2016年11月14日月曜日

ビックゲーム 大統領と少年ハンター



ビッグゲーム 大統領と少年ハンター/ダン・スミス/有澤真庭

2014年作品

サミュエル・L・ジャクソン、オンニ・トンミラ、フェリシティ・ハフマン、ヴィクター・ガーバー、テッド・レヴィン、ジム・ブロードベント、レイ・スティーヴンソン

あらすじ:テロリストに狙われたアメリカ大統領が、緊急脱出して森に迷い込み・・・。




ほのぼのクライム、でした。

【おはなし】

大統領専用機で移動中、テトリストに狙われ、急きょ単独で脱出する羽目になったアメリカ大統領(サミュエル・L・ジャクソン)。

脱出ポッドを偶然見つけて、ドアを叩くのは、13歳の誕生日を迎えたばかりのオスカリ(オンニ・トンミラ)だった。

オスカリは、13歳の通過儀礼で、森に独りで狩りに来ていたのだった。

だが、村人が止めたように、オスカリは無事狩りを成功させ、獲物を連れて森から戻ってこれるとは思えない、非力な子供だった。

しかし、父親は伝説の狩人で、オスカリの自慢であり、憧れであった。
そして父親もまた、オスカリが儀式をクリアする事を望んでいた。

オスカリは、中から知らされた暗号で、ポッドのドアを開け、大統領を助け出す。

だが、フィンランドの少年という事もあり、大統領の価値にピンと来ず、大統領を助け出す事よりも、自分の狩りを成功させることの方が重要だった。

オスカリのバギーを見つけて、街まで連れてってくれと言う大統領の願いを払い下げ、まず狩りが先だ、と。

そして2人は一晩一緒に過ごす事になるのだが、翌朝、オスカリは探索の結果、狩場を見つけるが、そこに用意されていたのは冷蔵庫で、中にはシカの頭と父の手紙が入っていた。

父親もまた、オスカリには無理だろうと先に獲物を用意しておいたのだった。誕生日プレゼントとして。

オスカリは、父に信用してもらえていない事にショックを受ける。

そして、大統領もSP達の死体の山を見つける。

脱出時に、SPの1人、モリスが全員を突き落したが、そのパラシュートは開かないようになっていた。
モリスは、以前大統領の身代わりになって撃たれていて、離職が決まっていたが、その経験からか、テロリストと手を組んでいたのだった。

そして大統領は、モリスがテロリストと一緒に行動して、自分を探しているのも見つけ、だいたいの状況を把握し、オスカリに報告する。

そして、オスカリだけでも先に逃げろと話している所へ、モリス達がやって来てしまう。

一方、この件で動いていた国防総省内の本部でも、衛星からやっと大統領の姿を捉えていた。
そして、早急に救助のヘリを飛ばすが、30分はかかってしまうという。

オスカリを逃がした後、テロリストのリーダー、ハザルも到着し、そこにたまたまあった巨大冷蔵庫に大統領を入れて、剥製にする、と言い出ず。

そんな言動に、モリスはクレイジーだと、軽蔑を見せる。
大統領は引き渡したから、と取り引き成立し、金をもらって後は関わりたくないようだった。

ヘリに冷蔵庫をつなぎ、移動しようとすると、物陰から隠れてみていたオスカリが、冷蔵庫に飛びつく。

オスカリは、自分のエモノこそ、大統領で、大統領を連れて帰るのが、任務だと考えたのだった。
弓すら満足に打てないのに。

冷蔵庫という予期せぬ荷物に加え、子供が乗っかった事で、ヘリのスピードが出ず、すぐに気づかれ、攻撃が始まる。

オスカリは、地面に近い所で、ヒモを切って、冷蔵庫を切り離す。

そして、大統領と2人で冷蔵庫に入って森を転げ落ち、攻撃からは免れるが、川で流されてしまう。

せっかく見つけた大統領を森で見失ってしまった事から、計画を変更する事に。
生け捕りではなく、殺すよう、命令したのは、本部で先頭に立って大統領を探していた情報分析官のハーバートだった。
実は、モリス以外にも裏切り者がいたのだった。


オスカリと大統領が、冷蔵庫で辿りついた先は、専用機の墜落現場で、2人は専用機の中は安全で、いずれ救助が来るだろうと、逃げ込む事に。

だが、救助よりも先にハザルがやってきて、爆弾を仕掛けて行く。

ところが、爆弾をONにしてハザルがヘリに戻ろうとした時に、モリスはわざと命綱を落として、ハザルを切り捨てる。

ハザルは、ショックで切れて、大統領をボコボコにするが、オスカリが加勢してなんとか勝つ。

そして、爆弾が爆発する前に、2人でパラシュートで脱出する。

頭上のヘリでは、ボスが戻ってこないと出れないと言うテロリストの部下と、早く出せというモリスで揉めていた。

そうこうしているうちに爆弾が爆発し、それを衛星で見ていた本部は、大統領は爆発に巻き込まれて死んだ、と考える。

すると、ハーバートが、副大統領に「大統領就任宣誓を」といい、宣誓を始めるが、その途中で、到着した救助隊に落下するパラシュートが発見される。

そして、オスカリは見事大統領と共に、父親達の前に帰ってくるのだった。

大統領を助けた少年として。

オスカリは父親の誇りになった。

副大統領も、実はグルで、計画が失敗したと同時にハーバートに殺され、全容は闇となった。

おしまい。

【かんそう】

珍しくサミュエルにしては、王道? な映画だなーと思いました。
家族向けエンタテインメントで、大統領とテロリストというクライム系では定番とも言えるテーマですが、そこに少年が絡む事でほのぼのクライムに。

しかも、この大統領がサミュエルという事に最初、違和感しかなかったのですが、実ははまり役? で、「ダメ大統領」という設定だったんですw

そのせいで、信頼で結ばれていたはずのSPも見限って、テロリストに売る事になったのですが、森での頑張りを見て「その頑張りをホワイトハウスで見せてくれたらこんな事にはならなかった」と愚痴るくらい。

もともと忠誠を誓っていた相手ですから、良い所が見えたら、少し同情的になるんでしょうかね。

でも、助けるという事はなく、でも、ただのサイコ野郎も野放しにも出来ず、まとめて始末するという、モリスはちょっと複雑や役でしたね。

同情出来るけど、振り幅が広すぎるw

退職前に、大統領を売らなくても! 

さらに、実際の黒幕は、まだ身内にいて、情報分析官のハーバートで、簡単に副大統領も口封じの為殺してしまう、という非情さ。

クライム・ドラマとしては当たり前のシリアスさがありながらも、巨大冷蔵庫の中に入って、森を転げ落ちて逃げるという、まるでシンプソンズ的なマンガ展開の組み合わせが、面白かったですw

これって、クライム・ドラマというよりも、それを利用した少年と大人の成長物語なんですよね。

大統領は、ダメ大統領から、少年の頑張りを見て、自分も刺激を受ける。

少年の父親は、多分、少年を信用できなかった自分を恥じるでしょうね。

もっと大きな獲物を持って帰ってきた姿を見て。

そして少年は、どこか自信がない事にも気づいていながらも、自分を変えたくて大統領という獲物を自分の為に用意されたものは、これだ! と受け入れ信じて助けだそうとした。

最後、爆発前に、パラシュートからヘリのモリスに向って矢を射るのですが、初めて目標物にあたるんですよ。
ただ、矢は刺さる事なくぽいんっと当たって落ちるのですが、実はその威力で、モリスは体勢を崩して落ちてしまう、という。

弓の練習を沢山したわけではないのに、逃げ回っている内に自然と力が付いた・・・?

ともかく、身も心もしっかり成長していたのでした。


見終わってから、Wikiを見ていたら、この親子、本当の親子なんですって!

実は、見初めで、「これ親子っていうのきつくない? 似てないw」って思っていたんです・・・。
ごめんなさい。

本当の親子だからこその、演技があったかもしれませんね。

サミュエルにしては、珍しい? 普通の映画でしたけど、退屈はしませんでした。

デスパのリネット(フェリシティ・ハフマン)も、CIA長官役で、ちょろっとですが出ていました。

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