2016年5月6日金曜日

LOFT -完全なる嘘-

2010年作品

オランダ

リメイク


バリー・アトスマ、フェジャ・ファン・フェット、イェロン・ファン・コニングスブルッヘ、ハイス・ナバー、ヒコ・ケンザリ

あらすじ:5人の仲の良い友人同士でロフトを借りていた。だが、それは5人以外には妻にも内緒にしており、主な用途は浮気だった。

ある日、その部屋で女性の死体が見つかり・・・。




タイトルから想像していたのとちょっと違いました。

【あらすじ】

冒頭:1人の男が落下死するシーン。


仲良し5人組み。

マティアス 建築家。チャラい。既婚、子持ち。

バルト 精神科医。真面目だが妻との仲は終わっている。ロフトを借りるにもあまり乗り気ではなく、アンという娼婦に恋をするまでは、浮気もしていない。

ウィレム おとぼけ担当。奥さんには頭が上がらないのに、浮気してしまう。

ロブ オタクっぽい風貌で冴えないが、糖尿病の妻一筋。何故か、マティアスにほれているのでは、と誤解される。

トム バルトの腹違いの弟。実父から虐待を受けた過去があり、そのせいか、加虐性がある。
同じ境遇の妹を溺愛している。結婚したばかり。

マティアスがロフトを設計し、皆で借りないか、ともちかけた。

それぞれ乗り気だったり、消極的だったりと差はあるが、結局5つの鍵が存在する事に。

だが、ロフトのルールとしてバッティングを防ぐ為に予約性になっていたようだった。
(連絡なしに利用するのはルール違反)

そんなロフトである朝、女性の死体が発見される。

腕には手錠でベッドにつながれていて、失血していた。
その血で、壁には文字がかかれている。
うつぶせなので、誰だかは一見ではわからない。

発見者はすぐに、5人を集め、誰がやったのか、犯人捜しとなる。

と、同時に警察の尋問シーンと、過去のシーンが交差する。

警察が犯人だとにらんだのはマティアス。

何故なら、実は死体の女性はマティアスがその前の晩に振った女だったから。

だが、マティアスの言い分は、「自分が別れた時には生きていた」だった。

そして、これは何かの陰謀だという。

この5人の仲を裂きたい人間か、マティアス自身を落とし入れたい人間か、それともロフトの存在を知った妻たちの陰謀か。

確かにマティアスは浮気者で、権力者にも生意気な態度を取っていたので、敵は多いと言える。
実際に、なめた態度を見せた政治家からは、警告を受けていた。

証拠であるナイフにも指紋があったので、警察としては間違いないと思うが、
4人の友人達さえも貶め、自分の無実を主張する事には少し違和感を持っていた。

だが、女性の遺書がない事から、マティアスが犯人だという事になるのだった。

ところが、その「女性の遺書がない」という情報と、女性の死因は失血死だと警察から聞いたバルトは、疑問を持つ。

実は、女性の死は事実だったのだが、マティアスを犯人に仕立て上げたのは、何を隠そう4人の友人達だったからだ。

本当の死体を発見したのは、ロブで、ただ薬を飲んで自殺していた。遺書もあったという。

その時、マティアス以外の3人を呼び、この死体を利用してマティアスをこらしめよう、という提案をしたのだった。

というのも、ロブは浮気こそしていなかったが、盗撮が趣味で、このロフトにもカメラを仕掛けていた。
そして、予約が入ると、こっそり隠し部屋に忍び込んで、情事を撮影してDVDに記録していたのだった。

それ自体は、殴られるべき事だと自覚しているが、そこで見たものこそ、皆に知ってほしい、と。

マティアスのクズっぷりだった。

バルトに紹介した娼婦アンはもちろん自分でも呼んでいた。
トムの溺愛する妹ももてあそんでいた。
ウィレムには、妻のごきげんをうかがってくれと相談されてそのまま関係を持ってしまった。
そして自殺した女性は、ナンパで出会ったが、女性の想いと裏腹に軽く捨てていた。

どうせ自殺で死んでいるなら、ちょっとややこしくしてやろう、という程度の提案だった。

ところが、じゃあ現場をそれらしくする、といったトムが、妹への想いとトラウマから女性の死体の腕を切ってしまう。
そしてその血で壁に文字まで書いて、大げさにしてしまった。

中でも理性のあるバルトは、マティアスはひどいと思うが、本当に昨夜ロフトにいたのかどうかわかるまでは、実行はしない、と言っていた。
(ルール無視で予約なしでロフトを使うので、ロブは昨夜は盗撮できなかったと言い、データはなかった)

だが、セッティングしたロフトにマティアスを呼ぶと、もちろん、殺しを認めはしないが、昨夜一緒にいた、という事は認めた。

それを聞いたバルトの合図で、マティアスに薬を盛り、まるで無理心中でもしたかのようなセッティングをしたのだった。

(ナイフについた指紋は、皆であれこれ言い合っていた時についてしまった。マティアス以外の指紋は、後で全部ふき取っていたので、他の男達には疑いはかからなかった)

だが、バルトが警察で「失血死」と聞いた事と、遺書がなかったという事から疑惑が浮かび上がる。

遺書は、バルトが持っていたはずだったが、警察に渡す前に上着から抜き取られていたのだった。

そして第一発見者のロブとロフトで落ち合う。

女性は死んでいなかった、止めを刺したのはトムになってしまう。

どうして遺書がないのか。

ロブを追い詰めると、自白する。

実は、死んだ女の子に恋をしていた。
マティアスが冷たいから、マティアスを忘れて自分とつきあってくれ、と告白していたが、冷たくあしらわれていた。

マティアスと別れた日も、しっかり盗撮はしていた。

そこで、1人残された彼女に、姿を見せ、慰める振りをして、妻のインスリンをうち、殺したのを自殺に見せかけていたのだった。

だから、遺書もロブが書いたもので、それを警察に見せられたらまずいから、こっそり取り戻していたのだった。

そして、パトカーのサイレンが。

警察を呼んであるからすべて言うんだ、というバルトに、ロブは、死を選ぶ。

もみ合った結果、ロブはロフトから飛び降りる。(冒頭のシーンはロブだった)

そして、1年後。

マティアスは離婚をし、唯一の財産となったロフトに住んでいる。
トムは、出廷が近いらしい。
バルトはアンと再会する。

実は、バルトのロフトの鍵はアンに渡していたのだった。
それは「このロフトにつれこんで浮気ばかりして」と思われていたので、「君にしか使わない」という証として。

アンはその鍵を見せ、娼婦を辞めた事を伝える。

おしまい。

【かんそう】

最初は、密室殺人の犯人捜し、アリバイ工作だったりするのかなー、と思っていたら、いきなり飛び降りから始まり、あっさり警察で尋問されていたり、過去のシーンが長かったりと、ちょっと情報量がとっ散らかっていたように感じました。

なので、わかりにくい、というか集中しにくい、というか。

とくに、序盤のロフトを借りるかどうするか云々当たりの、5人の仲の良さを伝える為のシーンなんでしょうけど、過剰なはしゃぎっぷりが、大人なのに子供みたいで気持ち悪かった。

こんな公共の場で、じゃれあいする大人・・・いやだわー、と。

そして、マティアスが嫌われ役になるわけですが、敵を作ろう作ろうと、意味不明な威嚇をしてたりと、ミスリードの為なのかもしれませんが、不自然でした。

ただ、だからダメという訳でもなくて思った以上に凝っていたなー、とは思います。

だからこそ、ちょっと情報量の多さが勿体ないように感じました。

もっとわかりやすくしてくれたら、普通にびっくりしたり出来たような。

それまでが、長くごちゃごちゃしてるので、追いつくのに精一杯というか、素直に驚く暇もない感じでした。

結局、キーマンはロブなんですけど、ロブは最初からキモイのこそ、びっくり感がなかった原因かもしれません。

おばさんにしか見えなかった・・・。

最後の落ちなどから、主役? は常識人バルトなのかなー、と思いましたが、そんなバルトの後日談的なのも、邪魔ではないけど、別に必要でもないような・・・。

確かに、真犯人発見の活躍はしましたけど。

そもそも、友達がむかつくから、殺人事件をでっちあげよう、っていうのは、おかしいですよね。

全員、犯罪者じゃん。

と、皆で共謀しているのも、非現実的すぎるような・・・。

それと、落とし入れる方法で、薬盛って死体と一緒に寝かせておく、っていうのも本当に意味不明。

でっち上げがすぐバレたらバレたで、現場を荒らした事で全員犯罪者ですよね?

そのままマティアスが冤罪になったら、運十年の友情は女ったらしの罪より薄いんでしょうかね。
誰も、胸を痛めないのか。

なんか、よく女子が「友情より恋」とのパターンありますけど、まさにこの男達はそうなんですよね。

それって、どうなんだろう?

同性から見たら共感できるのかな?

なんか、結局序盤で見た「いい大人が、公共の場でじゃれあってて恥ずかしい」がこの話のすべてになっているような気がしました。

落ち的に凝ったところもあるけど、そもそもが子供っぽくて、ちょっと現実感がなさすぎると思いました。

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