SUPER 8/スーパーエイト ブルーレイ&DVDセット【Blu-ray・洋画SF】
監督J・J・エイブラムス
ジョエル・コートニー、エル・ファニング、カイル・チャンドラー
あらすじ:友達と映画の撮影をしていたら、突然大きな列車事故に遭遇してしまい・・・。
ハリウッド映画のお手本のようなエンタテインメント作品でした。
【おはなし】
母親を勤務先の事故で亡くし、警官である父親と二人暮らしになったジョー。
おでぶな友達チャールズが監督になり、仲間達と自主映画を撮っていた。
その主人公に抜擢されたのは憧れの美少女アリス。
メイク担当としてアリスに近づけるのはジョーの特権だった。
だが、実はジョーの母親が死んだ事故は、アリスの父親が酔っぱらって欠勤した日に起きたもので、身代わりになったとも言えた。
そのせいで、両家はお互い敬遠しあっていて、それぞれが「あいつ(あの子)とはつきあうな」と言われていた。
そんな父親の目を盗んで、アリスとの初の撮影をしていた夜。
駅のホームにいると、列車が走ってくるのに気付く。
列車を絵に入れようと待っていると、線路に一台の車が走っているのに気が付く。
そして、大声を出した時には、列車は大脱線を起こして大惨事が起きるのだった。
空を飛びかう鉄の塊や火の粉に子供たちは逃げる。
列車は軍のもので、金属のキューブが沢山詰まれていた。
なんとか全員無事を確認し、車に人がいるのを見つけると、学校の先生で、まだ生きていた。
「お前たちも殺されるから何も言わず逃げろ」と言われる。
軍隊がやって来るので慌てて荷物を持って退散するが、その際に、ジョーはキューブを1つ持ち去る。
ジョーの父親は警官として事故を調査するが、軍隊の秘密主義で協力しない態度に独自の調査を始める。
街には異変が起き出し、停電や住民が居なくなったりする。
街中がものものしい雰囲気の中、映画の撮影を続けるにはうってつけじゃないか、と言うことで再度アリスを誘うが、アリスの父にきつく近づくな、と言われてしまう。
アリスはそんな父の態度にいら立ち、家を飛び出す。
謝りながら追いかける父親の目の前で、謎の生物にさらわれてしまう。
軍は、証拠隠滅に住民を避難させ、街を燃やす準備を始めていたが、こっそり抜け出して、アリスを助けだそうとする。
学校へ行き、先生の荷物から先生が過去に宇宙船の研究をしていた事を知る。
その宇宙船の部品が、意思を持っているかのように動くキューブだった。
そこで、一度は軍隊に捕まるが、その移動中に生物に襲われてしまう。
子供たちだけ逃げ出す事に成功するが、逃げ込んだ先で友達が足を怪我してしまう。
監督はアリスの事が好きだったけど、ジョーの方がお似合いだと敗北を認め、火薬好きな友達とジョーだけが、アリスを探しに出る事に。
そして獲物を隠すといえば地下じゃないか、という事から墓地の建物に目星をつける。
花火を明かり変わりに、穴を下りていくと、そこには捕まえた人間がさかさまに吊られて保管されていた。
その中にアリスの姿もあったが、生物がランダムに選んで食べるのを見てしまう。
早くしないとアリスが食べられる、と火薬を餌に生物をおびき寄せる作戦をたてる。
ギリギリでアリスを救い、ついでに2人の大人も助け出すが、生物に追われ、大人は食べられてしまう。
そしてジョーたちも追いつかれるが、何故かジョーは生物に語りかける。
「怒る気持ちはわかるよ」と。
すると、生物はまるで話が通じたかのように、襲うのを辞めてジョーたちは助かる。
子供を探す為に、アリスとジョーの親も協力しあった事で、「おれのせいですまなかった」「あれは事故だだった」と溝を埋めていた。
ジョーは父親と再会し、抱き合った。
街では、大きなタワーが出来ており、生物はそれによじのぼって上空にあった宇宙船に乗って去っていった。
おしまい。
【かんそう】
最初に派手な事故が起きるのですが、その迫力がさすがなザ・ハリウッド・ムービーといった感じで、フックがありまくりでした。
ただのパニックではないのは、不思議なキューブがぼろぼろと大量に登場するところで、素直に「なんだろう?」と興味をそそられます。
主な登場人物である子供たちも嫌味がなくて、母の死というドラマやそれによる好きな子との間にある障害。
そして友達との友情と恋のドラマ。
もう、王道のシナリオのお手本のような感じ。(今回は、褒め言葉)
UFOとかそれを隠ぺいする軍とか、宇宙人というスケールではない巨大モンスターという脅威。
しかも人間を食べます。
この辺は脅威としてわかりやすさに徹底してる感じもいい。
リアルとかそういうのより、怖い、派手、という感覚に特化してる感じ。
街ぐるみで危機になり、どうなっちゃうのーーーと思いつつ、最後はなぜかジョーの説得? で食べられないで助かる、という魔法ちっくなのもアリ。
子供が活躍して、そして映画ならではのご都合主義満載で、街の平和と彼女と家族の確執、他人との確執をいっきに解決しちゃうんです。
ただ、冷静に考えると、いくら謎の生物が去って行ったとはいえ、軍は隠蔽せざるを得ないでしょうから、むしろあの街の住民全員? 見ちゃった人達なので、元の暮らしに戻れるのかどうか・・・。
もちろん、食べられちゃった犠牲者もいますし、街は戦場のようにボロボロです・・・。
嵐が去って良かったね、というのとは少し違うと思うんですけど、でも子供たちの成長物語としてはハッピーエンドですからOK!
舞台は1979年というのも今より少し古い時代ですが、キューブやUFOなどの存在があまり古さを感じさせませんでした。
むしろ、近未来に思える位。
ほんとに、派手な事故、初恋、友情、家族愛、冒険と、SF云々というよりは、子供の夏休みの冒険活劇といった感じで、どこか懐かしいさわやかな風を感じるような作品でした。
なので、宇宙人がどうこうとかって、あくまでもそんな子供たちの生活に起きるドラマの1つでしかなくて、どーでも良いので、そこを期待して見ると問題が生じるかもしれません。
私はもともとSF不得意なので、それが功を奏したとも言えるんでしょうね。
気になりませんw
とにかくスケールが大きければ大きいほど、冒険度、ハラハラドキドキ感が増しますので、これもハリウッド・エンターテインメントならではだなーと思いました。
ただ、タイトルが、惜しいと思いました。
実は全然違う感じを想像していました。
なんか「スーパーエイト」っていかにも、8人のヒーローみたいな子供が出てくるのかな、って思っちゃうんですけど、8人もいないし、スーパーでもないし。
普通の子供が活躍してるんですけど、決して大人たちが気づかぬうちに、というのもいいんですよね。
これ見よがしにヒーローじゃないところが。
きっと後で話しをしたら「そんな作り話」って言われそうな現実離れしてる。
でも、直後にジョーのお父さんだったら信じてくれるんだろうな、とそんな事を想えました。
最後、母親の形見を手放すのは、ジョーが前に進む、母親離れをしたというわかりやすい演出だと思いました。
これからは、父と2人で力を合わせて生きていく、いつまでもくよくよしない、という男の子ならではで、ある意味、珍しい切り捨て方に思えたのも好印象でした。
こんな子供時代、まさに映画の中の憧れのような気がします。
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