2016年4月30日土曜日

サプライズ

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サプライズ 【DVD】

2011年作品

シャーニ・ヴィンソン、ニコラス・トゥッチ

あらすじ:両親の持つ別荘に集まった家族10人。
楽しい休暇のはずが、動物のマスクを被った武装グループが突然、家を襲ってきて・・・。




たしかに、これはサプライズでした。

【あらすじ】

お金持ちの両親が購入した別荘。
普段は離れ離れになっている家族が集まる事になっているが、先に到着していた母親が人の気配がする、と言う。

そんなはずはないといいながら、2階を調べていると、途中で来客の知らせが来て中断する。

そしてそのまま何事もなかったので、気のせいだったと言う事になり、次の日の夜には全員が揃う。


両親、

長男夫婦、
次男カップル、
三男カップル、
長女カップル

の計10人という大所帯。

だが、揃って晩餐をしていると、どうやら日頃から折り合いが悪そうだった長男と次男がまた食卓で口論を始める。

その中、何かの気配を感じて席を立つ、長女の彼氏が窓の外を見ていると、そのまま頭をクロスボウの矢で射ぬかれてしまう。

突然のバイオレンスに絶叫する家族たち。

慌てて、窓の外を警戒するが、長男が背中に矢を受けてしまう。

だが、それ以外は大きな被害がなかった。

すぐに警察を呼ぼうとするが、携帯の電波が妨害されているようで使えない。

外に出て助けを呼びに行く、という作戦に、足が速いという長女が名乗りでるが、勢いよく玄関から出た途端、張られていたワイヤーで喉を切り、死んでしまう。

それを目の前で見たショックで、泣き続ける母親を2階の寝室に寝かせるが、母親が感じていたとおり、家に潜んでいた武装犯に襲われ、部屋の中で死んでしまう。

何故家の中で殺されたのか気になった長男の嫁は、母親が死んでいるベッドの下を覗いてしまう。

そして、犯人と目が合い、驚いて屋敷の外へ飛び出していき、逃げ込んだ隣の家で、殺された。
(隣人はすでに殺されていたが、音楽が鳴り続けているせいか、誰も気づいていなかった)

このまま1人ずつ殺されていくのかと思いきや、意外な事に次男の彼女のエリンが、普段見せない行動力を見せ始めていた。
実は生い立ちが特殊で、人には言えないでいたが、幼少からサバイバル術を身に着けていたのだった。

皆がただ怯える中、積極的に家の中の防犯をし、武器になるものなどを探し出すエリン。

そんな姿に不安を覚える次男だが、少し沈静化したうちに、車で携帯の電波の届くところまで行って、助けを呼んでくる、といいエリンを残して出ていく。

長男は背中の傷もあり、気絶して部屋の隅に隠れるように寝かされていた。

これで屋敷の中で動ける人間は、エリンと三男カップルのみになった。

屋敷の中では、長男の嫁は逃げ切れたのか、と想像するしかなかったが、武装グループは、わざわざ嫁の死体を持って侵入してきた。

エリンは、長男にはショックを受けるだろうから、嫁の死はひとまず内緒にしておこう、と三男カップルに言う。

なんとか武装相手に立ち向かっていたエリンだったが、追い詰められた時に、長男が起き出してきて、間一髪で助かった。

より、家の防御を強化するよう地下に長男と三男を行かせ、エリンは三男の彼女とトラップ作りをする。

その地下で、三男はあっさり嫁が死んだ事を言う。

そして、その事実に怒りまくる長男をうっかり刺してしまうが、それはうっかりでもなんでもなく、狙ったもので、死ぬまで何度もいろんな武器で刺し続けた。

どうやら、この襲撃は決して無差別なものではなく、あらかじめ計画され、この家族がターゲットで、仕込んだのは三男だったのだ。

親の遺産狙いと、兄との不仲が引き金らしい。

だが、予想外にエリンががんばるせいで、スムーズに殺しがいかない上、武装グループ自体がやられていっているので、実の兄を自分で殺すしかなくなってしまった、という三男。

自分の兄弟が殺されてしまった事に怒る犯人の1人が引き気味になっていると、さらに金を増やすから、と交渉をし、ここまでやったんだから、最後までやるか、と続行させる。

そんな中、こっそり隠れて話を聞いていたエリンの携帯が鳴ってしまう。

警察に連絡していたメールが届いたようで、その返事が来たのだった。

俺にまかせろ、と言った犯人の1人は、すぐにエリンの返り討ちに合い、残りの犯人1名と三男カップル2名の全員がエリンを追う。

エリンは機転を利かせて、まず手負いの犯人1人を殺す。

そして、残りの2人を正当防衛以上の暴力で殺していく。

これでやっと助かったと思うと、死んでいる三男の携帯が鳴り、携帯を取ると、そこで会話するのは愛する彼氏、次男だった。

だが、その内容は「そっちはすんだのか? 携帯がつながるから終わってるんだろう?」

という、不穏な内容だった。

そのまま黙って話を聞いていると、弟と話していると勘違いしているまま、携帯を持ったエリンと屋敷で再会する。

全て聞かれていたと理解した次男は、エリンは最初から殺すつもりはなかった。証人として生かすつもりだった、だから仲間だ、という感じで説明するが、そんな彼氏をすでに愛せるわけがない。

金だけでも、となんとかエリンを引き入れようとするが、エリンは迷わず自分の身を守る為に、彼氏を殺す。

そこへ、到着した警官が、エリンこそ武装犯だと勘違いをし、エリンを撃ち、すぐさま、屋敷の惨状を見て応援と救助を呼ぶ。

撃たれたと思ったエリンだったが、命中はしていなかったのか、なんとか這い上がっていた。

そして、屋敷の中に入ろうとしていた警官に、大声を出して止める。

そこには、エリンが武装グループに向けた仕掛けがしてあったのだ。

警官はオノを顔面に受けた。

おしまい。

【かんそう】

事件物かと思いきや、一時期? 流行ったショック系の悪趣味な映画かー、とすぐに気づいて、テンション下がったのですが、エリンの意外な活躍が、まずサプライズ。

こういうショック系って、最近ではどちらかというと見たくない部類に入るので、そもそも知らないので、あくまで私の中では、になりますが、ちょっと切り口が違う感じで、新鮮でした。

普段ならただやられてしまう被害者が、実は強くって、むしろ犯人が大誤算で苦戦している、というのは、なかなか面白くて、スカっとしました。

エリンがどう、犯人に立ち向かっていくのか、そこは少し不死身チックで笑えるんですけど、まあ、それくらいでいいんだと思います。

最初の伏線で「家の中に誰かいる」って母親がいっているのに、結構のんびりしてるのか
そのままスルーしてしまうお父さん。

事件の首謀者は、後から考えるとスルーするのもわかりますけどね。

あの時ちゃんと見ていれば、1人は先に見つけられて、未然に防げたかもしれないんですけどねー。

ま、それじゃ映画にならないんですけど、このやりとりではまだ計画的だ、とは思えなかったです。

たまたま忍び込んだ、というのもあり得ますから。

そして、隣の家におつかいにエリンが行くのですが、その時すでに隣の家の様子がおかしいのがわかるので、さらに無差別ぽさを感じさせるんです。

狙いだと思いますが、だからちょっと不快さがマシマシで見始めていました。

そのギャップも良かったんだと思います。

実際は計画的な犯行(安心っていったら変ですけど、納得感はある)で、エリンがやっつけてくれている事が、すごく好印象になったんです。

結果同じスプラッターでも、どういう目的なのか、の違いでこうも印象が変わるもんかー、とちょっと発見でした。

でも、好んでは見たくないですけどね!

途中で止めようかな、と思ったのが最後まで見れたのは、このちょいヒネリのおかげです。

ただ、最後の最後、エリンが犯人に間違われてしまったのは、心外でした。

まあ、かなり過剰防衛だったので、仕方なさもありますけどw

ちゃんと真相を明らかにして、エリンをねぎらって欲しいです。


と、映画の質としてショックスプラッターな映像や怖がらせる事が狙いでしょうから、あまりお話しそのものについては、つついてはいけないんだとは思います。

が、遺産欲しいから長男と両親殺す、それも遺産を当てにして、という子供でも、「それリスクありすぎ」ってわかりそうなものに、大の大人が4人くらい関わって、しかも無差別に見せる為に、隣の人まで殺すとか、やる事が大胆すぎ。

長女にいたっては、何も害ないのに、何で殺すのか。

家は別荘が買える程金持ちっぽいのに、なぜか次男はエリンへの言い訳に「ボクも君も貧乏に育ってるだろ」と言っていて、ちょっと意味がわからない。

両親だけがお金を握ってて、子供には贅沢をさせていなかった、という事なのかもしれないけど。

あと長男が嫌なやつ、だから殺してOK、みたいなノリもあって、それはまあ嫌な面の見せ場をしっかりつくっていたからわかりますが、大がかりな殺しのきっかけとしては兄妹喧嘩の延長ってしょぼいな・・・と。

過去に犯罪歴がないエリンは証人としてあらかじめ選んでいたような口ぶりもありました。

大学で先生と生徒として出会ったようですが、エリンはそんな次男に惚れていたようなので、かなりショックを受けていて可哀想すぎですね。

もしかしたら、巻き込まれて殺されていたかもしれないですし。

そもそもの謎、なんでエリンが頼もしい事を次男は引き気味になっていたのか、と、何故エリンを置いて1人で車に乗ったのか、三男はなぜ次男を行かせたのか、は最後の落ちがわかると理解できましたけど、納得というよりは、不自然な感じがしますね。

最初は、エリンを残した時には、次男の前では、人を殺す姿を見せず、戻ってきた時には一見落着で、「こわかたー」って抱き着いて、裏エリンは見せないまま、という落ちなのかなー、なんて想像していたんですけどね。

人の好さそうな次男もグルだというのは、これまたサプライズでした。

結局主役はエリンだったというのもサプライズだと思います。


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