2016年6月9日木曜日
オブザーブ・アンド・レポート
オブザーブ・アンド・レポート【字幕】 レンタル落ち 中古 DVD
2009年作品
セス・ローゲン、レイ・リオッタ、マイケル・ペーニャ、アンナ・ファリス、セリア・ウェストン、コレット・ウォルフ
あらすじ:ある日平和なモールに露出狂が現れる。
その事件解決に燃えるのは警備員のロニーだが・・・。
これぞアメリカのコメディーって感じで、くだらなくって面白かったです。
【おはなし】
ロニーは、モールの警備員をしていたが、モールではキモイと言われているちょっと問題のある男だった。
だけど、思い込みの激しいロニーにそんな外野の声は届いておらず、何故か言われのない自信に満ちていた。
そんなロニーにとって、聖域であるモールに現れた露出狂は、シリアルキラー並の犯罪者で、何がなんでも自分の手で捕まえなくてはならない存在だった。
だから、担当として送られてきたハリソン刑事(リオッタ)も自分の聖域を荒らす邪魔者でしかなかった。
ロニーは、美容部員のブランディに惚れていたが、もちろん相手の気持ちなどおかまいなしに、何故か両想いだと思い込んでいる。
ぶっちゃけストーカーちっくであり、迷惑行為でしかないのだが、自分が犯罪者めいた行為をしている自覚はみじんもなく。
そんな一方的に愛するブランディが露出狂の餌食になった事で、ロニーの暴走は止められなくなる。
その時は、まるで殺人事件のようにコーンでブランディを囲み、大げさにさわぐブランディをあおるようにお姫様だっこで移動させる。
そしてハリソン刑事ともめた事が原因で、極悪地域におきざりにされるが、それを自分の実力を認めて鍛えようとした、と勝手に都合よく誤解して、「警官になる!」と言い出す。
だが、いざアカデミー試験を受けると、精神鑑定で落ちてしまう。
それもそのはず、と観客は驚きはしないが、本人は大ショック。
すると子分の1人だった、デニスがそんなロニーを励ます為に、それまで被っていた仮面を脱ぐ。
実はロニーの前では、ロニーを尊敬する気持ちもあり隠していたが、相当のワルだったのだ。
ロニーが覚悟を決めるなら、悪の手ほどきをする、と言われ、主従関係を逆転させる。
デニスに、ドラッグ、ハイになってのケンカなどを教えられ、大暴れする。
ところが、大事なモールで泥棒をする、と言い出した時に、ロニーは一気に正気になる。
過去にもモールに泥棒が入った事があったが、それがデニスだったのだ。
警備の仕事の中で、たまたまパスワードを見てしまったというデニス。
でも、モール命のロニーはスケボー禁止エリアにいるスケーターをぼこぼこにするのは理由があったが、モールで泥棒を働くのを許す事は出来ない。
なんとかデニスを説得して辞めさせるが、納得したと見せかけたデニスに後ろから殴られ、気絶している間に、デニスは車を盗み逃亡してしまう。
だが、落ち込んでいるヒマはなく、露出魔の手がかりである露出ポラロイドを入手した事をきかっけに、何故かモールに潜入捜査をする、と言い出すロニー。
俺はロニーではない、と私服でウロウロするが、誰が見てもロニーだった。
そして操作中にもブランディを監視していると、モールの駐車場でHしているのを見てしまう。
翌日、ブランディの働くコスメ・カウンターを壊して抗議するロニー。
一度はキスをしたが、それはハイになっていたせいで、彼女でもなんでもないのだから、ブランディにとってはいい迷惑でしかない。
これが原因で、ロニーは正式にクビになり、警察に通報される。
だが、俺はロニーではないと言い張り、夜になってもモールから出ようとはしない為、ハリソン刑事率いる警官達が押し寄せてくる。
乱闘&ハリソン刑事とのタイマンの末、捕まってしまうロニー。
さすがにモールに戻る事ができなくなり、意気消沈し家に籠っていると、デニスから絵葉書が届く。
そこには、謝罪と正義感が強いロニーに憧れていた、という素直なデニスの気持ちが書かれていた。
そのハガキと母親の前向きな姿勢に励まされたのか、モールに向かう。
警備員という特権を捨て、一般人としてモールに行く現実を受け入れる決意をしたのだった。
そこで、親しくしていたファストフードのバイトのネルと再会する。
特権を行使して毎日のようにコーヒーをもらっていたのだったが、今ではお金を払う立場だという事を理解し、一般人になったんだから、とコーヒーを差し出すネルに、お金を払おうとする。
するとネルはロニーにキスをしていい雰囲気になるが、そこに露出狂が現れる。
追いかけるロニーと、それをわかってあおっているような露出狂。
露出狂はコスメカウンターのブランディをロックオンすると真っ直ぐに突進する。
そこに、バックヤードに入って銃をとってきたロニーが発砲する。
死んだと思ったが、生きていたので、自分で警察に突き出すというロニーに支店長は、カートの鍵を黙って投げる。
ロニーは、一般人ではなくモールのスタッフだと認められたのだった。
そして、助けられたお礼を言うブランディに中指を立てて、尻軽はここにいる、と大声で騒ぐ。
警察に着くと、たまたま入口にハリソン刑事らがいて、ロニーはお前らが出来なかった事を俺はした! 全員くたばれ! とまた騒ぐ。
だが誰も反論するものはなく、応援を背中で聞きながら拳を突き上げ颯爽とカートに乗り込む。
警備員として聖域に戻ってきたロニー。
ネルという彼女もできてロニーの人生はこれからだ。
おしまい。
【かんそう】
正直、キャストは日本人的にはパっとしないのかな、と思います。
でも、コメディってそもそもそんな感じですよね。
本作はすでに8年前くらいの作品なので古いんですけど、コメディの良いところは、時代は大して影響ないって事ですね。
モールが舞台というのも、アメリカならではな感じで、日本でもイオンとか地方に行くとアメリカっぽいモールがあるみたいですけど、実は日本ではほとんど行った事ありません。
アメリカに行くと、大小あれど必ず行く羽目になるイメージです。
というか、女子は漏れなくモール好きですよね。
アメリカ人にとってモールへの思い入れ? というか馴染み具合は、私のような旅行客の想像も出来ない濃度なんだと思います。
ロニーにとってのモールは聖域で、だから警備員にも誇りを持っているし、笑ってしまうのですが、まるでセレブと一般人の差のように、1杯のまずそうなコーヒーをただで飲んでいる事が優越感なんですね。
そもそも、ブランディもモールにいる美人だから、好きなのかもしれませんね。
まあ、そんなおかしな価値観の人なので、このご時世に存在していたら完全に事件起こしそうなやばい人です。
人によっては今のタイミングで見るとちょっと笑えない可能性もあると思います。
そこは、ご注意を・・・。
私も正直、ちょっとこのノリは・・・、と引いて見てしまっていたのですが、ロニーの見方を変えるとまっすぐな情熱と、デニスも言うように「正義の塊」である悪の要素がない面を理解していくと、どんどん応援したくなって来るんです。
でも、意味不明なブチ切れの度合いは、やっぱり病人だと思うので、全面的には賛成は出来ないんですけどね。
ま、そこはコメディということで大目に見ないといけないんだと思います。
特にお気に入りなのは、ロニーの母親です。
デニスも、後半のはっちゃけがあるくらいなので、最初は気に入っていたのですが、ロニーを超えていってしまったのは、ちょっと行きすぎでした。
ロニーの下で、へこへこ調子いい事言ってる感じが、ちょうど良かった。
母親は、お馴染みの女優さんで、シリアスからコメディまでこなすのが渋いなーと思います。
ロニーの先走り送別会(アカデミーに落ちるという発想はなかった)で、デニスを誘惑したり、後半ロニーがひきこもりになっていると、励ますのに、酒を止めるのかと思いきや、これからはビールだけにするわ、みたいな「やめんのかい!」とツッコミ必須なボケとか。
真面目な顔して、言うことがきついのが面白かったです。
アメリカのコメディでよくあるパターンとして、おたく系でさえない男(女)が活躍する、というのがありますが、本作も一見そう見えます。
おデブのさえない警備員が警官に憧れて・・・みたいな。
でも、まったくそうじゃなくて、本人は自信過剰で自意識過剰で、ポジティブ・シンキングが過ぎるので、悲壮感がないんですね。
まあ、キモいはキモいんですけど。
なので、イジメとかの暗さがないのは良かったです。
ロニーの部下? の警備員たちも、ロニーを信頼してましたし、良い仲間でした。
ロニーの病的な性格はさておき、ロニーのような生き方は決して悪くない、と思いました。
若い時って、金儲けだったり、権力だったり、大きな夢を追うのが当たり前にように思いがちですけど、モールという身近な所を夢の舞台にして、そこで活躍する、というのは、現実的なようで、では、誰もが出来るのか、と言えばそうでもないんですから、立派な夢だし、それを実現できているのはうらやましさすらあるなー、と。
そもそも、やりたい事がわからない、ない、なんて事もあるんですからね。
とにかく、くだらなさのオンパレードで、久々何も考えずに笑いました。
くだらないは、褒め言葉ですから。
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