2016年8月3日水曜日
デュプリシティ〜スパイは、スパイに嘘をつく〜
デュプリシティ(’09米)【DVD/洋画サスペンス|犯罪】
2009年作品
ジュリア・ロバーツ、クライヴ・オーウェン、トム・ウィルキンソン、ポール・ジアマッティ
あらすじ:スパイがスパイをナンパしてしまい・・・。
スパイ映画というよりは職業スパイの恋愛映画って感じでした。
【おはなし】
トイレタリー業界の2社、エクイクロム社とB&R社のCEO2人は向き出しのライバル心で、顔を合わせればいい大人がとっくみあいをする程。
元MI6のレイは、エクロイム社に雇われ、情報提供者もぐら、と接触する事になっていたが、そこに現れたのは、過去にMI6をクビになる原因となったクレアだった。
しかも、もぐら本人でもあった。
一夜を共にした間柄でもあるのに、クレアは完全にレイを初対面だとしらを切る。
だが、今は同じ仕事をしなくてはいけない。
B&R社に、画期的な発毛剤の発売予定があるのだった。
なんとしてもその情報を手に入れる使命があった。
ところが、口では喧嘩しつつも、実際は惹かれあっている2人は、いつしか手を組むように。
この情報を手に入れると、他社に売り込み、大金を掴んで足を洗おうとしていた。
だが、彼らより上手がいて、彼らに掴ませた情報は偽のものだった・・・。
【かんそう】
見ていて、時系列が飛ぶせいか、「この二人なんでまったく同じ会話をするんだろう」と不思議に思いつつ、それがなんか退屈に感じてしまったのですが、これこそ、「2人は最初から組んでいた」を知らせるシーンだったわけです。
いわゆる、どんでん返しのお話しなんですけど、正直、どんでん返しよりも恋愛色のほうが強くて、両立を狙ったとは思うんですけど、温くて誰にも美味しくない、という感じになっていると思いました。
彼らは周囲には、「無理やりあてがわれたペア」と思わせておいて、実は産業スパイの仕事で大金を狙っている。
だから、周囲を騙す為に、いかに偶然知り合ったか、いやいや組まされているか、という芝居をしていたんですね。
観客に対しては、2人の関係としても「仕事の為に利用しているんじゃないか」という疑いをずーっと持ち続けられるように、見せています。
スパイなので、常に監視が付いている事から、誰が見ているかわからないのに、延々芝居をしている・・・というのが、なんかまどろっこしいというか、だらだらしちゃうんですよね。
でも、結局寝てしまう(周囲にもバレバレ)んだから、そこはコメディタッチなのかも。
2人きりの部屋でする痴話喧嘩も、観客や周囲をだます為の芝居なのか、それとも本心なのか。
それが気になるというよりは、どーでもいい・・・と思ってしまう本末転倒さ><
ただ、最後の最後、やっと新製品の情報を手に入れたとなると、開き直って? ネタ晴らしという感じで、2人がしっかり組んでいた事がわかります。
が、さらに2人まとめて騙されていた、という落ちで終るのも、どっちかというといっそコメディタッチでズコーってくらいしたほうが良かったような。
スパイという職業のシリアス感と、その中で恋愛をし、うまく生きて行こうとするカップルの恋愛事情を作品としてはスパイ寄りの編集になっているんですが、いっそ恋愛映画と割り切ったほうが面白かった気がします。
スパイのせいで、話はわかりにくいし、恋愛もほとんどが身体だけで、あんまり気の合わない男女を見せられているだけなので、どちらを目的にしても満足するのは難しい・・・。
そう、恋愛映画としての萌えがない。
とはいえ、印象に残る良いシーンもあって、冒頭の大の大人がスタッフの目の前で取っ組み合いするところはどんな話なんだろう、とわくっとしました。
最初で最後のわくわく・・・><
あと、2人がホテルの部屋に籠ってしまって、メイドが何日も掃除してませんってボスに愚痴ると、「ジョンとヨーコの事は引き受けます」って言うところ。
ラブラブ・カップルの表現が今も昔もそうなのね、とシャレてるのか、ダサイのかわからないけど、日本人には言えないセリフだなーと思いました。
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