2016年3月23日水曜日
モンスターズ・ユニバーシティ
モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX ブルーレイ+DVDセット
2013年作品
ピクサー
アニメ
モンスターズ・インク(過去記事)続編
あらすじ:サリーとマイクの大学生時代のお話し。
怖がらせ屋の二世的なエリートといえる出身のサリー。努力もせず恵まれた環境に甘んじていた。
一方、小さい頃からの憧れであったが、体格やルックスから「怖くない」と言われ続けていたマイク。
それでも絶対に夢は叶えられると、信じていた。
そんな対極的な二人は「MU(モンズターズ・ユニバーシティ」の同級生として出会うが、出会いは最悪だった。
せっかく入れた「怖がらせ学部」だったが、早々に二人がけしかけあった事から、校長を怒らせ、追放されてしまい・・・。
はたして、二人は怖がらせ学部に戻れるのか!?
【ストーリー】
モンスターズ・インクになる前の話です。
サリーとマイクがどう出会い、どうやって今のゴールデン・ペアになったか。
出会いは、MU。
最初は、いがみあっていた二人。
同じ「怖がらせ学部」の同級生になるが、エリートだったサリーは、しょっぱなからマイクを見て「なんでこんな奴がここにいるんだ」という態度をとってしまいます。
そして身体は小さいけど気は大きなマイクとは、犬猿の仲と言える状態に。
校長が見学する授業中も、二人はいがみあって、うっかり校長の大事にしていた記録的悲鳴が入ったポンプを割ってしまいます。
結果、怖がらせ学部からは追放されてしまい、二人はそれぞれに落ち込みます。
でも、マイクはへこたれずなんとか戻る道を考え、「怖がらせ大会で優勝したら戻してくれ」と提案します。
怖がらせ大会は、個人で出るものではなく、フラタニティ&ソロリティのチームじゃないといけないと知ると、怖がらせとは程遠いオタクサークルを巻き込みます。
ところが、参加するには1人足りない、と言われて困っていると、側で見ていたサリーが名乗りを上げます。
にっくき天敵の手を借りるのは避けたいところでしたが、サリーも怖がらせ学部には戻りたい。
マイクも、想いは同じですから、手を組むことに。
そして、オタク達と組んで怖がらせ大会に臨むのですが、校長は「奇跡でも起きない限り、絶対無理だ」と冷たく言い切ります。
それでも「奇跡がおきればいいんだ」と前向きなマイク。
最初こそ、あまりにもふわふわした競争や怖がらせとはかけ離れたオタクな仲間達に不安も覚えますが、皆最初は誰でも「怖がらせ屋」に憧れていて、怖がらせようと思えばできる、という事を共通認識にすると、団結していきます。
そして、数々の試験を奇跡や、お互いが助け合うことで、なんとクリアして決勝戦まで進むのです。
ところが、最終試験は、「怖がらせシュミレーター」での個人実技で、サリーは「マイクが圧倒的に怖くない」という校長の言葉が気になります。
何も知らないマイクは、サリーに言われたままトリを務め、前向きに脅かすと、なんと最高得点をとるのでした。
奇跡は起きたということで、オタク軍団が優勝し、全員が「怖がらせ学部」への転入となるのですが、試験の後、余韻に浸っていたマイクは、そのシュミレーターが何を言っても最高点になるよう操作されている事に気づいてしまうのでした。
サリーがマイクをトリにしたのは、この為でした。
マイクは、サリーに不安視されていた事や、実力ではなかったという事を知りショックを受けます。
そして、サリーはこの不正を校長先生に自ら打ち明け、二人揃ってMUを後にするのでした。
だけど、校長は二人を見直していました。
いろいろあったけど、結果は出せて、それは2人それぞれの役割が出来ていたから、という事で絆が出来たマイクとサリーは、怖がらせ屋じゃなくてもモンスターズ・インクに入社はできる、という言葉を思い出し、郵便担当で入社します。
そして、そこで活躍をしてあちこちの部署を回り、二人揃って怖がらせ部に移動して…今に至るのでした。
【普遍的な成長ストーリー】
前作の「モンスターズ・インク」に比べると、若干大人向けの内容に思えました。
まず、大学という設定が完全な子供向けっぽくはないですし、モンスターを人間に置き換えてもほとんどそのまま成立するような、友情と成長ストーリーです。
また、サリーがけっこう嫌な奴、というのも純粋な子供から見たら、受け入れにくいのではないかな、と思いました。
マイクも、いつ問題に発展してもおかしくないような常に上から目線の何様的な発言が多く、特にオタクサークルとの絡みでは、どっちかというと嫌な奴で、オタクサークルの人達の方が、よっぽど大人(実際のおっさんもいましたが)でした。
最初はマイクが、夢を追いかけるピュアな人で、サリーは反対に努力もせず親の七光りで楽しているような嫌な奴でしたが、オタクサークルが絡むと、どんどんマイクが上から目線の口ばっかりの嫌な奴で、サリーのほうが全体を見れているようにも感じました。
そして、どんな時もキレたり、落ち込んだりしないオタク達が一番、前向きで大人で内に秘めたポテンシャルの高さが感じられました。
例えば、図書館の試験で、司書に気づかれると追い出されるので、気づかれないように旗を取る時に、マイクはとにかく音を立てるな、皆俺の真似をしろ、と自分流を押し付けますが、順番も大事ですので、それだけでは、旗が取れてもびりになって失格の可能性があります。
するとサリーは、ワンマンプレイに出て、一人司書の目を盗んで旗まで駆け寄るのですが、失敗もしてしまい、大きな音を立ててしまうのですが、そこでマイクは「だから言ったじゃないか」と自分の言う事を聞かない事を責める事しか言いませんが、他のオタク達が機転をきかせて、あえてあちこちで音を立てて、司書を振り回すという作戦に出ます。
これが大成功して、なんとかクリアできたのですが、マイクは自分が正しいと頭でっかち(実際頭だけなんですが・・・)なんですよね。
で、オタク達に助けられてもいるというのに、終始上から目線であまり好感が持てなかったです。
サリーは成長度も一番ありましたが、同時に正直さも良かったですね。
意外とマイクについては、成長しているというよりは、やっと現実を見れるようになったか、という感じもあるのですが、サリーとマイクの関係という意味ではすごく成長が感じられます。
あくまでも、二人の出会いのストーリーという点では、濃く書かれていて、しかも「最初から仲良しではなくて、むしろ仲が悪かったんだ」というのは素直に面白かったです。
こうして「2人で1人」という状態になったんだな、という事は良くわかりました。
サリーは一応エリート出身とはいいつつ、実際はMUを中退していて、「怖がらせ屋」としてはエリートではなく、たたき上げで成り上がったんだ、というのも面白いところでしょうね。
そのモンスターズ・インクに入ってからのお話しも面白そうだな、と思いました。
【青春です】
子供向けのアニメという事もあってか、恋愛要素がほぼないので、すごく汗と涙の青春ストーリーになっています。
またここでも「フラタニティ」というサークル組織が重要な存在になっています。
何かあればパーティーをし、ださいオタクも招待したと思ったら、持ち上げた挙句「キャリー」並のペンキの洗礼。
さらにそこにファンシーなお花をくっつけられて記念撮影で、怖がらせなきゃいけないモンスターが可愛いよっていう写真を学校中に貼りまくられる。
そもそも有名なサークルには、「怖がらせ学部」であることが入部の条件にもなっていて、サリーは最初こそ選ばれて入っていましたが追放されると同時に、サークルからも追放されていました。
フラタニティがそのままステータスでもあるんですね。
前作の「モンスターズ・インク」の終始「子供が見つからないようにドタバタ」という単純なストーリーと比べると、結構複雑に感じますが、その分大人が見ても十分面白いですし、考えさせられる事もあると思います。
もちろん、青春を振り返って懐かしむ事も。
【まとめ】
前作から10年以上経っての続編ということもあって、本作単体でも十分楽しめると思いました。
シリーズならではのお楽しみもありますが。(ランドールが最初は真面目君で、マイクと同室だったが、その野心からすぐに嫌な奴の片りんは見せていたり)
本作だけを見てもいいかなー、という気もしました。
相変わらずローカライズは、お金かけてるなーと思いました。(結構ちゃんと日本語になっていると思いました。推測ですけど><)
子供向けアニメと思ってスルーしがちではありますが、TVで気軽に見れるといいですね。
アメリカの青春ものが好きであれば、「あるある」って感じで楽しめると思います。
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