DVD】【9%OFF】ザ・ドア 交差する世界/マッツ・ミケルセン マツツ・ミケルセン
2009年作品
ドイツ映画
原作有り
マッツ・ミケルセン、ジェシカ・シュヴァルツ、ヴァレリア・アイゼンバルト、トーマス・ティーメ、ティム・ザイフィ、ハイケ・マカチュ
あらすじ:5年前の事故を引きずって、立ち直れない主人公が、ある日ドアを見つけて開けてみると・・・。
マッツだけで見れる。
【おはなし】
ダヴィッド(マッツ・ミケルセン)は、近所に住む女と浮気中に娘を自宅のプールで亡くしてしまう。
もともと上手く行っていなかったが、それがきかっけで夫婦仲も決裂。
5年経っても、立ち直ることが出来ず、引きずっており、本人も自殺をする程。
だが、友人のマックスに助けられ、危ういからと付き添われる。
そんなマックスの目を盗んでバーから脱走し、1人また寒空の中倒れているが、気が付くと1匹の蝶を見つけ、後を追ってしまう。
そこで、トンネルの奥のドアに辿りつく。
ドアを開けると、そこは昼間の自宅付近で、自分が浮気に行く姿が見えたから5年前だとわかる。
そして、すぐにプールに向かい、水中にいる娘を助ける事が出来る。
娘をベッドに寝かし、家を出ようとすると鉛筆立てを倒してしまい、慌てて拾う。
すると、浮気から戻ってきたこの世界のダヴィッドに気づかれ、襲われる。
2人のダヴィッドはもみ合うが、拾った鉛筆で、うっかり過去のダヴィッドの首を刺していた。
そして、事故で過去のダヴィッドを殺してしまい、死体を埋めて入れ替わる事に。
だが、その状況で娘が部屋から出てきたので、厳しく怒鳴ってしまい、血を見られた事から、パパではない、と知られてしまう。
5年後、娘や妻マヤを失った悲しみを知っているからこそ、ダヴィッドは心を入れ替えて家族を大事にこの世界で生きる事にする。
だが、浮気先に携帯を忘れていた事から取りに行く所をマックスに見られてしまい、浮気を責めらえると、実は・・・、と現状を洗いざらい話す。
もちろん、突拍子もない話を信じる訳もなく、バカにするな、と怒って出て行かれてしまう。
その後、ダヴィットの誕生日パーティーの席で、娘の書いたお絵かき(ダヴィッドがダヴィッドを殺している絵)を見て、マックスはダヴィットから聞いた事を想い出し、庭を探すと、この世界のダヴィッドの死体を見つけてしまう。
マックスの様子がおかしいので、追いかけたダヴィッドは「事故だったんだ」と弁解するが、マックスは聞く耳を持たない。
挙句、殺人者だと騒ごうとした時に、近所に住むジギーがマックスをオノのようなもので、殺して、ダヴィッドの窮地を助ける。
ジギーの協力で遠くへマックスの遺体を埋めるが、ダヴィッドは全て知られてしまったジギーを恐れたのか、家族3人で5年後の世界に行こうとする。
ところが、どんどん先に進むダヴィッドに、娘とマヤは追いつけず、ダヴィッドが振り向くと2人は居なかった。
そして戻った所へ、ジギーが銃を向けて、「こちら側にいろ」と脅しをかける。
翌朝、昨夜のトンネルは一体何なんだとマヤに詰め寄られるが、ダヴィッドは「ハイになっていただけ」と誤魔化す。
が、ジギーには呼び出され、話をしようと、言われる。
すると、ジギーは仮釈放の身で、家の近くでたまたまドアを見つけたのだという。
ここが5年後の世界だとわかり、居座る事にした。
ダヴィッド同様、この世界の自分を殺して。
それは、幸せの代償でもあり、この世界への入場料みたいなものだ、という。
そして、皆払っている、とも。
そう、実はダヴィッドやジギー以外にも、大勢いるのだという。
すると、マヤは姉夫婦に似たカップルを見かける。
怪しいと思って後をつけ、家を覗くと、ちょうど、それぞれが自分を殺している所だった。
慌てて、姉夫婦の娘を連れて自宅に逃げるが、ダヴィッドに、本当のパパを殺したのは、パパが良い人ではなかったからで、今は良いパパなんだと言われていた娘は、母親に、良い親が来たんだから、と言われてダヴィッドも別人だと気が付く。
そして、恐れていた事に、5年後のマヤもやってくる。
ここには娘が生きているのなら、一緒に生きたいと。
ダヴィッドはこの世界のマヤも愛し始めていたので、マヤがマヤを殺す事を避ける為、この世界のマヤと娘を逃がそうとする。
だが、ジギーを始め気が付けばこの世界には5年後から来た人間だらけのようで、5年後のマヤの味方をし、マヤを殺そうとする。
そして追い詰められたマヤと娘は5年後のマヤと対面するが、5年後のマヤもまた、自分と娘の姿にエゴを抑えて、2人を逃がそうとする。
そして2人は、5年後の世界へ。
その後、ジギーがボンネットに乗ったままの車で、ダヴィッドはトンネルに突っ込み、トンネルは崩壊する。
残された5年後のダヴィットとマヤは、結局娘のいない世界で生きる。
おしまい。
【かんそう】
マッツ三昧なので、内容はさておき、マッツ好きなら楽しめると思います。
ちょっとダメなマッツが、良いマッツになろうとして頑張る感じが、マッツ好きにはたまらないと思います。
面白い、面白くないの問題ではないのです。
という位なので肝心のストーリーは、可もなく不可もなくといった感じ。
トンネルを抜けたらそこは5年後の世界、というSFなので、あまり得意ではなくて、これを見て何を感じたらいいのか、まったくピンと来ませんでした。
多分、SFの作法がわからないので、余計な事が気になっていたり、または、常識的な事が解っていないんでしょうけど・・・。
ただ、「過去の忌々しい事件を忘れられずにいる人が、何らかの形でそれをなかった事にする」ようなお話しというのは、結構ありがち、だなーと思いながら見ていました。
まあ、人間誰もがそんな事あったらいいな、と考える、ある意味普遍的な欲求ですよね。
自分のせいで娘を亡くしてしまう、というのは、出来事としてすごくわかりやすいですし、共感も簡単です。
で、その時代に戻って娘を助けるというのもわかる。
でも、マッツがマッツと対面した時の、リアクションの薄さは・・・。
それこそ、
過去記事)
複製された男
のように、自分と同じ顔がいたら、すごく興味を持つと思うんですけどね。
そもそも、マッツは他のこの世界に来た人間と違って、すぐに「こっちで住む方がいいや、殺したれ」とは思っていなかったですし。
最初は、泥棒か何かだと思っても、その相手の顔が自分そっくりだったら、も少しコミュニケーション合っても良かったような・・・。
それにしても、人間の強欲さは、自分を殺してでも今の自分が幸せであればいい、と。
その姿は恐ろしかったです。
というか、過去の自分が死んだら今の自分が消える・・・というようなタイム・トラベルのお約束は、関係ないんですね。
そんな恐ろしさも感じながらも、実はピュアなラブストーリーでもあって、当時はぎくしゃくしていた夫婦が、5年後のダヴィッドに入れ替わる事で、修復していき、終いには、きっと娘の死を乗り越えている。(というか、別の次元の娘が生きているから気が済んだ?)
なんか、人間の「今だからわかるあの時・・・」というあるあるも、この映画で描かれているんですよね。
SFという、非日常なムードの中にも、扱われているテーマは普遍的な人間っぽいものばかりで、だから結構馴染み安く見られたと思います。
でも、全編暗いので、マッツ・ファンでもなければ、特にお勧めするのは難しい感じだと思いました。
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