2016年1月28日木曜日
バッド・エデュケーション
2004年作品
監督ペドロ・アルモドバル
ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルチネス、ハビエル・カマラ、レオノール・ワトリング
あらすじ:幼い頃の、ただ思い出というにはつらい過去を持つ映画監督。
そこへその思い出の初恋の男が、脚本を持って現れる。
その男はどこか違っていたが、脚本の内容には興味が沸き・・・。
ガエルも好きだし、監督も好きだしで、すごく楽しみにしていた作品でしたが、正直、あんまり記憶に残っていませんでした。
すぐDVDが見つかったので見直してみて、理由がわかりました。
ペドロらしいカラフルでポップな映像に比べて、内容がまったくポップじゃないんですよね。
ま、ペドロ作品って、実はそんなに内容がポップなのって少ないんですけどね。
なんだろ、誰も報われないからですかね。
決してポップじゃないにせよ、誰かしらかは、光が感じられて終わる事が多かったような気がします。
そんな他の作品との差別化でもある見どころとしては、割と珍しくゲイを真正面からがっつり描いている作品であるということ、でしょうかね。
いつも、ほぼ必ずゲイは登場しますが、これだけメインで扱うのは、実は少ないですよね。
なので、気合は十分だったと思いますが、その力の圧のせいか、シリアス過ぎて重い、という感じです。
とはいえ、ガエルの女装は見ものですし、時代が違えば同性愛を扱う映像作品として、かなり突出していると思いますが、今はそれ自体は珍しいものでもないですからね。
ペドロ的には満を持して、という時期だったのかもしれませんね。
私は、改めて見直した際には、ちょっと昭和の少女マンガ「風と木の詩」を思い出しました。
神父が美少年好きで、まあ、性的虐待していたわけですけど、その美少年同士も実はこそこそ行けない事をしていたりして。
さらに、神父の狂った嫉妬で片方だけ追放されちゃうので、初恋がまっとうできなかった、という訳なんです。
こういう、逃げ場のない虐待っていうのがもう個人的には、エンタテインメントであってもちょっと厳しいんですよね。
とし、なんでしょうね~。
少年の川での水浴び風景とか、それだけをいやらしいと思う方が、いやらしいってやつですが、その側で神父がむらむらして見てるんですから、本当にいやらしいんですよ!
正直、同じような子を持つ親の気持ちを考えると、ハラハラしてしまうんです。
まあ、それでこそ、意味がある作品、とも言えるんでしょうが。
神父、ゲイ、映画(道具としての)、殺人、などキーワードとしてはペドロ以上でもなく、ペドロ以下でもない、いつものペドロなんですよね。
だけど、ほんの少しだけ、いつもと違って感じられるのは、強く「女性」が扱われてないからでしょうね。
それにしても、意外? だったのは、役者ですね。
ずっとアントニオ・バンデラスがお気に入りとして存在していたので、本作の俳優さんはガエルはもちろん、ちょっとタイプが違うような気がしましたw
私はガエルで良かった、ですけどw
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