2016年1月21日木曜日

アタメ 私をしばって!


1990年作品
監督ペドロ・アルモドバル
アントニオ・バンデラス、ヴィクトリア・アブリル

あらすじ:頭のおかしいアントニオ・バンデラスが、おかしいなりに「これからは真面目に生きて、暖かい家庭を築こう!」と考えてみたら、「過去に一度関係のあったポルノ女優を拉致」という結果になりました・・・。





わかりやすい? タイトルの響きから、結構気軽に手にとられる作品なのではないかな、と思います。

が、見るとぜんぜんわかりやすくなくて、なんじゃこれ! っていうパターンも多かったのではないでしょうか?

ペドロだ、と認識していれば、「なんじゃこれ」になる事はまあ、無いかな、と思います。

むしろ、過去作から順を追ってみると、かなり、いろんな意味で軽いラブコメになるような。

お得意の「女性賛歌」のような、下手すると重くなりがちなテーマも、この作品にはあまり関係ないかもしれませんし、これはこれで考えてみると「女性ってすごい」って話でもあるような。
(柔軟性? 協調性?)

ある意味、純粋なラブコメ。

とはいえ、ペドロ流ラブコメではあるので、誰もが楽しめるか、というと自信はありません。

今の時代ならば、拉致してしまうバンデラスは、単なるストーカーやセクハラなどの、犯罪者じゃん、という見方になり、コメディとして楽しめないかもしれません。

だけど、ストーカーと一途はある意味紙一重で、でもストーカーという犯罪は確かに存在していますし絶対NO! ですが、昔は「好きな人の家の前にこっそり行ってみる」みたいな事は、少女マンガの定番でもありました。

なので、ほんの少し、そんな昭和なマインドに、見る側が意識する必要はありますね。

それと保険というか、伏線というか、一応バンデラスはおバカなのです。

バカなら何やっても許されるのか、と言う事ではありませんが、まあ、ドラマの中の設定として、おバカゆえ、手段がわからず拉致してしまう、という流れです。

なので、無理やり襲うとかそういう事はしていません。

愛はあるので、じっくり彼女の心が自分に向くのを待ちます。

まあ、逃がさないようにちょっとしばったり、ちょっと力ずくはありますが。

これも愛ゆえ。

で、そんな始まりでうまくいくわけがない、と思うのですが、これが映画ですから。

じわじわと、一応説得力になりそうなエピソードを踏まえて、受け入れて行くんですね。

正直、ペドロ・ブランドと出演者の魅力がなければ、B級どころでもないような気がします。

なので、ペドロの作品の中では、箸休め的な?

息抜き??

そんな感じに思いました。

私は、女優さんが好きなのと、見た当時はバンデラスも好きでしたので、楽しめました。

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