2016年7月5日火曜日
ドライブ・アングリー
パトリック・ルシエ ドライブ・アングリー DVD
2011年作品
ニコラス・ケイジ、アンバー・ハード、ウィリアム・フィクナー、ビリー・バーク、デヴィッド・モース
あらすじ:連れ去られた赤ちゃんを取り戻すべく、地獄からドライブ!
なんといっても監査役のウィリアム・フィクナーがかっこよすぎる! ヒューゴ・ボス!!
【おはなし】
地獄に落ちていたミルトン。
ヨナ(吹き替えではジョナ)・キング率いるカルト教団にはまった娘が殺され、その忘れ形見も生贄にされそうになった事から、まさに脱獄し、赤ん坊を取り戻そうと車を走らせる。
ミルトンは、死者ではあるが、コーヒーを飲み、攻撃されればダメージでスタンするし、女性も抱く。
一見は人間そのものなので、たまたまミルトンが気に入る車に乗っていた事から、目をつけられたパイパー(ハード)は不審者であるかどうかは気にしつつも、同乗させる。
ただ、途中まで乗せるだけだったのに、ミルトンを追って来た地獄の監査役の手先となった警官を撃ってしまったりして、後戻りできない状態に。
パイパーは、ダイナーで働く普通の女の子だったのに、なぜか腕っぷし、気が強く、ミルトンに気に入られ相棒状態に。
そんなミルトンを地獄に戻すべく、監査役も追う。
監査役はヒューゴ・ボスのスーツで決めており、コインを使って人間を惑わす。
途中追い詰めると、ミルトンが神殺しの銃を持っている事に気づく。
頬すれすれで、スカーフェイスになっただけで済むが、以降ただ追うだけではなく、ミルトンの目的を果たすのを待って連れ戻すスタイルに切り替える。
なので、まるでミルトンを協力するかのような行動を取る事も。
おかげで、なんとか目的地、スティルウォーターの刑務所跡に着く。
ヨナ・キングは、地獄の扉を開くというカルト教団で、団員達はそうすれば永遠の命が得られると思っている、らしい。
そこで、満月を待ちながら、儀式(らんちき騒ぎ)をしていた。
その生贄に、ミルトンの娘が産んだ赤ん坊を選んでいた。
ヨナ・キングもミルトン同様? 何か不思議な人間離れしたパワーを得ており、命を狙うものはいたが、生きている人間には自分は殺せない、とドヤ顔で余裕を見せていた。
だが、対決の時、ミルトンは死者である事から、見事ヨナ・キングを葬り去る。
そして残った赤ん坊を確認すると、パイパーに託し、監査役と共に地獄へ戻っていく。
ミルトンの暴れっぷりや神殺しの銃を盗んだ手腕や度胸に、監査役も一目置いたようだった。
おしまい。
【かんそう】
午後ロードで、ニコラス・ケイジという事で、ケイジ・チェックするか、な程度で録画した本作。
始まりこそ、いつものニコラス・ケイジ節で、アウトローなんだけどやっぱり髪型が変だよな~、いきがってるけど結構なオッサンだよな~と、その節を楽しんでいたのですが、監査役の登場で一転。
原作アメコミかな、と思える程のマンガノリでかっこいい!
音楽の使い方(ここぞというところの「ジャジャーン」)、ビッチなウエイトレス、ろくでもないオーナー、彼氏、そして、偶然にもお騒がせのアンバー・ハードと何もかもが、アメリカの安っぽいワルって感じで、チープなワイルドさがいい!
決してど真ん中にカッコいいというのではなく、ちょいニコラス節のダサな感じが、これまた個性って感じで良い。
そこに、キャラが立ちまくる監査役がぴりりとしめつつ、個性を際立たせている。
ドヤる時の大げさなポーズ。
人間をいたぶる時の冷静さや、残酷な紳士ちっくさ。
まさに死神。
どうも私は、死神の擬人化というかスーツを着ているのに弱いんですな。
分かりやすく言うと、監査役萌えです。これしか言えない、カッコいい!
ほんと、見る程に味が出て好きになる、スルメのような映画(古っ)。
そして、お約束のカルト教団。
これが、リーダーのヨナ・キングのルックスのせいか、現代と思えず、最初はミルトンの過去の思い出シーンなのかと思ってました。
小さい頃にカルト教団に入れられててそれで、バイオレンスに転向して地獄にいる・・・とか。
でも、話は全然単純で、死んで地獄へ行った後に、娘がカルト教団で殺され、今その孫も生贄にされそうになっていると知って、地獄から抜け出しているという・・・。
まさに、マンガ的設定。
なんでミルトンが死んだのかとか、じゃあ今のミルトンは何なのか、という細かいところは割愛する、シンプルさも、単純でいいかも。
バーでビールを頼む際にIDを要求されるんだけど、そのことを知らない=現世を知らないみたいな変な演出があるんだけど、そんなに生きてた時代が違うのか? というお茶目さも。
友人、普通にまだ生きてるんだし、娘だって映像で見る限り若いんだから十年もたってなさそうなんだけど。
そして見せた免許証は、期限切れしているのを指摘されて、「じゃあコーヒーでいいよ」ってちょっとしょぼくれるのも、一応人間のふりはしたいんだ、という事がわかるシーンでした。
その割に、人間離れしたアクションを堂々と披露してますので、やっぱりよくわからないのですが、そんな適当さが、むしろ味。
だいたい、パイパーはいなくてもミルトンの目的は果たせたと思うのですが、これはハリウッド的お約束でもあり、バイオレンス・アクションには美女が必要、とった所でしょうか。
でも、硬派が好印象なのは、そのパイパーは多分娘の方が歳が近いんでしょうね。
ミルトンと恋仲になるという展開はなし。
むしろ、赤ん坊を押しつける為の? 母親として選んでいたみたいです。
まあ、パイパーのような生命力の強そうな女性なら安心?
というたまたまな硬派仕様が、私的にはかなりポイント高く、好印象につながりました。
バイオレンスも、マンガ的表現が多く、最初は、ロバート・ロドリゲスの作品に憧れていたニコラス・ケイジというテーマなのかと思って見ていました。
でも、制作陣には名前はないんですけどねw
ともかく、監査役のキャラの良さが全体の印象を良い方向に引っ張り上げていて、最終的には好きな1本になりました。
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