2016年2月24日水曜日

シャレード(1963)


オードリー・ヘプバーン シャレード DVD

1963年作品
オードリー・ヘップバーン、ケイリー・グラント

あらすじ:富豪の夫との離婚を決意した旅行から戻ると、屋敷の中はがらんとして、夫はいなくなっていた。

しかもただの夜逃げではなく、夫は大金を持って家を出た後、殺されていたという。
犯人と大金の行方はわからない。

そして、未亡人の周辺にも怪しい男たちが現れるようになり・・・。




TV放送していました。

ヘップバーンって色あせない映画の代表だなーと、つくづく感じました。

ヘップバーン自身がそういうキャラクターである事が作品に大きく影響しているんだと思いますが、特にファッションの普遍性も強いですね。

本作は、ジバンシーの当時にしたら相当最先端ファッションだったのではないでしょうか。
今見ても、もちろん素敵です。
ただ、やっぱり時代性は感じますが、それでもなお、素敵。
決して「古い」という言葉は当てはまらないのが凄い。

映画って、こうじゃなきゃ、とまで思えますね。美男美女、おしゃれなファッション、良い音楽、やっぱりどこか日常からかけ離れたファンタジー、夢が感じられるのがいいですね。

もちろん、いろんな映画があって当たり前なのですが、この非日常的な夢を見させてくれる役割は、映画として永遠だなー、と思います。

でも、内容はヘップバーンのラブストーリーとしては少し硬派な? サスペンス。

それがまた妙な面白さでもあるんですけど。

なんせ相手は、ヒッチコック常連のケイリー・グラントですから、そのせいか? 内容がヒッチコックぽいんですよね。

これがヒッチコックならお相手は、クールビューティかなーと思うんですけど、そこにくりくりお目目のキュートなヘップバーンが一生懸命? コケティッシュにケイリーに寄り添っていくんですから、大分趣が違うんですよね。

実際、作中でもグラントさんは、たじたじ、というか押されていました。


だいたい旦那が殺されて、その旦那には秘密があって、そのせいで自分も危険な目に合いそうだっていうのに、目にも鮮やかなカラフルなファッションでばっちり決めて、とても「これからは仕事しなきゃ」なんて言うような女性に見えないw

だけど、そんな浮世離れに思える行動が、守ってあげたくなるキャラとして、計算されているようでもあって。

そんなライトなノリの中でも、しっかり殺人は行われていく、しかもそこそこ、そっちの演出にも力入れてる。

なんか不思議な味わいがありました。

余りにも古い作品の場合、名画と言われていても、今見たところで、時代の差で、退屈に感じてしまうのではないか、という不安があったんですが、本作は全然問題なかったです。

むしろ、これくらいの味のある作品の方が、今となっては作りずらく、生まれてこないんじゃないかと思うので、いいな、と思いました。

携帯もパソコンもないけど、まったく問題ないですね。

ホテルで隣同士の部屋をとって、部屋同士をつなぐドア越しにやりとりするシーンとか、サスペンス映画でありながらも、可愛らしいラブシーンがちりばめられていたり。
それはどこか、やっぱり御嬢さんちっくなヘップバーンのキャラのなせる技なんだろうなーと思えました。

お話しとしても、しっかりした「落ち」があって、途中で気づきつつも、わからなくなったりと、結構最後まで飽きる事がなかったです。

そして、そんなぽわんとしたお嬢さんヘップバーンが、最後しっかり謎解きをして、グラントまでをも欺こうとしたところなんかは、それまでのヘップバーンのキャラ崩壊レベルでもあるんですけど、そんな事さえも、ヘップバーンの魅力で許せてしまうんですよね~。

最後は、しっかりハッピーエンドなのも、良かったです。

ヘップバーンのいわゆるファンとは言えないですが、それでも十分魅了されますし、永遠に愛される理由がわかる作品でした。

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