2015年12月26日土曜日

誘惑の微笑

2005年作品
ウィレム・デフォー(主演、脚本)
監督ジアダ・コラグランデ(主演、デフォーのリア妻)

あらすじ:内縁の夫の遺産となった一軒家に行くと、遺品はすでに管理人によって整理されていた。
常識で考えてもおかしいのだが、それには実は理由があって・・・。




デフォー祭りのある意味目玉となる作品でしたね。

まず、本編以前にこの作品は、デフォーが脚本で、現妻が監督と主演女優という、すごく身内のりな作品。

しかも、奥さんについては、現状調べてみてもその後監督作品は世に出ていないようだし、女優としてもPRADAのショートフィルムに出たくらいで、いわゆるきちんとした女優活動の情報は得られませんでした。

ただの「ホレた女がちょっと芸術かぶれで、つい応援しないではいられなくなったデフォー」って感じですね。

まあ、ラブラブだという事がわかりますので、妙に生生しいHシーンもなんだか納得できちゃうのです。

でも、いくらラブラブでも普通人前では・・・、と思いますがそこは「芸術かぶれ」ですからね。
一般人の感覚では測れないのです。

なので、なんでわざわざカップルで作品作るのに、「なにこの変な話」っていうのも、ある意味「芸術かぶれ」カップルだからだと思えば、微笑ましさすら感じます。

という、大げさにいえばもうなんでこれが商業作品として流通しているのか、といえば「デフォー」というブランドがあるから、というだけで単なる露出前提で作ったプライベートムービーみたいなもんですよね。

二人はドヤ顔だったと思いますが、それがウケなくても構わなくて、むしろ「やっぱ俺たちにしかわかんないよな」とより二人の世界の愛情を深めたことでしょうね。

でも、ファンであれば少しでもデフォーのプライベートに触れた、と感じられる体験はそれはそれで貴重といえるかもしれません。

でも、ファンにもいろいろありますので、「プライベートには興味ないし」という場合は、まったく見る価値なさそうに感じます。

ただのちょっとドラマ仕立てになった家庭用ビデオを見るつもりなら、止める必要はありませんが。


私は、まあフラットというかニュートラルというか。

デフォーってすごいロマンチックなんだなーと、素顔を垣間見た感じは面白いですが、まあデフォーに限らず、男性ってほぼロマンチストですからね。
新たな発見、というわけでもなし。

そういえば、話そのものは、「カップルでこさえた」という事情を踏まえるとなんか納得できる、視点のブレがありました。

女が軸なのか、管理人が軸なのか、よくわからないのですが、それもそのはずですね。
二人で作ってるから、なんかブレブレになっちゃったんでしょうね。
デフォーとしては、彼女を引き立てたいという気持ちがあったでしょうし、彼女は「有名俳優」としてのデフォーは尊重したかったでしょうし。
ストーリーも同様になんか曖昧でしたね。
管理人は夫の乱交っぷりを妻に知られないようにあえて遠ざけるような態度で、気づかいを見せているけど、急に突き放そうとしたり。だけど、最後「やっぱり好き!」みたいな感じになるけど、何故か彼女によって轢き殺されるとか。そういう関係になる理由とかまったく感じられないんですよね。そりゃ、実際デキてるから説明いらないよNE! みたいなノリだったんでしょうね。
なかなかの昼ドラでした。

さすが、人前に出る仕事だな、と思います。
凡人には絶対考えられない行為の記録でした。

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