アレックス・ファン・バーメルダム ボーグマン DVD
2013年作品
ヤン・バイヴート、ハーデウィック・ミニス
あらすじ:謎の集団が追い出され、次に目をつけたのは高級な一軒の家だった。
ハインリッヒ・フュースリの有名な「悪夢」そっくりなジャケ写が気になって見てみました。
【おはなし】
地中で生活? していた所、タレ込まれた、とバラバラに逃げる。
そしてホームレスのような男1人が辿りついたのが、高級住宅地だった。
風呂を貸して欲しいとインターホンを鳴らすが、当然取り扱われない。
ある一軒で主人が出てきたので、「奥さんを知っている」とウソをつき、気を引く。
妻も出てくるが、知らないと話はかみ合わないが、「看護してくれたじゃないか」と適当な事を言い切る。
次第に、夫が怒り始め、男をボコボコにしてしまう。
妻は、夫の暴力に若干引き、気になって玄関先を見に行くが、すでに姿はなかった。
その夜、ガレージの電気に気が付き、様子を見に行くと、昼間怪我をさせた男が居た。
怪我をさせてしまった罪悪感もあり、風呂を貸し、手当をし、ガレージで寝かせる。
翌朝、子供の1人が仮病を使う。
住み込みのナニーに残りの2人の子供を送らせ、1人は休ませる。
寝ている子供は男を家の中で見るが、両親には魔法使いがいた、と言う。
妻は、男に出ていくように言うが、暴力を受けて傷ついた事を主張。
しぶしぶ、姿を見せない事を条件に数日の滞在を承諾してしまう。
夫の暴力性を間近で見て以来、夫婦間が危うくなっている。
昼間、趣味の前衛的な絵を作成していると、男が風呂に入りたいと言ってくる。
入浴を娘に見られる。
夫は、詫びのつもりか、高価なジュエリーを妻に贈る。
夜、こっそり男に食事を運ぶと姿がない。
気になって家の中を見ると、大型犬のシルエットが見えたので、慌てて戻ると、男は子供部屋で話を聞かせていた。
覗きに来た犬には「まだ来るな」と命令していた。
その後、ハインリッヒ・フュースリの「悪夢」のまま、男は妻のベッドの上に乗り、夫が暴力を振る悪夢を見せる。
翌朝、男は消えていた。
慌てて追いかけると、何故か妻は引き留める。
男は「一緒に食卓が囲めるなら」と条件を出すが、それは夫が許さない、と。
だったら、他の立場でという事で庭師の立場を狙う。
そして、男はいよいよ手応えを感じたのか、仲間(女2人)に準備をさせ呼びつける。
結構細かい小細工? をする男。
毒の吹き矢をこさえて、庭師を狙う。
ただ殺すのではなく、苦しんでいる所を偶然立ち寄った風に装い、家まで送らせ、仲間と共に庭師の嫁もまとめて殺す。
こうして、新しい庭師の面接が始まると、今度は庭師として潜り込む為にガチで来た男達をかたっぱしから始末していく。
1人、森の中でまだ生きている男を、娘の1人が発見する。
男は当然助けを求めるが、娘はすでに洗脳されているのか、むしろ止めを刺す。
夫は、庭師の面接でも横柄な態度を見せる。
死体はすべて近くの池に沈めていたが、どんどん増えていく。
だが、気にせずその池で泳ぐ仲間の女。
男、カミエルは庭師として豪邸への侵入に新たな男の仲間達と共に成功する。
ところが、妻との関係はまるで立場が逆転したかのようで、妻が話しかけても「庭師ごっこしてるんだから、邪魔するな」と言う。
子供には相変わらず受けが良く、夜にはまた妻に悪夢を見せる。
そして、夫の背中には×のタトゥーが。
翌朝、寝坊した事で夫婦喧嘩になる。
休日のナニーの代わりに男達が子供を送ることになるが、穴倉に連れ込み、ジュースを与えられる。
子供達は帰宅後ぐったりしている。
その夜、庭師やナニーの彼氏が揃った食事会が開かれる。
ナニーはその準備中に1人の庭師に声を掛けられ、接触すると、何故か彼氏に冷たく当たり出す。
食事中に、ナニーの彼氏が、夫をまさに今日、クビにした会社の社長だという事が判明し、ケンカになる。
男達にボコボコにされて捨てられる彼氏。
翌朝、子供達が全員病気になる。
かかりつけの医者を呼ぼうとすると、先回りして医者を殺す。
すでにナニーも男達の仲間になっていた。
またしても、悪夢を見て目覚めに、夢の内容で夫にキレる妻。
いよいよ、カミエルに「夫を殺して」と頼む。
すると、ちょうど庭が完成したと、庭でバレエちっくな小芝居を見せられる。
完成といっても花は1本もなく、穴掘って大きな水たまりが出来ているだけ。
芝居も男もジャケットにチュチュというシュールさ。
だが、感動する豪邸ファミリー。
夫も初めて、ワインで乾杯しようとするが、それには毒が仕込まれていた。
夫を片づけると、仲間達を屋敷内に呼び寄せる。
カミエルと2人きりに慣れると思っていた妻はがっかり。
子供達も背中にがっつり何かされていた。
そして、夜、やっとカミエルと妻が2人きりに。
ふと目に入ったワイン。
カミエルは妻も殺した。
庭の池に死体を捨て、さらにまた埋める。
そして、子供達とナニーを仲間に入れて、また何処かへ去っていく。
おしまい。
【かんそう】
てっきり、家を乗っ取りたいのかと思っていたら、手に入れた途端あっさりと、撤退していくので、結構意味不明でした。
まず、ボーグマンというタイトルですが、冒頭で、彼らが人間ではないような表現がされています。
確かに、食事を運んで来ても食べなかったり、性行為に対しても興味なさそうな感じ。
集団の強化の為には、子供、若い人間が必要なんでしょうかね?
いろいろ、気になる事だらけですが、
・夫の背中の×のタトゥーは、こいつはダメだの印?
・子供達の背中にも何かしてたけど、何?
・子供やナニーに飲ませていたジュースが仲間になる何か?
・ちょいちょい出てくる大型犬は何?
(妻は犬がカミエルかと勘違いしてたけどw 笑う所なのか?)
・冷酷に人間を殺すが、何故豪邸ファミリーはすぐ殺さなかったのか。
(最終的には2人共殺したのに)
まあ、ボーグマンって何者? っていうのは、もう愚問なんだろうなーというのはわかります。
明確な答えなんて作品の中には存在していない系です。
そういう映画は、珍しくはないですが、なんかつまらなくもないけど、面白いという訳でもなく、不思議な感じでした。
フックはずっと「乗っ取るんでしょ? 乗っ取りたいんでしょ?」だったので、その経緯は、人間ぽさと人間ぽくない冷酷さが混ざっていて、ちょっと面白くもありました。
でも、最後結局自分の思惑が外れたがっかり感と、その結果に落ちがよくわからないという、肩すかし感で、ちょっとマイナスなイメージになってしまったかも。
後はお好きに、って放り出されるにしても、とっかかりが無さすぎるんです><
でも、途中が結構ドキドキ出来たので、この肩すかし感にも堪えられるようなら、お勧めできるかも。
オランダ映画というのも珍しいですしね。
ジャケ買いならぬ、ジャケ見でしたけど、その割にはまあまあ楽しめました。
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