クリストファー・マッカリー ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション DVD
2015年作品
シリーズ5作目
トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、サイモン・ペグ、レベッカ・ファーガソン、ヴィング・レイムス、ショーン・ハリス、アレック・ボールドウィン
あらすじ:シンジケートを追うイーサン・ハント。近づいたと同時にそれは罠で・・・。
お歳はとっても、さすがのトムクル。イーサン・ハント。
面白かったです。
【おはなし】
IMFからの任務を受け取る為ロンドンの楽器屋に行くが、それが罠とは知らずに防音ルームに閉じ込められ、まんまとシンジケートに捕まってしまうイーサン。
その時、1人の男を見る。
捕まったイーサンは、拷問の準備が整った部屋で死んだはずのボーン・ドクターに会う。
殺さずに、という命令を無視して拷問を始めようとするが、シンジケートの一員だと思われるイルサという女性にこっそり助けられる。
なんとか逃げ出して所属するIMF(不可能作戦部隊)に連絡をすると、すでにIMFはCIA長官アラン(ボールドウィン)によって解散させられていた。
長年シンジケートなどといってやりたい放題やっているが、そんな集団は存在しておらず、IMFが大義名分の為にでっちあげている、と言い出したのだった。
確かにシンジケートについての証拠は1つもなく、立証できなかった。
だが、イーサンは実際にシンジケートに近づいていたので、CIAをかわしつつ追い続ける事を選ぶ。
6か月後、元IMFの仲間のベンジー(現CIA所属)の元にウィーンのオペラの招待状が届く。
元々、現場の人間ではなかったが、イーサンが1人の活動が困難になった為、ヘルプで呼び出したのだった。
そのオペラ会場に、シンジケートの人間、イーサンがロンドンの楽器屋で見た男がいないか、ベンジーに調べさせたのだった。
そしてイーサンは、オーストリア首相の暗殺を阻止するが、その際に首相を狙うイルサと再会し、一緒に逃亡する。
一度は助けたものの、目の前で首相の乗った車が爆破するのを見る。
暗殺には2重3重の保険が掛けられていたのだった。
イルサを乗せた車は追跡にあうが「私を降ろせば、シンジケートの事がわかる」と言われ、イルサから口紅をもらって降ろす。
イルサの手がかりは口紅しかなかったが、それを調べるとUSBになっていた。
中には、モロッコにあるデジタルバンクの図面が入っていた。
イルサはシンジケートに戻ると、2度もイーサンを助けた事から立場が危うくなっていた。
挽回するには、「イーサンを消す」「デジタルバンクのデータを取り戻す」が必要だった。
イーサンにはUSBを餌として渡したというイルサ。
あっさり、イーサン達はイルサの居場所をつきとめ、モロッコで再会する。
そして、デジタルバンクにはシンジケートのボス、ソロモン・レーン(イーサンが楽器店で見た男)にとって弱味となるデータが保管されているから、彼らを裁く証拠にする為、盗む計画を立てる。
簡単には突破できないセキュリティをイーサンが居ればなんとかなる、と言う事だった。
セキュリティは何段階もあり、一番ネックなのは、骨格と歩き方のデータだった。
これが合わなければその場で射殺されてしまう。
そのデータをベンジーのものにすり替えてしまおう、という作戦だった。
そうすれば、ベンジーは登録者になりきる事ができて、預けてあるデータを持ち出す事が出来る。
だが、そのデータは水に守られており、金属探知機があるから、ボンベは使用できない。
そしてダムのように流れ続ける水流を止めなくてはならなかった。
イーサンが失敗すれば、ベンジーが死ぬ、もしくは、イーサンも溺れて死ぬかもしれない。
3人は信頼し合って作戦を開始するが、ダムを止めた事に気づかれて、再起動がかかり、まだイーサンが中にいるというのに、水の流れが発生してしまう。
そして水中では、うっかりすり替えるデータを落としてしまい、ギリギリで交換は出来たものの、息が続かなくなりあと一歩という所でイーサンが気絶してしまう。
そこへ、イルサが現れイーサンを抱えて脱出。
蘇生措置を受けイーサンは息を吹き返す。イルサは命の恩人になってしまった。
そんな事になっていたとは知らず、無事データを取り出したベンジーは浮かれて2人と合流するが、あっさりイルサはベンジーを気絶させてデータを受け取り逃げ出す。
死にかけたイーサンは、ふらふらになりながらもイルサをバイクで追う。
最中に、偶然イーサンを探す為再会していた元IMFでフリーになっていたルーサー(イーサンの友人のハッカー)とブラントにも遭遇する。
イーサンを探すにはルーサーが必要だと、ブラントが協力の為呼んでいたのだった。
バイクでの大追跡の末、イルサは逃げ切るが、実はベンジーはしっかりコピーを取っていたのだった。
それをルーサーに解析させると、「レッドボックス」という厳重なセキュリティが掛かっており、イギリス首相じゃないと開けられない事がわかった。
一方、イルサはMI6の上司アトリーに会い、データを渡し任務完了としようとするが、アトリーに断られてしまう。
今のままでは、イルサはCIAに追われるイーサン同様、所属する国を持たない者で、逆らえばどうなるかわかるな、と「引き続き働け」と脅しを受けるのだった。
仕方なく一度はベンチの上に置いたデータを持ち、シンジケートに戻る。
だがデータは何もなく、更なる失態にイルサのシンジケートでの立場はとうとう怪しくなる。
イーサンとイルサが会うと、データが消えたのはアトリーの仕業ではないか気付く。
その時、増えた仲間達がイルサを囲んでプレッシャーを掛けていたが、シンジケート側の方が上手だったようで、気が付かないうちにベンジーが誘拐されてしまう。
ベンジーを返してほしければ、データのロックを解除してもってこい、と言われ、イーサンは何が何でもベンジーを助けようとし、イギリス首相の拉致計画をする。
ところがブラントは、イーサン達を裏切り、その事をアランにチクってしまう。
慌てて現場に駆けつけるアラン。
アランはMI6のアトリーにイーサンの計画を伝え、首相と密室で話せるように算段させる。
そこでシンジケートはイギリスとして必要がないと判断していたのだったが、アトリーこそが存続させている黒幕だったと判明する。
ところが、そのアトリーこそが、イーサンが変装していたアトリーで、その密室で首相に薬を打ち、データのロックを解除する事に成功する。
そして、シンジケートがあきらかに存在している事を目の前で知ったアランは、自分が間違っていた事に気づく。
と、同時にブラントのチクリもこの為の作戦の内であったことがわかる。
いよいよ本物のアトリーが到着するが、その場の出来事はアトリーのせいにしてイーサン達は逃げ出す。
守られていたデータは、シンジケートへの資金の口座番号だった。
イーサンは、ベンジーを助ける為、約束の場所へ行くが、ベンジーには爆弾が装着され、隣には銃をつきつけるイルサがいた。
ベンジーの目にはカメラつきコンタクトがつけられており、ベンジーの見るものはソロモンの目になり、会話もベンジーを通していた。
データを渡したところで、起爆する事が予測できたが、イーサンはデータは自分の頭の中にしかない、と言い、殺せば何もなくなると立場を優位にする。
ベンジーの爆弾を解除させその場から逃がすと、その後襲ってくるシンジケートからイーサンとイルサもそれぞれ逃げ出す。
イーサンには、ソロモンが追ってくるが、工事現場に逃げ込みつかまりそうになると、それは仕掛けていた罠で、見事ロンドンの楽器店の再現のようにソロモンを透明のBOXに閉じ込め無事、捉える事に成功する。
その後、IMFは復活する。
一度は消滅した事実を、シンジケートをつぶす為の作戦という建前にして。
そしてその新たな責任者としてCIA長官のアランが就任する。
団結したIMFがスタートした。
おしまい。
【かんそう】
さすがのMIPシリーズ、期待を裏切りませんね。
今回は新しい仲間? に、大好きなアレック・ボールドウィンが加わって、顔ぶれもより豪華に。
役柄もらしい? ちょっと抜けた感じ? で一見悪そうに見えるルックスですが、実は裏表のないいい人って感じで、イーサン達にいいように振り回されているのがはまっていました。
なんとラストには、IMFの責任者にまでちゃっかりなりますから、この先のシリーズでも登場が期待できます。
トム・クルーズは、さすがに年齢を感じなくはないですが、それでも本作でも激しいアクション、がんばってました。
正直、スタントかそうじゃないかって、このCG全盛期時代に、素人が見て何か違いが判るのかどうか、もはやわかりませんし、ジェイソン・ステイサム先生程のこだわりがあるのかどうかは知りませんが、スタント無し多いですよね。
でも、そう思うとどのシーンもすごくハラハラしてしまうので、やっぱりスタント無しの効果は絶大なのかもしれません。
ただそれだけがんばったイーサンですが、今回はいきなり敵に捕まり、IMFは解体し、CIAには追われるという、踏んだり蹴ったりな状態が続きます。
なので、作品全体のトーンは、事件に増してちょっとさみしいんですよね。
その中で光るのは、イーサンを囲む仲間との信頼や友情。
デスク派のベンジーはCIAに転職させられたものの、イーサンに呼ばれると、命を惜しまず協力します。今回は大活躍ですが、途中シンジケート捕まってしまうのは災難にも程がありました。
あの時は、ボーン・ドクターにひどい事されないか心配でハラハラしました。
それは友人であるイーサンも同様で、ベンジー拉致には感情を露わにしていて、そんな関係性は見ていて素直にじーんと来ました。
ハッカーのルーサーもそもそもIMFを離れていましたが、今回の件でイーサンの助けになるならと、イーサンとの友情のみで参加します。
スパイという職業柄、信頼できる仲間というのは貴重ですし、その上、それぞれが命を懸けているのですから、すごい事ですよね。
アクションシーンはもちろん、こういった男同士の友情、良い仲間という面も、本作の魅力でした。
ただ、寂しさを感じるには、イーサンの孤独な戦いに加え、実際に死にかけちゃった水中シーンの影響も大きいですw
アクシデントはつきものですけど、それがうっかりミスで命を落としそうになるレベルでしたから、ちょっとイーサンもお歳が隠せないのかしら? と思ったり。
こういうシーンはもろに年齢の影響を受けてしまうなーと思ったり。
若かったら単なるミスのハラハラシーン入れました! ってノリになると思いますけど、やだヨボヨボ? って余計な事思っちゃいますもんね。
その点、昔から老け顔なジェイソン・ステイサム先生は得してるなーと思いました。
ジェイソン先生はさておきw
引いて全体を見ると、イーサンの人間味がすごく感じられるお話しで、よりイーサンというキャラクターがスーパースパイとして憧れでもあると同時に身近にも感じられたのではないかと思います。
トム・クルーズ自体、特別好きになった事はないですけど、決して嫌いでもないので、エンタテイメントな俳優としては、さすがに安定していて、期待を裏切らない目安になっている事がまた確認できました。
ただDVDのジャケ写は、単純に絵として地味ですよね。タイトルなかったら誰も見なさそうな。
隠しきれないスタント無しのドヤ感で選んでいるんでしょうけどw
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