2016年4月20日水曜日
ブラック・ボックス 〜記憶の罠〜
映画 (Movie) / ブラック・ボックス ~記憶の罠~ DTSスペシャル・エディション 〔DVD〕
2005年作品
ジョゼ・ガルシア、マリオン・コティヤール
あらすじ:事故を起こし、病院のベッドで目覚めると、記憶にないセリフをずっと言っていたという。
その内容を書きとめたメモを受け取ると、内容が気になり、調べていく事に・・・。
れっきとしたミステリーって感じで、なかなか面白かったです。
自転車に乗った子供が前から出てきて、ぶつかりそうになりハンドルを切って事故を起こしてしまう主人公アルチュール。
目が覚めると、看護師が「いろいろ話をしていた」といい、こっそりその内容をメモしておいた、と言われる。
だが、そのメモを見てもさっぱりわけがわからない。
RP50
テキサスなんてない
シルヴァン・ガネムに殺される
等等
そもそも事故の後遺症で軽い記憶喪失になっていてもおかしくはない、という事だったのだが、忘れている事なのかどうかも怪しい。
まず、「シルヴァン・ガネム」を知っているかかたっぱしから聞くが、誰も知らない、という。
その上、入院しても迎えに来ない兄は、失踪したようで、どこにもいない。
両親に聞いても、会っていないという。
メモについて調べつつ、兄の居場所も探す事になるが、ある日兄が戻ったという連絡が入り、その部屋を訪ねると、確かにきれいに掃除されていたが、連絡がない事が気になり戻ったとは思えない。
そして刀を持った男に襲われるという事件が起きるが、実はここまでこそが、事故で入院している最中に見ていた夢? で、今度こそ本当に目覚めるといくつか思い出していた。
シルヴァン・ガネムは兄の名前(スペル)をばらばらにしたもので、兄はすでに幼い頃に自転車の事故で死んでいた。
その時、自分だけが助かった事が、アルチュールの罪悪感としてずっと残っていた。
今度はメモではなく、女医が独り言をテープに録音していた。そのテープの内容は、夢の中のメモとほとんど同じではあった。
両親が迎えに来て、退院する際に、いたる車のナンバーが「50」になって見える。
退院後、しばらくは、後遺症でまだ幻覚を見る事がある、というが、RP50というのは車のナンバーだったのだ。
兄が死んだ事故は、勝手に起きた事故ではなく、車とぶつかって起きたのだと、今度こそ思い出した。
その事を両親に告げにいくと、「あの時そんな話はなかった」と言われるが、同時に父親が「俺も2時間後には病院にいった」と言うことで、他の記憶もよみがえった。
その頃、父親は出張で「テキサス」にいっていたはずなのに、2時間でこれるはずがない、と。
「テキサスなんてない」というのは、こういうことだったのだ。
夢の中の看護師は、実は客室乗務員の自分の彼女だった。
代わりに、夢の中の彼女は、別の女で夢の中で殺してしまっていたが、それは実は父親の浮気相手だったのだ。
父親は当時浮気をしていて、出張を言い訳にその女と旅行に行っていた。
メモの断片が明らかになっていくが、唯一気になるのは、「事故の犯人」だった。
車のナンバーから割り出せないかと、動き始めると、ある時家が荒らされ、独白テープがなくなっていた。
再び女医を訪ねると、女医は何者かに襲われていた。
偶然とは思えないが、担当医に相談すると、「記憶については専門ではないが、現場に戻ると思い出すという」と言われる。
そして、自転車事故が起きた現場に戻ると、確かにそこにいた男の顔が思い浮かんだ。
それは、その担当医だった。
思い出だけではなく、今目の前に来ていた。
担当医のほうが、先にアルチュールが事故の関係者だと気づいていたようで、ここまで来たが、
銃を向けると「お互いの共通は罪悪感だ」といい、その場で自殺をした。
すべてが明らかになりおしまい。
【かんそう】
夢と記憶? という、わけのわからなくなりがちなテーマですが、意外としっかりと「うわごと」の回収をしているので、それがすっきりして良かったです。
ブラックボックスというのは、潜在意識? 無意識の記憶領域、みたいな感じでした。
なので、パっとそのキーワードを見ても、本人はすぐにはピンとこない。
夢の中で、看護師などは、「ブラックボックスを覗けるなんてことはないからすごいことだ」と興奮していました。
良くわからないのは、「知らなかった事」ではなくて、「知っていたけど、何らかの理由で封印されていた」事なんですよね?
例えば「テキサスなんてない」は、幼い当時から「テキサスからはがききたけど、うそじゃん」って思っていた(知っていた)、けど、そのこと自体を忘却の彼方に押しやっていた、という事ですよね。
記憶の改ざんみたいな事ってあるっていいますよね。
いっぱいあったらヤバイですけど、たまーに「これいやだった」みたいな事が、「なかった事」になる、みたいな。
オオカミ少年、オオカミ少女じゃないですけど、本人は記憶がゆがんでいるから嘘ついているという感覚はない。ややこしいですね~。
ブラックボックスというのはそういった「改ざん」が影響しない、本当の記憶である事は間違いない・・・のかな?
最初の夢と、目覚めてからの行動は結構被る内容も多いのですが、決して退屈ではなく、その違いが夢と現実の差として、理解しやすかったので、面白かったです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿