2015年12月17日木曜日

デス・サイト



監督ダリオ・アルジェント
2004年作品

あらすじ:連続殺人犯が警察にオンライン・ポーカー・ゲームを持ちかけてきた。
勝てば解放するが、負ければ・・・。




サスペンスものが見たくてチョイス。
後から、ダリオ・アルジェント監督作品だとわかりました。

それで腑に落ちることもありつつ、ヘルレイザーの近年の作品に近い事を感じたり。

まず、知らない時(見ながらの)感想は、
「なんでこれタイトルとジャケットがホラー調なんだろう? 確かにちょっとどぎつい描写もあるけど、2000年代の事件物ならそんなに珍しくもないだろうに」
「ネットに絡めて、よりフレッシュな感じにしたかったのかもなー」
てな素朴な違和感でした。

「デス・サイト」という邦題から想像したのは、オンラインのSNSで若者が登場人物、みたいな。
1人は、有名ゲーマーかハッカーで、1人はゴス少女で、みたいな、ありがちなイメージ。

だけど、いざ始まってみるとフツーな感じの事件もの。
登場人物も大人。

しかも、しょっぱなに「こいつ怪しいじゃん」って存在がいるのですけど、まさかそれがそのままですか、という犯人捜しの事件物というよりも、どっちかというと狭い範囲の人間ドラマ的な。

まあ、アメリカタイトルは「The Card Player」なので、誤解させるのが狙いだったんでしょうね。

その結果、私は、思ったよりもしっかり事件物っぽいから、結構掘り出し物? みたいな期待を増しながらみてしまったので、なおさら「まさか犯人あいつか」のがっかり感も増してしまったんですけどね。

ただ、ところどころに感じた、「ふつー」じゃない感じ。

これは、監督を知ってから納得できました。

ラースの「キングダム」に出てきそうなハイテンション検視官と怪しい音楽。

ダリオ・アルジェント監督は、私の中では「フェノミナ」の監督という感じで、別に好んで見る訳ではないです。
しかも、私の中で「フェノミナ」の印象を良くしているのは、そのテーマ曲による部分がすごく大きいので、そのまま監督作品を追う程ではないんですね。
テーマ曲はゴブリンで、ゴブリンはイタリアのプログレ・・・と言ってしまってよいのか、音楽の事は詳しくありませんが、監督作品のサントラとしても有名だと思います。

今はプライム・ミュージックで気軽に聴く事ができるのですが、いろいろ聴いてみたけど私の中では、「フェノミナ」のテーマがやっぱりNO.1です!
名曲です。なので、ゴブリン好きか、というとそうでもなくて、あの曲が好きというだけの、通りすがりでしかありません。

まあ、それでも「ん この音楽なんか・・・」と感じるような異彩がありました。

「フェノミナ」もきつい描写と時代的な背景から、「ホラー」という認識に違和感がなかったのですが、改めてこの作品を見て思い直してみると、似てるような気がしました。

意外と、いわゆる「ホラー」としてはストーリーがちゃんとあったんですよね。
フェノミナも「全部が超常現象」ではなく、実は「犯人のいる殺人事件」。

そう考えると、もしかしたらやっと時代が監督に追いついた、ともいえるのかもしれません。

最近では、当たり前にレギュラーの座を得ている、いわゆるシリアル・キラー物。

過去には、ひとくくりにするほど多くなかったから当時主流だった「ホラー」に組み込まれていただけ・・・とか?

決して、虫やらスプラッター要素は好きではないですけど、しっかりストーリーのあるところが「フェノミナ」を忘れられないものにしている理由な気もしてきました。

と、いう個人的な「うっそ、あの時会ってたんだ!」みたいな親近感による評価の上乗せはさておき。

ふつーに、「サスペンス」が見たい、と思って手に取ると「監督ならではのへんな味」が邪魔なようにも思えますし、「監督の作品が見たい!」と思って手に取ると、「なにこれ、薄味ー」って感じるように思います。

ということは、誰が喜ぶんでしょうか・・・。

TVドラマだと思うと、ありな感じですかね?


ゴブリンのPhenomenaのテーマ曲は私の中では名曲です!

そういえば最近、TVで使用されててびっくりしたw

↑でプライム会員ならすぐ聴けます。すごいです。

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