2016年4月2日土曜日

007 スカイフォール


サム・メンデス 007/スカイフォール DVD

2012年作品
ダニエル・クレイグ版3作目

ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、ベレニス・マーロウ、アルバート・フィニー、ベン・ウィショー、ジュディ・デンチ、ロリー・キニア

あらすじ:情報漏えいを阻止する為、犯人と格闘中のボンドはMの命令で誤って仲間に狙撃され、命を落としてしまう。

Mはもろもろの責任を問われ、立場を危うくするが、追い打ちをかけるように、MI6本部爆破やMのPCハッキングなどが起きる。

そこへ死んだはずのボンドが現れて・・・。




これは面白かったです!


【おはなし】

任務中にMの命令によって、誤って死んだと思われていたボンド。

その責任や、情報漏えいについても問われ、Mは引退をほのめかされるまでに。

だが、途中で放り投げることはしたくない、と意思を曲げる事はないM。

追い込むように、PCハッキングやMI6本部爆破など、明らかにMを狙っているような騒ぎが連発する。

そのニュースに、死んだままでいたボンドは、Mの前に戻り、復帰を宣言する。

Mを追い詰める黒幕を、自分の身体に埋まっていた銃弾の破片からつきとめようとする。

そこで、たどり着いたのがシルヴァという怪しい男だった。

かつてMの部下であり、その働きは優秀であったがやりすぎがたたって、Mに見放され、シルヴァ1人で6人のスパイを取り戻す為、利用された事を恨んでいた。

それでも当初は、Mを信頼して何1つもらしてはならないと、自殺まで考えたのだが、その自殺に失敗。(歯の中に仕込んだ劇薬を飲んだが、死ななかった。その代り、その影響で、口の中は溶けている)
生き残った後は、Mに捨てられた事を自覚し、復讐の為に生きる。

ボンドに対しても、自分と同じ穴のムジナだとでも言うような話をするが、ボンドはMを最後まで守リ続ける。

半ばMを拉致するように連れて逃げるボンド。

その先は、かつての生家「スカイフォール」。
管理人と協力し、3人でその家でシルヴァを待ち受ける。

家が大破する程の戦いとなるが、抜け穴から、脱出し、無事死んだと思わせて逃げきったように思えたが、暗闇の中、明かりを照らして歩くMの姿をシルヴァに見られてしまう。

Mを殺すなら自分の手、にこだわるシルヴァは、静かに後を追う。

行きついた先は、古びた礼拝堂。

ボンドがたどり着いた時には、すでにMはシルヴァに捕まっており、2人同時に死のうとしていた。

ギリギリで、シルヴァを倒し、無事Mを救うことに成功したボンドだったが、実はMはそれ以前の乱闘で傷ついており、すでに手遅れな状態だった。

そして、Mは最後までボンドを信頼するという事だけは変えないまま、ボンドの腕の中で息を引き取った。

だが、ボンドの任務は続く。

新しいMと共に。


【やっぱり悪役は大事】


ダニエル版だけで見て、1作目の悪役は、役者こそ良いマッツでしたが、その役そのものが、へぼかった。2作目は、どの悪役を見てもパっとしない。でも、本作は、シルヴァというキャラも良いですし、それを演じるのは、超超はまっているハビエル・バルデムですから。

この人は、演じる役ごとに、これみよがしな体重増減はなくても、髪型や服装などでかなりキャラを変えて来るのが本当に面白い。

今回のシルヴァも代表キャラになり得るような、本当に面白いキャラクター。

病的にさえ見える、オール金髪の白っぽい顔。でもガタイは、ハビエルですからデカい。
Mに固執し、恨んでいるのに、どこかまだ蜜月に戻れたら、と思ってるのではないかと思えるような執着っぷり。
元部下ですから、MI6を振り回すのもお手の元。

一度は捕まるも、それはわざとじゃないかと思える程、あっさり脱走し、そして軍団を引き連れてMを追い詰めます。

最後の最後、Mを殺せば良いというのではなく、一緒に死のうとするのも、キャラ的に満点だと思いました。

Mを「ママ」と呼んだりするのも、キャラが立っていました。

シルヴァの雰囲気はモダンな悪役といった感じで、だけどアクションとしては誰もが期待する、お金をかけた大がかりなドンパチが堪能できて、やっとダニエル版の新しい007としての基盤が出来たような気がしました。

それがMの交代というタイミングになった事が、寂しいような必然のような、不思議な感じがしますね。

モダンな空気といえば、ボンドに協力するメカニック担当君みたいな子が、今時のメガネ男子で、ボンドも「ニキビ面」なんてからかっていましたが、些細な事ですけど、登場キャラの雰囲気で本当にガラっと変わるもんだなーと思いました。

ぐっと、007という昔の親が見ていた映画シリーズというイメージから、今自分達が見て楽しむシリーズになったんだな、と初めて思えました。

この作品だけ、前作とは別物のように楽しめました。

ここからダニエル版1作目としてもいいくらい。

ただ、あえて不安を言うと、悪役がまた物足りなかったら、戻ってしまうのかな、という疑問はあります。

それはこの先も見続けて見ない事にはわからないんですけどね。

でも、かなり好印象だったので、期待をしていたいと思います。

【ボンドガールが古い?】

あくまで好みや、男女差の現れかな、と思いますが、本作はいわゆるボンドガールが出張っていないんです。

純粋に、ボンドと悪人、そしてMのアクションでいっぱい。

それが私には、すごく良かったみたいです。

ボンドガールの存在が、全体のストーリーを安っぽくしているんじゃないかな、と思いました。

あ、でも、今回のボンドガールはM、なのか!

だとしたら、言い方を変えると、ボンドガールとのライトな恋愛が絡むと安っぽくなるんですね。

Mを任務とはいえ、守り抜くボンドの姿勢は、スパイとしてもさすがに一流なんだな、と思えましたし、今までの中で一番素直に格好良いな、と思えました。

Mの負けん気の強い、でもイギリス人としてのブラック・ジョークを忘れない、これまた冷徹な仕事人間なのですが、だからこそ憎めないという、素敵なキャラも最後だと思うと、残念ではありますが、その最後がこれだけ面白い作品になったのは、良かったなーと思います。

【まとめ】

3作目にして、ダニエルのボンドと言うキャラと、その世界観が素直に面白いと感じられたので、ぜひ最新作スペクターも早くみたいなと思いました。



ちょうど、4月6日にセル&レンタル開始になるみたいなので、機会を作ってみたいと思います。

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