エミリー・ブラウニング、アビー・コーニッシュ、ジェナ・マローン、ヴァネッサ・ハジェンズ、ジェイミー・チャン、カーラ・グギノ
あらすじ：PV風映像とそう思わせるロックが印象的な精神病院を舞台としたモダン・ファンタジー。
少女達の運命は？
ガールズ・パワーで頑張るアメコミ風ファンタジー。不思議な世界観がなかなか面白いです。
【おはなし】
母親を亡くしたある姉妹は、その莫大な遺産を受け取る事になる。
それに腹を立てたのは、養父で、怒りから姉妹に乱暴をしようとし、姉は抵抗する際に誤って妹を射殺してしまう。
それを良い事に、養父は姉を「母親の死で頭がおかしくなった」と精神病院に入れる。
金の力も使い、本人の言うことなど誰も聞かずに。
そこには同じような年頃の少女が沢山いた。
そこで少女はベイビードールと名付けられ、売春のような事をやらされる羽目に。
5日後に金持ちに引き渡されると知り、それまでに脱走する計画を立てる。
たまたま危機を助けた事から、ロケットという少女の信頼を得る。
ロケットは自ら逃げ込んで来たようで、それを心配して追ってきた姉、スイートピーがいた。
スイートピーは少女たちの間ではリーダー的な存在で、経営者サイドからも信頼を得ていた。
すぐにベイビードールは、脱走計画を打ち明ける。
逃げたいけど無理だという意見に、自分には作戦がある、と得意の？ ダンスを見せる。
それは、ベイビードールが身体を揺らし始めると何故か見た者が魅了され、その間もう一つのロックが流れる世界でベイビードール達はミッションをこなし、脱走の為の準備を進められるというものだった。
これならいけるかも、とスイートピーが止めるのも聞かずにロケットは積極的に参加する。
それならば、自分が参加した方が安全だ、とスイートピーも協力をする事に。
いくつかの脱出の為のアイテムを集め、その都度、ダンスをしては、別世界で少女達は毎度違う敵と戦う。
だが、その別世界での出来事はどこか現実（売春宿）とリンクしていた。
いよいよリミットが近づく。
そんな中、事故でロケットは死に、仲間のブロンディはプレッシャーからスタッフに脱走計画を打ち明けてしまい、そして死ぬ羽目に。
最後、スイートピーとベイビードールだけが残るが、ベイビードールは自分が逃げる目的だったにもかかわらず、自分が囮になる事で、スイートピーだけを逃がす。
そして・・・。
実は、売春宿は、現実ではなく、精神病院のままだった事がわかる。
夢？ の中での5日間というリミットは、少女がロボトミー手術を受けるまでの時間で、その間だけが精神的に自由でいられた。
そして、それを阻止する事はできずロボトミー手術が行われ、何も考える事がなくたった事で、売春宿の物語は終わってしまった。
だが、ただの夢ではなかったようで、売春宿と別世界での戦い同様、少なからず売春宿と精神病院もリンクしており、スイートピーは存在しており、無事自由になれたようだった。
おしまい。
【かんそう】
マンガ的というか、トンデモというか。
ストーリーの解釈は、人それぞれあるようなタイプのお話しだと思いますが、おそらく、
冒頭（病院に入れられる）【現実】→売春宿【精神病院での5日間の夢、もしくは希望】→最後精神病院でロボトミー手術【現実】→スイートピー逃げる【現実】
かな、と思いました。
というか、最後のスイートピーは現実じゃないと、厳しすぎるので、現実希望っていう願いも込めてますｗ
ベイビードールが主役かと思わせておきながら、ある意味それは正しいのですが、助かるのはベイビードールではなくて、スイートピーというのが落ち、かなぁ、と。
エンジェルっていうのは邦題なんですが、作品の冒頭と最後にセリフで登場します。
世間とは世知辛いものだけど、天使はいる・・・みたいな希望こそ、ベイビードールの役割だったのかなぁ。
ベイビードールはそもそも事故とはいえ妹を殺してしまった罪があるから、誰かを救う事で罪滅ぼしになった、なんていう風にも考えられますね。
ロボトミー手術をしたのに、涙を流しているのが印象的でした。
涙の意味は、わかりません。
ロボトミーで感情がなくなったはずなのに、意思の強さを表しているのか、もしくは、殺してしまった妹への罪悪感までも感じなくなる事に、涙してるのか。
ちなみに、スイートピーも立場的には同じ姉なんですよね。
もしかして、スイートピーはベイビードールが生み出した、空想の自分だったりして？
なんて考えすぎると、ごちゃごちゃになりますねｗ だとすると、現実ではなく、やっぱり妄想の一人歩き（ロボトミーになったら妄想すらしなくなりそうなので）となってしまって、悲しいし！
それにしても、精神病院に入れられたと思ったら、いきなり売春宿風になっていて、しかも、女子高みたいなノリで、どっちにしろ見る人を選びますねｗ
こういう、狙いはわかりませんが、へんな置き換えは面白くて好きです。（登場人物はリンクしてます）
とはいえ、難しい事を考えずに、可愛い女の子とファンタジー世界の映像を楽しむという見方でも十分楽しめると思いました。
やっぱり何度見ても、「魅了されるダンス」がただ身体を揺らしているだけなのと、その全容を見る事がなくて、そうなると妄想（別世界）が始まるというのが、おかしくておかしくてｗ
真面目に面白い事してるような感じで、見てる方は笑える、みたいな。
それと、マンガ的世界という事で、日本のマンガ的文化にも影響を受けているのかなーと思いました。
別世界で出てくる敵が武者ぽかったりとか、少女のコスチュームが制服っぽかったりとか。
まあ、トンデモだと思います。良いトンデモでしたｗ
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