2017年7月3日月曜日

シグナル



シグナル 【DVD】

2014年作品

ローレンス・フィッシュバーン、ブレントン・スウェイツ、オリヴィア・クック、ボー・ナップ

あらすじ:


仲良し3人組が旅の途中で、廃墟に立ち寄った結果……。



ノーマッド


始まりは、ノーマッドというハッカーからの挑発だった。

ニック(ブレントン・スウェイツ)は彼女ヘイリー(オリヴィア・クック)の引越しを、親友のジョナ(ボー・ナップ)と共に車で手伝っていた。
1年別の大学に行く事になったのだ。

ニックは病気で足を不自由にしているが運転は出来た。

途中モーテルに宿泊すると、ノーマッドというハッカーから挑発のメールが届く。
このところしつこく絡んで来るのだった。
夜中に気づいたニックは、ジョナを起こしIPから発信元を探った。
それはネバダ州でちょうどこれから通る所だと分かる。


しばらくして夜中に、ノーマッドの発信元に辿り着いた。
何も知らないヘイリーを車に残し、2人はいかにも廃墟な建物に入っていった。

ジョナがニックを脅かしつつ、地下室を見つけて降りて行く。
そこで、埃を被った何も置かれていないサーバーラックを見つけた。
その時、ヘイリーの悲鳴が遠くで聞こえた。

慌てて戻ると、車のドアは全開でヘイリーの姿はなかった。
カーラジオは勝手にチャンネルサーチを続けている。


車椅子


ニックが目を覚ますと、車椅子に乗せられ防護服の人間に囲まれていた。
ニックは記憶を失っていたわけではないが、どうして今こうなっているのかはわからなかった。
Dr.ウォレス・デイモン(ローレンス・フィッシュバーン)がチーム責任者だといってニックを面接した。

何が起きたのか解明したいと前置きして、シグナルに初めて遭遇したのはいつか、と聞いてきた。
何の事だかさっぱり分からないでいると、ニックはE.B.E.(地球外生命体)に接触した可能性がある、もう両親にも会えないと言われる。

興奮したニックは、鼻血を出し面接は終わる。


2.3.4.41


病室に戻ると、ニックは手首に2.3.4.41とタトゥーが入れられているのに気付いた。
IDだろうか。
ニックは、もちまえの知性でこの建物の様子を伺う。
館内を移動している最中もあちこち注意を払って観察した。

途中、ヘイリーの病室を見つける。
ヘイリーは昏睡状態のように眠っていた。


シグナル


その後、デイモンの言う「シグナル」とは、ハッカーのノーマッドの事だと分かる。


病室の通風孔からジョナの声がして、未だジョナには会えないが、会話ができるようになった。
ジョナも部屋に閉じ込められており、汚染されて外に出られないと言われたという。
また身体の調子が変だと。

そんなジョナに協力してもらって、部屋の暗証番号を解読する。
ジョナは、眼鏡が割れて良く見えない、腕の感覚がない、と言った。


脱走


ある日、収容者が脱走した事を知らせるサイレンが鳴り響いた。
一度は部屋に閉じ込められたが、ニックが廊下に出ると廊下の壁には大きな長い亀裂が出来ていた。
何が起きたのかは、教えてもらえなかった。

デイモンにジョナと会話した事を話すと、ジョナなんていない、と言われる。
確かに、それから通風孔から声が聞こえる事はなかった。


脱出


ニックも、脱出を試みた。
ヘイリーのベッドを紐で車椅子に繋ぎ、職員の目を盗んで出口を目指す。
だが、すぐにデイモンもニックの病室でニックが作成した館内見取り図を見つけていた。

自分も車椅子、しかもベッドをくくりつけているのだから大目立ちしているのだが、途中すれちがう職員は、あえて気づかない振りをしているのか、ニックに気づかない。
まるで、わざと出来るところまでやらせようとしているようだった。

車椅子のニックでは届かない暗証パネルの所で苦労している時、職員が確保した。



ニックは、歩けていた頃の夢を見ていた。
ヘイリーとのデート、山を走り転んでしまった事。

目を覚ますとヘイリーが隣のベッドで目覚めていた。
しかしすぐに目を閉じてしまうヘイリーに手を伸ばすと職員に押さえつけられ、暴れてベッドから落ちる。
その際に、これまで目に触れなかった自分の足を見てしまう。
足の付け根から、機械の足がつけられていたのだった。

大声でデイモンを呼んで叫ぶ。
「足に何をしたんだ!」

ニックは自分の身体に怯え、慌てて足を布で隠した。

デイモンはマジックミラー越しにニックを見て言った。

君に興味を抱いた理由がこれで分かっただろう。
非情に特異な状況だから、君を驚かせたくなかった。

双方の安全の為に点滴のチューブを繋いでくれ、と言われてもニックは言うことをきかず、足でドアを蹴破りヘイリーのベッドを連れて廊下へ出た。

地上は危険だと言われても、ニックには効果がなかった。


地上


地上に出ると、ヘイリーも気づき2人は彷徨う。
途中老女の運転する車に乗せてもらうが、言っている事は支離滅裂で病院から抜け出したままの2人を見ても、何も思わないようだった。
バーで下してもらい、公衆電話を使おうとするが不通だった。
そして、TVでは2人の脱走がニュースになっている。
感染者が医療研究施設から逃走したと。

その時、ヘイリーを座らせて待たせておいたトラックが走り出すのに気づいた。
ヘイリーを乗せたままだったので、ニックは走って追いかける。
運転手は気づかずスピードを出し始め、普通なら追いつくはずがないのだが、ニックが夢中で追い掛けると追いついていた。

トラックを乗っ取った2人は、道を進むが大きな亀裂で行き止まりになってしまう。
やがて移動を繰り返すと違和感に気づく。
途中、民間施設で大きな地図を見つけて確認するが、やはり走っている感覚とは違った。
何かがおかしい。

ひとまず、民間施設で夜を過ごすことにするが、隠れていると防護服を着たジョナと偶然再会する。
ジョナも逃げていたのだと言った。


エリア51


3人がやっと揃った。
だが、ヘイリーは背中に何か金属が埋められているし、ニックは足が機械になっている。ジョナは手が機械になっていて、ニックの足には驚かなかった。

ジョナは腕の数字の事も知っていた。
それは、確かにID番号ではあるが、ニック個人のではない、という。
このエリア全体のだ、と。
2.3.4.41を全部足すと51になる。
ここはエリア51なのだった。

ここ全体が政府の秘密施設だから、地図とあっていないというジョナ。
そして目の前にある食料は、中身が空だった。

3人はすっかり様子を変えてしまったが、また揃って車を走らせている。
だが、目的地はわからない。
すでに3人を捜す為の検問が敷かれていたが、突破を目論む。

自ら先頭に立って車を飛び出したジョナ。
逃げ込んだ小屋に爆弾を投げ込まれ、覚悟を決めたようだった。

爆発から立ち上がると、その機械の手には血が通ったように火のような赤いラインが走った。

助けようとするニックに、「行け」と言ってまたしても足止めをする為に、身を挺して
強力な腕の力で追手を遮った。

ジョナの機械の腕は、地面を叩くだけで地割れを起こし人が舞い上がった。


デイモン


ニックとヘイリーは2人で車を走らせて逃げた。泣きながら。
だがその先にはデイモンが居た。

突破しようとするニック。

パンクさせられハンドルを取られてしまう。
気づくとヘイリーと手を繋いで倒れていた。
ヘイリーは命は助かったのか担架で運ばれて行く。

ニックは自力で立ち上がった。

デイモンに言われる。
ヘイリーを追っても無駄だ。

そして機械の足でしっかりと立っているニックを見て言う。

「完璧な融合体だ。
人間の精神とエイリアンの技術の。
最高傑作だよ」

その時ニックは、デイモンの胸のネーム「DAMON」を見て気づく。
後ろから読むと、「NOMAD」。

デイモンこそがノーマッドであり、シグナルだったのだ。

「そう私が呼び出した。
だが私を探していたのは君だ。
自分の胸に聞け、探し物は見つかったか?」

ニックはショックを受け、獣のように咆哮した。
すると、その足はジョナと同様に赤く発熱したようになった。
そして思いっきり走り出す。
そのスピードには弾丸も追いつかなかった。

そして気づくと見えない壁を突き破っていた。

その先で見たものは……。

暗い空間。

振り返ると、壁の亀裂から元の世界が見える。
いつの間にかデイモンが立っていた。
デイモンが防護服のマスクを取ると、そのマスクで見えなかった後頭部のほとんどは機械だった。
デイモンも融合体だったのだ。
防護服の全員がそうなのかもしれない。

そしてエリア51と記された世界の全貌を知る。
宇宙空間に浮かぶ1つのエリアだった。


おしまい


かんそう:


サスペンスのような前振り、だったような? 気がして録画して見ましたが、大雑把にいうとSFでした。

ちょっと面白かったのは、シーンごとにまるで別ジャンルのような雰囲気になっていた事。
出だしは、男女3人の青春ロードムービーって感じの、爽やかさと甘酸っぱさを感じるので、「あれ? 何でこれ録画したんだっけ?」とタイトルを確認したくなる程。

それが、ハッカーノーマッドの拠点を探索するぞ! となると一転。POV(主観カメラ)になって、バイオハザード7の体験版のような世界にw



廃墟を探索するシーンですが、仲間がふざけてビビらせるというのもまんま同じだったような記憶があります。
私はそもそもバイオは操作が難しくプレイできないので、体験版を見せてもらっただけですが。(怖いしネ)

そして、廃墟から目覚めるとまた一転。
そこからは一気に防護服だらけのSFになるんです。

この序盤の続け様のイメージ変更に「あれ? これってトンデモ系?」と別の意味でのワクワクを感じました。

けど、SFになってからは基本そのまんま、でした。
しいて言えば、結構なアクションが唐突な感じはありましたけども。

そして凄いな、と思うのが見終わっても良く分からないんですねw

・結局、エリア51っていう宇宙人が作ったもの? 人間がエイリアンと共同開発してるの?)
・その中で、何故地球ぶってるの?
・防護服とニックと地上の人の分けは何?
・同じエリア51の中でもなんで、デイモンのいる施設とその外という分けをしているの?
・ニックがノーマッドに呼ばれていた世界は、エリア51ではないって事? だとしたら地球は地球で存在してるの?
・ニック達3人が選ばれたというのは良しとしても、何の為に?
地球人と機械(宇宙人の技術)の融合で何したいの?

と疑問だらけ。

まあ、通常どんな映画にも何らかの謎や理解出来ない事はつきものですが、苦手ジャンルSFという事もあって、見れば見る程謎が増えるばかりでした。

自分達で作って? おきながらジョナとか攻撃してるし、何がしたいの? って。

ヘイリーには一体何を施されたのかも気になる所ですが。
そもそもヘイリーは、ハッカーとか追い掛けていなかったのに、いいのかな?


それにしても、ヘイリーが可愛すぎて、それで見れちゃったというのもあります。
これからの女優さんのようですね。

最後の、DAMONがNOMADでデイモンも機械と融合していた、というのは落ちの1つではあるのですが、実は最初にデイモン見た時になーんかローレンス・フィッシュバーンの怪しさむんむんで、「こいつが宇宙人なんじゃない?」と思ってしまったので、そんなに驚きはありませんでした。
役者バレ……、だったかもしれません。
あと、防護服ってそんなものなのかもしれませんが、顔が固定されているような動きをするので、人間じゃないような動きに感じやすかったです。
何せ着た事がないので、その首から上の動きの不自然さに目がいってしまいました。


最後の落ちの独立した世界だというのも、「地図と合っていない。道がない」という事で想像はつきますしね。

最終的にはそれ程トンデモでもなく、SFだったな、と思いました。
でも、結構な破壊行為のあるアクションが突然挟まる感じはちょっぴりトンデモ枠でもいいのかな?

急にX-MEN始まったかと思う程でした。
だけど、スっと収まる感じ。
SFの作法を知らないので、普通の事にただ驚いているだけなのかもしれませんが……。





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