2016年4月25日月曜日

シュガー・ラッシュ



シュガー・ラッシュ DVD/アニメーション[DVD]
2012年作品
ディズニー・アニメ

あらすじ:アーケードゲームのキャラクター達が実際に存在していて、閉店している時には彼らの生活がある、としている。

その中で、ある悪役のキャラクターが、悪役であるせいで仲間外れにされていることを悩んでいて・・・。




アーケードゲーム版「バケツでごはん」でした。

キャラの可愛くない感じも含めて、文化の違いは感じますが、さすがに良くできているな、と思いました。

【おはなし】

アーケードゲームの中のキャラクターは、生きていて? ゲームセンターが閉店すると電気コードを伝って、ゲーム・セントラル・ステーションへ行き、それぞれの生活区域と行き来している世界。

主人公のラルフは、2012年としては古いドットのゲームで、「フィックス イット フェリックス」というアクションゲームの悪役キャラクター。
大きな身体であちこちを壊しまくるが、それをゲームの主人公であるフェリックスが直していく、というゲーム。

ゲームにつきものの悪役たちは、悪役である事に悩みはなくはないようで、悪役グループ・セラピーみたいのをしている。

皆自分に「悪役だっていいじゃないか」と言い聞かせている。

だが、ラルフは違った。

自分のゲームの30年記念パーティにも呼ばれず、住んでる家はなく、ゴミ溜めが居場所。

そんな生活を変えたかった。

無理やりパーティーに押しかけ、大きな体であちこち壊しながらケーキにありつこうとすると、言い合いからケーキを壊してしまう。

そこで、「ヒーローが手に入れるメダルさえあれば仲間として認める」という悪役には出来るはずがない約束をする。

自分のゲームでは無理なので、他のシューティング・ゲームに紛れ込みメダルを手に入れるが、その時、サイバグというゲームにつくバグのたまごを踏んでしまい、孵化させそのまま一緒に「シュガーラッシュ」というゲームに紛れ込んでしまう。

フェリックスは、ターボ(嫉妬から新しいレース・ゲームにいってしまってそのまま消えた過去のゲームキャラの名前)してしまったラルフを追うが、すでにラルフはいなくなっており、カルホーン軍曹(女)と共にラルフを追う。

シュガーラッシュはその名前のとおり、女の子向けのお菓子で出来たレースゲームだった。

大男のラルフとはかけ離れた世界に、さっさと帰ろうとするが、せっかく手に入れたメダルがない事に気が付く。

メダルを探していると、1人の女の子ヴァネロペと出会う。

ヴァネロペはラルフのメダルと知りつつも、横取りして、そのメダルを翌朝のレース出場をかけて、参加費として使ってしまう。

怒るラルフに、「レースに勝てばメダルはもらえるし」と言われ、仕方なくレースに勝つように協力する事に。

その後、2人は同じはみ出し者だという事がわかり、本当の仲間になっていく。

実はヴァネロペは、バグっていて存在していないとされるキャラだった。

もしもレースに出てお客さんが操作したらゲーム全体が故障したと思われてしまう。
さらに、故障した場合他のキャラは外に逃げる事ができるが、バグっているヴァネロペは永遠にこのゲームから出られないので、電源を切られたらそのまま消えてしまうという。

だから、シュガーラッシュの王様は、ヴァネロペをいじめているのではなく、ヴァネロペを守る為に彼女をレースに出してはいけないのだ、とラルフに伝える。

そして、メダルは返すから、ラルフからヴァネロペを説得してほしい、とも。

王様の言うとおりに、ラルフはヴァネロペをレースに出ないように言うが、素直に言う事を利くわけがない。
そこで、ラルフは2人でレース出場の為にこっそり作った車を得意の破壊力で壊してしまう。

女の子には嫌われたが、女の子を守る為だし、メダルは帰ってきたし、と自分のゲームに戻るラルフ。

ところが、ラルフが消えてからフェリックスもいない事で、故障中の張り紙がされたまま、数日経っていた。
明日にはこのゲームは永遠に電源が抜かれるだろう、と噂され、キャラクターは先に避難して、誰もいなくなっていた。

唯一、ラルフと言い争っていたキャラだけは約束だから、とラルフを待っていて、ラルフに建物の鍵を渡し、去って行った。

「こんなことになるなんて思っていなかった」

ラルフは、自分が見たかった景色と違う事を悔やみ、メダルを窓から投げると筐体のガラスに当たり、故障中の張り紙が少しずれる。

そこから向いにあるアーケードゲーム「シュガーラッシュ」の筐体が見えると、なんとそこには大きくヴァネロペの姿が。

バグとして存在しないとされているはずのヴァネロペが大きく出ているのはおかしい、とすぐにシュガーラッシュに戻る。

そこで「なぜか王様がヴァネロペのデータを消そうとしたが、その時にバグった。いろんなメモリもその時に消えたので、それ以外は良く覚えていない」という事を知る。

ただ、バグっているヴァネロペはゴールをすればゲームがリセットになってきっともとに戻るだろう、という事も知ると、王様に捕まっていたヴァネロペを助け、謝って改めてレースに参加する事に。

優勝云々ではなく、ゴールさえすれば、バグが直るのが目的となった。

レースが始まると同時に、フィリックス達も合流する。

サイバグが繁殖していたのだった。

さらに、執拗にヴェネロペのゴールを王様が妨害するが、とうとう王様の正体が現れる。
彼こそ、「ターボ」だったのだ。
過去に、新しいゲームに嫉妬し、自分のゲームから勝手に移動して邪魔した挙句、どちらのゲームも故障状態にし、そのままゲーム界から消してしまった。

そのターボがシュガーラッシュに入り込み、ヴァネロペを不具合にして、その不具合を利用して自分が王様になりきっていた。

だが、サイバグに襲われ、なんとかヴァネロペは王様を振り切るが、今度はゴールラインがサイバグに食われて消えてしまった。

いよいよ、全員避難しなくてはならなくなるが、ヴァネロペはどうやってもゲームの外に出られない。

困っていると、カルホーン軍曹のふとした一言からある作戦を思いつく。

ヴァネロペの棲家は、制作途中のままデータに入っている未使用マップで、タブレットが落ちると、ホットコーラの泉が噴射するというマップだった。

そこへ行って、得意の腕力で大量の噴射を起こそうというのだった。

だが、王様もまたサイバグと同化し、ラスボスのようになって邪魔をしようとするが、間一髪のところで、大噴射となり光の柱が出来、虫たちは光を無視できず、ターボも同様に、意思とは裏腹に光の柱に吸い寄せられ自滅していく。

そして、治すのが得意なフェリックスはゴールラインを作ってやり、無事ゴールするヴァネロペ。

すると、ヴァネロペはお姫様の格好になり、皆が思い出すのだった。

このゲームの王女様だった、という事を。

ギリギリで、自分のゲームに戻ったラルフは、ヴァネロペとの出会いから、悪役だとかヒーローだとかという事にこだわりを捨て、自分の役目を受け入れ前向きになった。

そのおかげで、またフィックス イット フェリックスは人気が出て、「レトロゲーム」として親しまれるようになった。

そして向かいのシュガーラッシュのヴァネロペの姿が見える瞬間をはげみに、がんばっている。

おしまい。

【かんそう】

とにかく、ラルフのキャラの見た目も性格も、イライラしました。
控え目な所が一つもなくて、「おれおれ」「ヒーローになる」それだけ。
悪役以前に、問題があると思い、まったく応援とか同情はできませんでした。

その相棒となるヴァネロペですが、こちらもちょっと押しが強くて、同情はしにくかったです。

女子特有のいじめっぽいシーンは可哀想だな、とは思いますが、事情を知らないうちは、「バグなんだから迷惑かけちゃうじゃん・・・」とやっぱり、自分勝手なイメージがありました。

こういうキャラ設定って、日本人の感覚と少し違うんだろうなー、という気がします。

アメリカン・アイドルのオーデションとか見てると、ほんと別世界ですもんね。
自分が一番、批判はいじわる、私を落とす審査員がセンスない。
だったら、何故オーディションを受けるのだ? とちょっと理解が難しい人だらけ。

そんなのが当たり前な文化なんですもんね~。やっぱり人口や人種が多いから、主張しないと生きていけないんでしょうね。

島国としては、主張は輪を乱す・・・と、大げさだとそんな事もあると思うので、こんなおれおれ、私私の2人がペアになられると、ちょっとしんどい、です。

だから、一歩引いた感じで見ていたんですが、それでもお話しの良くできてる加減には、素直に感動しました。

ターボ君の話とか、単なる小ネタかと思いきや、むしろ伏線だったり。
フェリックスが物を直す役目で、ラルフが壊す役目という、単なるゲームのよくある設定かと思いきや、お話しのあちこちでその役目が役立っていて。

うまいなーーと思いました。

ただ、私は結構ゲームが好きな方なので、問題なかったですが、ゲームに馴染みのない人は、どこまでついてこれるものなのかは、謎ですね。

例えば、フェリックスが軍曹に初めて会った時、フェリックスはドット絵のゲームなんですけど、軍曹は最近のCGなので、「こんな解像度初めてだ」みたいな事をいうのですけど、一般的にわかるのかなーと。
というか今時のお子様なら知ってるものなのかな・・・。

むしろ「こんな頭身のスタイルいい人」とか言えばいいのに・・・と思いつつ、頭身の差がゲームの差になる、というのも、そもそもゲームを知らないとわからないんですよね。
というわけで、知らない人を意識すると難しいから気にしない方がいいのかも。

そそ、ちょっとわかりにくかったのが、ラルフやフェリックスはレトロというだけあって、ドット絵なんですけど、それはあくまでもゲームの話で、実際に動いてる彼らはドット絵じゃないのも、ちょっとややこしい気はしました。

そんな言うほど違いあるか? みたいな。

だから、頭身のほうがわかりやすそ・・・と思ったんだった。

題材が「ゲーム」しかも「アーケードゲーム」という特殊なものなので、やっぱりそれに理解がないと、楽しみにくいかなーと思いました。

お話しは本当に良くできてるな、と思いましたが、テーマとしては、「ダダこねて迷惑かけて、最後元鞘」という単なるお騒がせですから、やっぱり「ゲームの世界で何かやりたい!」という世界観が先行していると思いました。

だからダメというよりは、そんな感じなので、ゲーム好きじゃないとわかりにくいかもしれません。

あとほとんどがレースのシーンなので、もっとゲームキャラの裏の生活ぽいところが見たかったな、とも。


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