2016年12月16日金曜日

ギフト



サム・ライミ ギフト DVD

2000年作品

監督サム・ライミ

ケイト・ブランシェット、ジョバンニ・リビシ、キアヌ・リーヴス、ケイティ・ホームズ、グレッグ・キニア、ヒラリー・スワンク、ダニー・エルフマン

あらすじ:霊感のある占い師が、失踪した女性の捜査を手伝う事になり・・・。




劇場で見た当時は、期待が高まり過ぎてがっかりしたのを覚えていたのですが、今、見直したら面白かった!

【おはなし】

アニー(ケイト・ブランシェット)は、神様からのギフトをもらっていた。それは霊能力。見えてはいけないものが見える事があった。

だが、そのせいでトラブルに巻き込まれる事もあった。
占いの結果、DVを受けている主婦ヴァレリーにアドバイスをするとその暴力亭主ドニー(キアヌ・リーヴス)が、魔女だと乗り込んで来て、敬遠の仲に。

ドニーは、アニーの子供にまで圧力をかけるのだが、そんな時にアニーを慕うバディ(ジョバンニ・リビシ)が助ける事もあった。

バディはいつも青いダイヤモンドがどうのこうのと言って、薬を飲んでいる精神不安定な男だったが、アニーはバディにも優しくしていた為、頼られ、慕われていた。

そんな小さな町である日、有力者の娘ジェシカ(ケイティ・ホームズ)の失踪事件が起きる。
アニーの息子の先生ウェイン(グレッグ・キニア)の婚約者で、顔を合わせた事がある程度の仲だった。

手がかりがないままの数日後、父親から藁をもすがる思いで、捜査を手伝ってほしいと依頼される。

タロットではよくわからなかったが、その夜夢やジェシカの霊を見て、「すでに死んでどこかの池に沈んでいる」と思う。
アニーが見た断片的な情報を保安官に伝えると、ジェシカが沈んでいるのは、ドニーの敷地内だとわかる。

念の為、捜索をすると、まんまとジェシカの死体が見つかり、そこへ駆けつけたドニーは逮捕される。

裁判になると、アニーにも弁護士がつくが、その弁護士を見てアニーはびっくりする。
ジェシカが殺される前に、パーティーで浮気していた男だったのだ。

裁判に巻き込まれ慌ただしくなるアニーに、バディはいつものように相談をしてくるが、忙しさで落ち着いて相手をする余裕がなかった。

そしてその夜、バディは父親を殺そうとする。
実はバディは児童虐待の被害者だった。
だから、精神不安定になってしまっていて、アニーのアドバイスからその事実を見つめ直した結果、父親に復讐するのだった。

駆けつけたアニーに対し、俺を見捨てたといい、責める。
父親にオイルをかけて、火をつけた時、炎の中に燃える青いダイヤモンドがあった。

バディがずっと言っていた青いダイヤモンドは、父親の腹に入っているタトゥーだった。

裁判で、ドニーが有罪になる。
ジェシカと浮気していた事。
死ぬ前夜にケンカをしている所を見られていた事など、が判明した。

だが、まだジェシカの霊を見るアニーは、真犯人は別にいるのではないか、と考える。

それを弁護士に言うと、「今更蒸し返すなんて」と言われ、つい「ジェシカと浮気しているのを見たとバラすわよ」と言う。

ウェインを訪ねるとボロボロになっていたが、真犯人がいると告げると、ウェインも協力的になり、もう一度タロットをしたり、現場に戻ってみる事に。

すると、現場でまたちらちらと幻覚のようなものを見るが、そこにはアニーの心情的なものも反映されるのか、弁護士だったり殴りかかってくるバディだったりと定まってはいなかった。

だが、現場が近づくとアニーには犯人が解ってしまう。

そんなアニーの変化に気づいたのかウェインが、見たんだね、と声をかける。

そう、犯人はウェインだったのだ。

婚約者の浮気癖を知っていて、嫉妬の上殺してしまったのだった。

そして気づいてしまったアニーを殺そうと襲ってくる。

そこへ、バディが助けに入る。

それは、アニーが見た幻覚の一コマでもあった。

バディはあの一件を超え、正常な精神になったのか、別人のように振る舞いアニーを助ける。
そして、あの時ちゃんと話を聞こうとしなかった事をアニーは詫びるが、気にしないでください、と言う。

病院にいるはずだが、逃げ出してきた、もう自由になった、という。
そしてアニーに感謝を告げる。
皆の心の支えであり続けて欲しいと。

アニーは、貸していたハンカチを返してもらいそれで涙を拭き、一緒に町まで戻る。

保安官にすべてを話すと、ウェインが犯行を認めた事を教えてもらう。
だが、バディの存在についてはウェインは知らないと言う。

それもそのはず、夕方6時には病院で首を吊って死んでいたのだから。

だが、アニーの手には確かにバディに貸したハンカチが握られていた。

おしまい。

【かんそう】

当時、サム・ライミでキアヌで、という事で一体どんな映画なんだろう、とすごくワクワクして劇場で見たんですが・・・。

キアヌはなんだか、あまり似合っていない上、しょぼい役だし、結局霊かー、という感じで、期待が大きかった分結構がっかりした、という思い出でした。

今回TVで、久しぶりに見る機会があったので、忘れている部分もあったから見直してみましたが・・・。

年齢のせいか、それとも期待をしていなかったせいか・・・。

あれ? 普通に面白いよ。

そんなに文句言う程でもないよ。

と。

かなり印象が変わりました。

何より、大きく変化したのは、月日を経て出演者がオールスターになっていた事。

当時は、それこそキアヌ! キアヌ! 位でしたが、今見るとすごいんですね。

ビッチな死体役には、ケイティ・ホームズ、キアヌにDVされるのはヒラリー・スワンク、そしてもはやハマリ役といえる精神不安定なバディは、ジョバンニ・リビシ。
フレンズのフィービーの弟役を想い出してください。あの延長線上のキャラクターでした。




そして正直顔見てもわかりませんが、バイオリン弾きのちょい役で、ダニー・エルフマンがw

残念な事に、曲はまったく関係ないようですが、シンプソンズやオインゴ・ボインゴでお馴染みの有名な作曲家です。




まさか本作に出ていたとは。

サスペンスとしては、「一番犯人じゃない人が実は犯人」で犯人っぽい人が何人かいる、という王道のスタイルで、素直に騙されれば騙される程、面白く感じられると思います。

また、ツインピークス的な「まさかあの子がビッチだったなんて」という設定等、基本はサスペンスのお約束でしっかり固めておきながら、霊能力というオリジナリティを出しているのでしょうかね。

それが、「結局霊能力かー」って、思ってしまうとそれまでなんですけどね。

多分、昔に見た時は、このがっかり感が強かったのかもしれませんね。

でも、今見ると、それよりも、そこまでに至るストーリーの丁寧な描き方に、素直に好感が持てたりして、私も大人になりました?

バディやアニーの演技も凄い思いますし、霊というホラー要素を使いながらも最後は明るく仕上げたりして、いわゆるサム・ライミ感は、やっぱり少ないのかもしれませんが。


今回は見直して正解でした。





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