人を押さえつけてしまう。


スイートルームの窓からは、向かいのトレジャー・アイランドが良く見えた。
トレジャー・アイランドは、海賊がテーマのホテルで定期的に行われる海賊ショーが売りだった。
グレイシーには豪華なベネチアンよりも、トレジャー・アイランドのほうが魅力的に思えた。


ビデオ


身代金請求のビデオがニュースで公開された。
シェリルが涙ながらに無理やり言わされていた。

「犯人の男2人は、金曜の真夜中までに大会執行部が500万ドル支払わなければ殺すと言っています」

グレイシーは、座ってTVを見ている場合ではなくなる。


もう1度、防犯カメラの映像を見返した。

すると、リムジンの停車位置がおかしい事に気づく。
すぐにコリンズに電話を入れるがまったく相手にされず、切られてしまう。

グレイシーは独自の捜査で、リムジンの運転手のアバナシーを捜索する事に。


運転手


グレイシーはアバナシーが居るバーを突き止め、店に自分で自分を呼び出す電話を掛けた。

グレイシー・ハートの名が呼び出されると、周囲はすぐにグレイシーに気づいて騒ぎ出す。
わざと周囲を引き付けた中、アバナシーに話しかけた。
「なんで離れた場所に駐車していたの?」
何も言わなければ明日の記者会見で容疑者扱いするわよ、と脅した。

するとアバナシーは、誘拐の前日にドリー・パートン似の女が訪ねて来て、200ドルで遠くに駐車しろと言われていた、と吐いた。


ドリー・パートン


深夜の捜査のせいで、グレイシーは朝9時の記者会見をすっぽかしてしまった。
だが、手がかりは得た。
「ドリー・パートン似の女がリムジンを遠くに駐車させていた!」

それを聞いたフラーは勝手に外出した事を知り、怒り出した。
2人は女子トイレで喧嘩をした。

その後、グレイシーはホテルの廊下でドリー・パートン風の女性を見つけて追いかけた。
しかし捕まえて馬乗りになると、その人は本物だった。

その様子が、ニュースで流れてしまった。
コリンズにこの事件から手を引け! と怒られ、すぐにNYへ帰れと言われてしまう。


スタン


空港でもグレイシーとフラーは喧嘩をしていた。
その時「身を乗り出す」、というワードからグレイシーはまた誘拐時の映像を見返した。

良く見ていると、犯人が捕まえようと身を乗り出しているのはスタンだと分かった。
標的はシェリルじゃなくて、スタンだったのだ。

新たな手掛かりを得たグレイシーは、ベガスに残る事を決めた。
フラーにも手伝えと、協力を頼んだ。


フォアマンの家


グレイシー達はフォアマンの家に泊めてもらった。

フラーにアレルギーがあるという繊細な一面を見つけ、グレイシーは気の毒だったと声をかけた。
それでも父親と一緒に居られたから平気だったとフラーは言った。

2人はプライベートな話しをして少し距離を縮めた。


スタンの母親


翌日、グレイシーは美容チームの手によって老婆に変身し、スタンの母親のいるホームに潜入した。

スタンの母親は誘拐を自業自得だと言った。
「あの子はスラット(アバズレ)が大好きなの」
それはスロットの事を言っていた。

母親は600ドル貸しているという。
スタンにはギャンブル癖があったのだ。

その会話からグレイシーは「高利貸し」というキーワードが気になった。


作戦変更


犯人のチンピラ兄弟は、作戦の変更をしていた。

「期限は今夜と言わせ、海外の口座に送金しなきゃ女を殺す。
2人殺して、ホテルに復讐するんだ。
こいつが成功したらあの『宝島』はおぞましい殺人現場になる」

どうやら兄弟はトレジャー・アイランドに恨みを持っているようだった。
「ショーの前に2人を船底に縛り付けて置く。
船が沈めばミスもおさらばだ」

そう話すのを、シェリルはこっそり聞いていた。


フォアマン


グレイシーはフォアマンに高利貸しの前歴を調べるよう、無理やり頼んだ。

フォアマンはFBIのデータベースにアクセスして、情報をプリントアウトした。
グレイシー達に渡そうとFBIを出ようとすると、吹き抜けのロビーでコリンズが記者会見をしていた。

するとコリンズとフォアマンの愛しのジャネットが、移動する際に親密そうに接触しているのに気付いてしまう。

慌てたフォアマンは、戻ってきたコリンズとジャネットと廊下でばったり顔を合わせてしまった。
さっさと書類を持って立ち去るべきなのに、2人の関係が気になって仕方なかった。
すると書類を奪われ「高利貸し」を調べていた事を知られてしまう。
「犯人はスタンを襲ってる」
フォアマンは、グレイシーが掴んだ手がかりをコリンズに話そうとするが、上手く話す事が出来なかった。

追い詰められたフォアマンは、グレイシーの指示だとバラしてしまった。

通信していたインカムにも気づかれ、コリンズは直接グレイシーに言った。
「全員会議室に来るんだ」


グレイシーはフォアマンには罪はない、と庇った。
コリンズはそれは素直に認めた。
「ああ。彼にそんな頭はない。君の差し金だろ」

聴聞会行きだ、と言われていると犯人からの新たなメールが届いた。


第2のビデオ


「身代金の期限が今夜に早まりました。
500万ドルの振り込み先は、ファックスされます。
振り込みがないと私は殺されます。
大金ですが、私は皆さんの『宝物』です」

コピー店から送られたメールで、すでにFBIが該当車両を追っていた。

コリンズはこれが本物の情報だ、とグレイシーの見つけた手がかりを信用しなかった。

グレイシーは正面切って、コリンズの言いなりにならない事を伝えた。
このまま残って捜査を続ける。

するとコリンズは、長官がグレイシーの事を最大の失敗だと言っていると言って、傷づけた。

あまりの酷さに、フラーも同情した。


アジト


FBIは追跡の結果、兄弟のアジトを突き止めていた。
だが、すでにシェリル達を連れて移動した後だった。

ヘリが飛んでいた事で、追跡がバレていたのだった。


空港


グレイシー達は、フォアマンだけでは頼りにならないので新しい監視も追加されて、NYへ帰る為に空港にいた。

そこでフラーはクラブ・レビスというモノマネショーの看板を見つけて、気になった。
電話をかけてドリー・パートンの物まねがいるか問い合わせた。

すると、オアシス・女装クラブにいると教えてもらった。

自信を失くしてNYへ帰る気になっているグレイシーを、フラーが炊きつけた。

フラーはグレイシーの手がかりを信じていた。
暴力を使って無理やりにでもグレイシーのやる気を取り戻させた。

またしても飛行機には乗らず、ベガスに残った。
その為に仮病を使ったが、すぐにコリンズにバレて逮捕命令を出される。


オアシス・女装クラブ


グレイシーは前科記録から、チンピラ兄弟が映像の2人組だと言う事に行きついた。
しかし偽ドリーにも尋問をする為、店に潜入する事に。


フラーがティナ・ターナーで、グレイシーはジョエルとバックダンサーに扮した。
だが楽屋に入ろうとすると、巨大なエリザベス・テイラーに引き留められてしまう。
審査に合格していない人間は楽屋には入れなかった。

歌わないと楽屋に入れないとなり、仕方なく2人はステージに上がった。
その間にジョエルは、ドリーを見つけて楽屋が5番だと聞いていた。

まんまと楽屋に入れるようになった2人は、ドリーの楽屋を訪ねた。

ドリーは、「トレジャー・アイランドの海賊ショーに出ていた男に脅された」とリムジンの買収を認めた。

それはチンピラ兄弟の兄、カールだった。
そして、グレイシーは人質がトレジャー・アイランドにいると気付いた。
シェリルのメッセージの「宝物」がヒントとなって。

その時、店にジャネットらグレイシーを追う一行が到着した。
コリンズの手先であるジャネットからフォアマンに電話が入り、居場所を探知されていたのだった。


グレイシーは停電にして、暗闇に紛れて店を出た。


トレジャー・アイランド


グレイシーとフラーは物まね衣装のまま、トレジャー・アイランドに到着した。

するとカジノで兄弟を見つけ、大乱闘の末シェリルとスタンがショーの船底に居る事を聞き出した。

ショーが行われる中、グレイシーは船の浮かぶ巨大プールに飛び込んだ。
時間と共に船底が浸水していく。

拘束を解かれたスタンが脱出しようとすると、出口を大砲が塞いでいた。

グレイシーに手伝ってもらい、大砲を動かすがその時、グレイシーの衣装の尻尾が大砲に踏まれてしまった。

まだ気づいていないグレイシーは、次にシェリルの拘束を解く。
船底はほとんど浸水しているが、なんとかシェリルの脱出が間に合った。

浮かび出たシェリルを見て、フォアマンが飛び込んで助けた。

グレイシーが衣装が挟まって出られないと気づいた時、水面はギリギリ顔が出せる位になっていた。

そこへフラーが助けに来る。
なんとか大砲を動かして、無事グレイシーも戻る事が出来た。


コリンズは事件解決を自分の手柄のように取材を受けていた。

シェリルとフォアマンはいい感じになっていた。


グレイシーとフラーは、友情を深めた。

グレイシーは取材のカメラに囲まれたが、もうFBIの顔をするつもりはなくノー・コメントにした。


NYに戻ると、グレイシーとフラーは正式にコンビになった。

グレイシーは、サイン会であったプリシラの学校を捜査官として訪ねた。
そしてプリシラにささやいた。
「人に好かれるためのお手入れなんて、どうでもいいことだわ」



おしまい



かんそう:


サンドラ・ブロックの人気作の第2弾ですが、1作目は女性としての成長と恋愛でしたが、本作は女の友情がメインになっていました。

ミス・アメリカとの友情で無茶をして助ける姿、犬猿の仲だったフラーといつしか親友になっていく姿。

また美容チームとの信頼関係も。1人はおねえでしたけどw

失恋に下手に有名になったせいで仕事もままならない……という、最悪の始まりでしたが最後はグレイシー本来の魅力を取り戻してハッピーエンドになっていました。


今回は特にファッションも見所で、FBIの顔と言う事でバッチリ、ラグジュアリーブランドで決めたサンドラ・ブロックが素敵でした。
それなのに、中身はグレイシーのまま、というのも楽しかった!

シャネル、フェンディなどのアイテムを惜しみなく使っていて、台詞の中にも、

「ヴィトンいわく成功はバッグの中」
「ドルガバいわく自分のスタイルは守れ」

と、真偽はともかくファッションが取りこまれているのが面白かったです。

メジャーな映画には珍しく、主人公の恋愛が皆無だったのも個人的には好きな点でした。
グレイシーのハチャメチャなキャラクターが堪能できました。

面白いキャラクターなので、これ以降続編がないのが残念。


かなり脇役ですけど美容チームのパムが、恋するマンハッタンのローレンでした。


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