2017年5月22日月曜日

LEGO® ムービー



LEGOムービー 【DVD】

2014年作品

ウィル・フェレル

あらすじ:レゴで作られたブロック・シティにある言い伝え。奇跡のパーツを手に入れる者が世界を救う救世主である、というのだが……。



救世主?!


ブロック・シティで建築作業員をしているエメットは、平凡な見た目通りのマニュアル・ライフを送っており、それに文句もなかった。

だが、ある日偶然にこの世界にある言い伝えの「奇跡のパーツ」を見つけてしまい、表向きは大企業家のお仕事社長、実は影の悪人お仕事大王から世界を救う救世主扱いされてしまう。
奇跡のパーツというのは、赤くて長方形で何かの蓋のような形をしていた。

その時出会ったのは、奇跡のパーツを探していたマスタービルダーのワイルドガール。
マスタービルダーというのは、自由な発想でレゴを組み立てる事が出来る存在で、エメットのようなマニュアル通りの平凡な存在と比べると数少ない存在で、バットマンの彼女だった。

始めはエメットを救世主とし、お仕事大王の手先、バッドコップから救出する為に協力するが、一緒に逃げているうちに、エメットが救世主のイメージとはかけ離れた平凡な存在だと気づき、幻滅する。

しかし、エメットの証言で、お仕事大王が「タコスデー」にこの世界を「スパボン」で固定し自由を奪おうとしている事を知ると、お仕事大王に立ち向かうべく預言者ウィトルウィウスの元を目指す。
(スパボンとはスーパーボンドの文字が汚れて短くなった名前で人間の使う接着剤)
(タコスを配る日と称しているが、本当はたこ足のスパボン・マシンでボンド漬けにする日)

ウィトルウィウスは、そもそも「救世主」について予言していた盲目の魔法使いで、彼もまたマスタービルダーであり、その頂点でもあった。


2段ソファ?!


合流した3人は、早速救世主であるエメットのビルダーとしての才能を解放させようと、エメットの頭の中に入るが、エメットが最初に作ったのは2段ベッドならぬ、2段ソファでまたしてもワイルドガールをがっかりさせた。

だが、「上に居るお方」の話になると、奇跡のパーツに触れた時の夢で見た事があるといい巨大な人間の手を作ってみせて2人を驚かせる。

マスタービルダーですら上にいるお方を見る事は出来ない、だがもともと頭がからっぽなエメットは訓練すればマスタービルダーを超えるのではないか、と言われ出す。
何もできないというエメットに「ただ出来ると信じれば良い。そうすれば道は開ける」とマトリックスのような事になる。

お仕事大王に対抗する為に、雲の上の楽園に向かいマスタービルダーを集めてエメットを紹介する。
だが、エメットがマスタービルダーではないというとやはりがっかりして協力を拒む。
そこにバッドコップ軍が到着し、ほとんどのマスタービルダーが捕まってしまう。

エメットと数名のマスタービルダーは、潜水艦を作り海に逃げる。
すると水漏れが始まり潜水艦は壊れてしまうが、エメットの作った2段ソファだけは壊れず収納スペースに身を隠して全員生き延びる。
そこにいの一番で協力を拒み退席していた海賊ロボヒゲの船が通りかかり、全員ソファごと救助された。
ロボヒゲは、2段ソファのアイデアでお仕事大王の部下達の目を欺いた事を評価したのだった。


マニュアル通り?!


次第に周囲に認められていくエメット。
いつしかマスタービルダー達に、次はどうする? と頼られていた。
エメットは、だったらマニュアル通りにしよう! と提案する。

マスタービルダーは個性がある分、チームとしての動きが苦手ではないか。
自分はただの作業員だけど、マニュアルさえあれば皆と力を合わせて高層ビルが創れる。
マスタービルダーが力を合わせたらどんなすごいものが創れるか!
それで世界だって救える。

見事だ、と皆に受け入れられ配達宇宙船をパッケージ通りに作成する事に。
そして完成させると、配達宇宙船の列に並び紛れてお仕事大王のいるビジネスタワーに忍び込んだ。


決戦!?


エメットの救世主としての役割は、スパボンと奇跡のパーツを合体させる事。
(ボンドに蓋をする事)
だが、その時に爆発が起きるかもしれないと言う事を直前で初めて聞かされる。

出会いからワイルドガールに一目惚れしていたエメットは、最後になるかもと思ったのか出会いの時の話をした。
するとワイルドガールは初めてルーシーという本名を名乗り、ワイルドガールは何とも思ってなかったけど、ルーシーは……と言い掛けて作戦を始める。


そしていよいよあと少しでスパボンと奇跡のパーツを合体出来ると言う所で、バッドコップが到着。
全員捕まってしまい、残ったウィトルウィウスも首だけになってしまい、最後に予言はうそっぱちじゃ、と暴露した。
これから言うことを良く聞け、歴史を変える大切な事を言うと言った時に、息絶えてしまった。

選ばれていない事にショックを受けるエメットも捕まり、奇跡のパーツを切り離されてしまう。


タコスデー?!


いよいよタコスデーが始まる。
お仕事大王はボンドで世界のレゴ達から自由を奪い、固定し始めたのだった。
その様子をモニターで見せられるエメット達。
そこに「いつもみたいにアイデア出してよ」と仲間からエメットに声がかかる。
だけど選ばれし者じゃない、と言うエメット。

そこにウィトルウィウスの幽霊が来る。
予言はうそっぱちだけど、信じれば力が出せると言うウィトルウィウス。

処刑までのカウントダウンに戻ると、世界が固められるのを見て最後の力を振り絞る。
そして、自らビルから落下する。
ルーシーに次の希望を託して。

おかげで処刑は失敗となった。

気が付けばみんなエメットを認め始めていた。

ルーシーはTV放送を乗っ取り、その他大勢の住民達に投げかける。
エメットの活躍と、皆も何かを作って身を守って、と。

ルーシー達は宇宙船を作り、反撃に出ると世界でも戦い出していた。


上に居るお方?!


その頃エメットは、やっと落下が終わり意識を取り戻していた。
目覚めたのはブロック・シティとは違う全然別の世界。人間の世界だった。
人間の子供の足に踏みつけられていた。
その子がエメットに気づくと拾われ、「やあエメット」と声をかけられる。

すると、父親(ウィル・フェレル)が来て子供は怒られる。

これはお前のおもちゃじゃない。
そういう男は、お仕事社長に似ていた。

レゴで作った部屋いっぱいの街は父親のもので、大事にしているものだった。

子供はそれで自由に遊んでいたのだが、父親にしてみれば作ったものを壊されているようなもので、子供を叱ったのだった。

全部元の場所に戻すように、と言い、そしてお仕事社長同様にボンドを手に取り、子供が悪戯できないように固定し始める。

その様子はそのまま、ブロック・シティとリンクしていた。

お仕事社長は、この父親の姿そのものだったのだ。

マスタービルダーは子供が自由に作ったもの。
その自由な創作をよしとしない父親。

そしてエメットをヒーローにしたのは子供だった。
奇跡のパーツ=ボンドの蓋。


そんな人間の世界で目覚めたエメットは、奇跡のパーツを再び手に入れようと、一生けん命動こうとする。
そうこうしているうちにエメットは机の下におちて、子供の手に渡る。

そして奇跡のパーツを手につけてもらう。

その時目に入ったのは「信じろ」と書いてある猫のポスターだった。

その状態でまたブロック・シティに戻されるエメット。


救世主再び?!


まさにヒーローの帰還だった。

そして完全に覚醒してマスタービルダーとなったエメットは、自由な発想でロボットを作って対抗する。
仲間達の協力を得ながら。

そしてお仕事大王の前に。

エメットがお仕事大王を説得すると、人間の世界でも父親が子供の創作物に感心し始める。

そして子供の作ったストーリーを聞く。
お仕事社長がスパボンで世界を止めようとしている、と。

自分そっくりなお仕事大王の人形を見る。

改めて周囲を見ると、自分で張りつけた「触るな」「立ち入り禁止」などの張り紙が目に入る。

エメットは「あなたが悪い人でいなくてもいいんじゃない」という。
あなたは世界で一番すごい人。
あなたが選ばれし者だ、と言い出す。

今からでも全部変える事が出来る。

そういって蓋を差し出すエメット。

その時、父は息子を抱きしめた。

蓋を受け取り、スバボンに蓋をしたお仕事社長。

爆発するかもと言う通り、爆発して社長は吹っ飛んで行った。

エメットは仲間の元に戻ると思わずルーシーと抱き合う。
バッドマンもエメットが相応しいと認める。


新たな敵?!


そして、はがし液でボンドを溶かした。

これからはここで遊んで良い事になる親子の夕飯はタコスだった。

しかし父は言う。
妹にも許可をする、と。

それはブロック・シティに妹が作る新たな敵がやって来る事を伝えていた。
デュプロ(低年齢用のレゴ)で作られたデュプロ星人が言う。
「お前たちみんなめちゅぼうさせる」

おしまい

かんそう:

大量のレゴを使ったCGアニメーション。
その動きを見ているだけでも楽しいのですが、さすがハリウッド。
ドラマもしっかり良く出来ていました。

まず、レゴというおもちゃについて、私はもちろん存在は知っていますが、女子という事もあり購入した事はありません。
なので、専門知識がない状態で見ましたが、なんとなくニュアンスで理解して見る事が出来ました。

もちろん、知っていればもっと面白く感じる事が出来たのだとは思いますが、知識がなくても大丈夫かな、と思いました。

いわゆる冒険、RPG的な王道にレゴの楽しさやルールを組み合わせて、パロディにしているような感じです。

RPGの勇者(プレイヤー)は大抵無個性ですが、それがある日大魔王を倒す存在と任命されるのは、もうよくある話で何の説明もいらないと思います。
エメットはそれに乗っ取った存在です。

それが実は今まで発揮する場所がなかっただけで、平凡な中にも非凡な才能があり、自分でも気づいていなかったけど、信じる事で能力が発揮できるよ! という成長を見せてくれます。

その自信に伴い、周囲の見る目も変わり、いわゆる先入観に捕らわれずエメットを特別な存在と認めていくようになります。

それがレゴの世界での、マニュアル通り(無個性で平凡)とマスタービルダー(個性的、非凡)という存在で上手く繰り広げられていました。

個人的には、マスタービルダーの集まりに、シンプソンズのミルハウスが居たのが面白かったですw


そして、ただ単にレゴの世界だよ~としているのではなく、ある家庭のレゴ・コレクションが、ブロック・シティだったというオチ!!

さすがハリウッド・クオリティだな、と感心しました。

ただの子供向けにならないのは、こういった所かな、と想いました。
期待以上でした!



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