2016年3月25日金曜日

ダブル -完全犯罪-



ダブル-完全犯罪- 【DVD】

2013年作品
キューバ・グッディング・ジュニア、エマニュエル・ヴォージア

あらすじ:FBI捜査官が証人保護プログラムの対象者との約束の場所へ行くと、目の前で証人を殺されてしまう。
その被害者の妻の元へ行くと、自分の夫はすでに死んでいる、と言われる。

実は、その夫は自分の死を偽っていて、今では別人となり結婚までしていて、そして今度こそ本当に殺されてしまったのだった。

過去の妻は、ジャーナリストという職業柄、夫の真実を追求し始める。

そしてFBI捜査官と持ちつ持たれつになり、事件の真相に近づいていくが・・・。




なんせ、午後のロードショー枠ですから、何も考えずに録画して見てみたのですが、見てびっくり。
主人公のジャーナリスト女性の眉毛が超糸で、古いメイクだったので、こりゃ昭和の作品か、とずっと古い映画だと思ってみていました。

そして、感想を書くのもスルーしそうになっていたのですが、こういうのこそ残しておかないと、また見ちゃうかも、と重い腰を上げて、Wikiで調べて二度びっくり!!

2013年ってそこそこ最近じゃん!

正直、「古い作品なんだー」のフィルタがあるまま見ていた事での納得感があったのですが、そうでもないなら、本当に震える程B級を超えた作品だと思います・・・。

女優の古いルックスもそうなら、全体にそこはかとなく漂う、どっかで見た感とか、凄いですよ。

【おはなし】

女性ジャーナリストの死んだ夫は、実はその時には死んでいなくて、別人として生きていた。
そして、今回、ある事件の証人になる事からFBIと接触しようとした時に、殺されてしまった。
FBIが事件の真相を追うのは当然だが、騙されていた妻はジャーナリストという性分から、やはり夫の真実を知ろうと調べ始める。

FBIと元妻は自然と接点を増やし、何故か素人のジャーナリストがFBIと一緒に現場をうろうろするように。

ある死んだ夫が税理士をしていた、ある富豪が怪しいとなるが、そう簡単にしっぽは出さない。


そのうち、ジャーナリストも狙われ、今の妻も何者かに殺されるなど、被害者が増えていく。

そして、夫こそ税理士の立場を利用して、横領をしていた悪人だったとわかる。

富豪を逮捕し、豪邸を留守にさせた間に、何か証拠がないかと侵入すると、そこには別の侵入者もいた。

それは、FBIの仲間と、そして二度死んだはずの元夫だった。

そもそも、FBIの別の人間と組んでいて、二度目の死は仕組まれた偽装だったのだ。

そして、今度こそ本当に元夫を殺し、ハリウッドお約束のお手軽恋愛も発動で、安易にFBIとジャーナリストがいい感じになっておしまい。

【ここがへんだよ・・・】

いちいちメモを取ってはいないので、ざっくりですけど、まず女ジャーナリストのキャラが変。
死んだと思ってた夫が生きていた、というのは相当な出来事だと思うんですけど、そういったショックはあまり感じないで、冷静に真実の追及する、というのはいくらジャーナリストという職業にしても、共感はもちろん、説得力としてもちょっと良くわからないです。

そして、この女がスーパーウーマンで、FBIと混ざって侵入したりとか、ハッキングしたりとか。
その辺の描写もなんかすごく古臭くって、まあこの時代なら簡単に敗れるか、なんて思うくらい。

そうそう、パスワードにその女性の誕生日を使ってるっていう設定があるんですけど、それもよくわからないんですよね。

例えば、すごく愛し合っていたという感じがあるなら、細かい設定で後押しして、それに気づく妻もやっぱり一度は結婚までした相手だしねー、という感じになれるんだろうと思いますが、そもそも旦那は妻より金で、死を偽装した挙句、別の人と結婚してるくらいですし、ジャーナリストは悲しみの欠片もなく、FBIに色目を使いながらもりもり事件を追及しているんですもん。

この誕生日をパスワードにするという設定のとってつけた感がハンパないです。

それと、一応、元夫が殺されたという事で、まったくの部外者ではないにせよ、FBIと一緒になって現場をうろうろしたりとかって、実際あるのかどうかわかりませんが、想像の中でのリアリティとしては無理があって、嘘くささばかりが気になってしまいました。

他にもいろいろあると思いますが、見てる時は本当に「昔の映画だから仕方ない」って感じで見ていたので、ある意味見方としては正解だったのかも。


とにかく、サスペンスとしての目新しさがない事自体は、本来ならそれ程気にする事でもないのですが、なんか作り手として「こうすりゃいいんだろ」的なやっつけ感が感じられるのが、ヤバイです。

海外ドラマ「ビックバンセオリー」のエピソード(シーズン7)に、面白いシーンがあります。

それは、監督が撮影中にスマホを見て、役者を一切見てないんです。

で、演技も見ずに「はい、カット」と言ったあと、女優が「もう一度やらせてください」と言うと「こんなクソ映画誰も見ないからいいよ」と言うんです。

ここまでひどくはないにせよ、「アクションクライムサスペンス」ってこんな風にしておけばいいっしょ、みたいなお手軽さを感じてしまうんですよね・・・。

それとタイトルの「完全犯罪」についても、あんまり完全犯罪的な面がないまま終わっているような気もします。

安易な邦題かなーと思いきや、原題「Absolute Deception」とほぼ相違ないんですよね。。。

なかなか衝撃的な作品でした。

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