2016年7月7日木曜日

クライアント・リスト ザ・ムービー


クライアント・リスト ザ・ムービー/ジェニファー・ラヴ・ヒューイット[DVD]

2010年作品

実話ベース

ジェニファー・ラブ・ヒューイット、シビル・シェパード、テディ・シアーズ、リンダ・ボイド、チェラー・ホースダル、ソニヤ・ベネット

あらすじ:美しい主婦が経済苦になり、仕事を探していた所、表向きは普通のスパを見つけるが・・・。




ドラマのダイジェスト版のような意味不明な映画でした。いや、この映画だけで十分で、ドラマがいらないのかも・・・?


【おはなし】

サム(ヒューイット)は美人という人生を生きてきたルックス頼りの主婦。
夫は将来を有望視されたフットボーラーで誰もが羨むカップルだったが、怪我のせいで断念。
それが運の尽きのように、夫婦ともに仕事を失い3人の子を抱え、ローンに苦しむ事に。

ある日新聞の広告で、車で1時間かかるスパ(マッサージ店)を見つけ訪ねると、あっさり採用される。
翌日から来てほしいと言われ、何の疑いもなく行くと、そこは実は風俗マッサージの店だった。

騙されたようなものなので初日で飛び出すが、家に帰ると夫の仕事は見つからず、子供にはやりたい事もさせてやれず、自分に選択肢がない事に気づき、すぐに謝りの電話を入れる。

そして腹を括り、マッサージ店で働き出す。

衝撃的な出来事に思わず親友に告白をするが、驚きながらも、安定するまでの短い間だろうから、と親友は事情を汲んで責めずに受け入れる。
初日の稼ぎは、$100札が数枚も入っている厚みのある封筒だった。

仕事仲間にはまだティーンの家出少女もいた。
自分の事は棚に上げて、彼女を心配するサム。何故こんなことをしているのかと聞くと、アメリカン・アイドルに憧れているが、クリスチャンで厳しい両親には理解してもらえず、家出をし、スクールの費用を稼いでいるのだという。

そんな彼女が客に神父が来ているのを見て、気分を悪くする。
サムは、店の外に出た少女を追い、目の前にたまたまあったクリスチャンのロッジに行く事を薦める。
すると、そこに行った少女は「店の内情を話したい」と言出だすが、その事で大事にはならなかったようで、変化は少女が店に来なくなっただけだった。


サムは、元々、記憶力がズバ抜けて良く、家や仕事に疲れて訪れる男達の愚痴をその記憶力で受け止め、性的な面だけではなく、癒す事から人気が出ていく。

やがて高価なプレゼントにまみれ、冗談かもしれないが求婚される事も。

女友達にも高級なレストランでおごれるようにもなった。

そんな姿に風俗で働く事を知る親友は、注意をする。

引き時ではないのか、と。

ところが、お金の味をしめてしまったのか、当初はすぐに辞めるといっていたサム自身が、その忠告を無視するのだった。

それどころか、人気があるという事が快感となり、仕事にのめり込み、睡眠不足で、家族の約束をすっぽかしたりする始末。

夫も、低賃金ではあるが害虫駆除の会社に就職する事ができた、というのに、サムはマッサージ店を辞めない。

途中、嫌いな女友達の夫が客として来てしまい、追い返すという、辞めるきっかけはいたる所にあったのに。

ヒモから、一応仕事を見つけた夫は、自分も働いているのに、サムだけが子供の用事に遅刻してくるのに嫌味を言う。


さらにサムは、帰り道、居眠り運転で事故りそうになる。

そんな睡眠不足を客に愚痴ると、その客は「だったらいいものがある」とドラッグを進める。

最初は、「ドラッグなんて」と断るが、気が向いたらとサムのバッグに入れていく。

相変わらず目覚ましも無視し、起きれないでいると、子供にバザーの準備をせがまれ起こされる。

子供の為だからとなんとか作り出すが、睡魔に襲われ進まない。

その時、ドラッグの事を想い出し、1回だけと手を出してしまう。

だが、ドラッグの効果はテキメンで、サムはエネルギッシュにバザーで必要なケーキを作り、子供や旦那に喜ばれ「世界一の母親だ」と言われ喜ぶ。

そして、ドラッグが手放せなくなり、中毒になってしまう。

今度はお金の苦労はなくなったが、禁断症状で子供にまでどなり出すサム。

旦那や家族をいつまでも騙し続けられないと思ってはいたが、意外な落ちでそれが発覚する事になる。

店がサムのドラッグを理由に摘発されたのだった。

きかっけとなった大元は、クリスチャンの少女の告白だった。だが実は、店自体は客に大物がいる事から、公然の秘密で守られており、少々のタレコミでは、痛くもかゆくもなかったのだが、選挙に勝ちたい市長の耳に入った事から、その守りが効かなくなってしまったのだった。

しかも、サムが使っていたドラッグが見つかってしまうのだから、逃げ場はなかったし、すべてサム自身が引き起こした事なのだ。

その速報ニュースをバーで見てしまった事で、初めてサムの本当の仕事を知った夫。

サムは、風俗嬢であった事とドラッグ中毒という2重苦を世間にさらす事になった。

同時にそのニュースを見ていた親友が慌てて保釈金を払い、サムを助けたが、忠告を早く聞いていればこんな大事にはならなかったのだ。


当然、裏切られた夫はサムの目を見れず、子供を連れて出ていく事に。

どん底に突き落とされたと思ったサムだったが、女友達の弁護士に弁護を頼むと、仕事は仕事だと引き受けてもらえ、その上罪が軽くなるよう尽力してくれるのだった。

そして彼女が考えた結果、選挙に受かりたい市長を味方につけるという作戦で、客に大物がいれば利用できるだろうとサムに言った。
一度は守秘義務が、と拒むが「だったら2年間牢屋にどうぞ」、と言われ意を決する。

ここでサムの天才的な記憶力が役に立ち、仕事仲間と共に69人のクライアント・リストを作成したのだった。(利用できそうな著名な客だけで69人)

この事が街で噂になり、そのリストに自分の夫や恋人が載っているかいないかで盛り上がった。そして69人のリストがプリントされたTシャツが出来る程、全米でも注目される事に。

裁判は、リストが効いたのか、見事禁固30日、罰金$2000程度で軽い結果に。


5週間後、サムは1人では広い家にいた。

そこに近所の女達が乗り込んでくる。
筆頭はサムと仲が悪かった女友達だった。

責められるのは仕方ないと、ドアを開け、招き入れる。
まずは、お詫びの言葉と自分の非を認め謝罪するが、そんなことを聞きに来たのではない、と言われてしまう。

「どうやって男を喜ばせ、人気者になったのか」

その秘訣を知りたい、というのだった。

サムはほっとして、それなら、と得意気に自分のテクニックを伝授する。

そして、今は昔の仲間とダイナーでウエイトレスをしていた。
チップは、昔とは比べ物にもならない小額だが、決して悪くない、と思っている。

子供と一緒の誕生日、久しぶりに夫や家族に再会する。

そこで夫は目を見てくれる。
また最初からスタートできそうだ。

おしまい。

【かんそう】

Wikiによると、テレビ映画? が先で、それがなかなか評判が良かったらしく、ドラマ化になったようです。
ドラマは、シーズンを続けるという目的もあるので、基本的には再設定されて(役者なども)いるという事ですが、シーズン1がほぼ本作で網羅されているような印象を受けました。

というのも、私はシーズン2は脱落してしまったのと、結構前に見たので記憶が曖昧なんですが、本作を見て「へー知らなかった」というような情報はなかったです。



実話ベースとまあまあ評判が良かったという事から、アメリカの女性はこういうストーリーが好きなんでしょうね。

日本でも、うけるのかな?

全体が、サムのストーリーというざっくりしたまとめ方になっているので、タイトルにもなっている「クライアント・リスト」という一番? 面白そうなネタもさらっと流されるだけで、かなり大味なんですよね。

貧乏で、仕方なく家族をだまして風俗で働くという、決してハッピーではないストーリーで同情を得たいのか、クライアント・リストという存在をスキャンダル的に見せたいのか、最後、サムに女性達が頼るという美化は、それ自体はほっこり? するシーンですが、二重生活を肯定しているのか?

見せたい事がしぼれていない感じがしました。

そもそも、クライアント・リスト的な要素は裁判で必要になるまでほとんど登場しないんですよね。

客とのやりとりも、「これまでのあらすじ」的なダイジェストのみで、特別大物が来てサムが得をした、とかそういうのもなくて、まあ、そういうエピソードはありがちですから意外ではありませんが、とにかく唐突に話題になったという感じ。

「クライアント・リスト出てくるまでながー」って思っていたら、一瞬でその話題も消え、めでたし、めでたしで終ってしまうし。

サムは犯罪者でありながらも、女性としては「こうならなくてはいけない社会」みたいなものを批判する上で、ちょっとしたヒロインに仕立て上げられた、といった感じでしょうか。

それにしても、サムの異常な記憶力は、作品が代わればFBIやCIAなどで役に立つと思うんですが、それでもそれを生かした仕事に就く事が出来きない? のはもったいないように思いました。

というかサム自身がルックス頼みを選んで生きているんでしょうけど。

そのせいか、リアルなのかネタなのかわかりませんが、記憶力が良いというエピソードもなんか、取ってつけた感があるというか、別になくても問題なかったような気がします。

そもそも、そんな詳細がなくてもクライント・リストは作れそうですし。

まったく見方を変えて、歳を重ねても美人なままのジェニファー・ラブ・ヒューイットを楽しむ映画と思えば、それは裏切られる事はないと思います。
なんといっても、マッサージ嬢のコスプレも満載ですからね。

アメリカの女性のファッションやメイクってほんと、謎ですけど、面接に行くのに気合い入れて谷間見せるとか、目のまわりを黒くシャドウいれたりとか、あれはリアルなんでしょうかね~。

正直、マッサージ嬢になる前から、露出高くて、ケバかったんですけどw

その分、ママしてるようなシャツにデニムというカジュアル・ファッションとのギャップがあるのも良かった。

ジェニファー・ファンには、見て損はないと思いました。

というか、私もジェニファー好きじゃなかったらちょっときつかったかも><

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