2017年4月10日月曜日

アデライン、100年目の恋



アデライン、100年目の恋 【DVD】

2015年作品

ブレイク・ライヴリー、ミキール・ハースマン、ハリソン・フォード、エレン・バースティン、キャシー・ベイカー

あらすじ:ひょんなことから老化が止まってしまった女性の数奇な人生。




アデライン(ブレイク・ライヴリー)は、夫を事故で亡くした後、自動車事故を起こした事がきっかけで肉体の時を止められてしまった。

子供は成長して、周囲も歳を取っていくのに自分だけが変わらないアデライン。
それに気づいた時、アデラインは子供とも離れて暮らす事を決め、政府に知られないよう名前や容姿を変えて各地を転々とする生活を始める。

そんなんだから、恋も出来なければ写真もご法度。

とはいえ、普通の女性として避けられない出会いを体験する事もあったが、本当の事が言えずに黙って去るのが当たり前になっていた。

そして、娘はとうに真っ白な白髪になり、そろそろシルバーホームへ引っ越そうかと考え出した頃。
今はジェニーと名乗っていたアデラインに、もう真実を打ち明けて生きてもいいんじゃないか、と言い出す。
実はアデラインは、その直前にエリスという男との出会いがあり、惹かれてはいたがいつものようにつきあいを断り、身を引いたばかりだった。

だが、そんな娘の言葉に考えを改め、エリスの元を訪ね、正式に付き合い出す。

そしてある日、エリスの家に招かれると、そこで待っていたエリスの父親は、大昔にアデラインがやはり決まりを破ってつきあっていたウィリアム(ハリソン・フォード)だった。
アデラインとうり二つのジェニーを見て、固まるウィリアムに、アデラインも気づく。
だが、それは母親です、と咄嗟にウソをついてその場をやり過ごす。

しかし、滞在するうちに、アデラインが昔ウィリアムと一緒に居た時につけた手の傷を見つかり、気になったウィリアムに追及される。
ちょうど、エリスがプロポーズめいた事を言った翌日だった。

アデラインはウィリアムにはすべてを打ち明け、自分こそアデラインだと言うが、それは同時にこの場から去る決意でもあった。
エリスの為に行かないでくれ、と頼まれるが振り切って荷物を持って車を走らせた。

目を離した隙にアデラインが居なくなっている事に驚いたエリスは、父が何か言って追い出したのかと責めるが、もちろんそうではない。
アデラインが選んだ、と伝え息子の事を思い、アデラインを追わないよう残された車のキーを隠していた。

だが、アデラインを想う息子の様子に考えを改めキーを渡す。

しかし、エリスが追い付いた時には、アデラインは事故で倒れていた。

娘が病室に駆けつけると、エリスの存在に慌てて「祖母です」と自己紹介するが、アデラインとエリスの様子に戸惑う。

病院で気づいたアデラインは、そこにエリスが居た事で、アデラインもまた考えを改めたようで、自分の秘密を打ち明けていたのだった。
「彼が前に話した人よ」
娘はすぐに状況を理解し、エリスにハグをして、母親の理解者が現れた事に喜ぶ。

そして、アデラインは理解者と共に、自分の運命を受け入れて生きる覚悟を決める。
今まで避けていた写真にも堂々と映るようにし、その日もデジカメを持ってパーティーに出かける所だった。

身だしなみを整える為、鏡を覗いて出ようとするが、ふと、気になり髪の毛を二度見する。

アデラインの手には1本の白髪が。

そう、あの2度目の事故がまたしても奇跡を起こし、アデラインの止まっていた時を動かし始めていたのだった。

出かけにエリンが大丈夫か、と声をかける。
アデラインは涙ぐみながら答える。

「完璧よ」


おしまい

かんそう:
まさに、鬼の目にも涙、でした。

1人だけ歳を取らないというとちょっとファンタジックに思えますが、一応科学的にそれっぽい説明があって、あくまでもリアルな世界が前提となっています。

なので、大っぴらにしてしまうと人体実験される、という恐怖もあるんですね。
だから誰にも気づかれないように、ひっそりと証拠を残さず永遠に生きて行かねばならない。

何気にどんなホラーよりも怖いんです。

でも、アデラインは、なんといってもゴシップガールの絶対女王セリーナ、ブレイクですからね!



ひっそりなんて無理なんです。
そして、1人で永遠に生きて行くなんて事も、本人にとっても厳しい掟。

時には破るのも仕方なく、ボーイミーツガールしてしまう訳です。
相手が真剣になればなるほど、自分だって好きになっているだろうに、身を引かねばならないつらさ。

でも、打ち明けて受け入れられるかどうかも怖い。

過去の恋人ウィリアムと再会した時に、ウィリアムが相当ファム・ファタルのようにアデラインを語るので、一瞬まさかウィリアムと?! なんて事も考えてしまいましたが、それはありませんでしたw

ともあれ、アデラインのこれまでの寂しさといずれ子供にも先立たれ、本当に孤独になった時の事を想うと、可哀想で仕方なかったんですが、エリンがいい人で良かった!

だからこそ、病室の初の3者面談で思わず涙を流していました。
娘の涙と同じような感情だったと思います。

自分のことのように、アデラインの理解者が現れた事が嬉しい。

いわゆるラブストーリーではありますが、ヒネリがあって、そして感動的で、私には想像以上でした。
ブレイクは本当に綺麗ですし。
今だからこそできる役って感じですが、ブレイク自身も大人っぽいので、歳を取っても得するタイプでしょうね。

アデラインの母と娘の関係も、障害があるからこその絆なのか、心温まりました。




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