2016年3月30日水曜日

レギオン


レギオン コレクターズ・エディション 【DVD】

2010年作品

ポール・ベタニー、ルーカス・ブラック

あらすじ:神が人類に見限り、終末を迎えようとする。
その時、一人の大天使ミカエルは自ら翼を取り、人類側につく。
それは、全員が全員悪なのではなく、良い人間もいるからだと言うが・・・。

神の手先、大天使の攻撃に人類は耐え、まだ生まれぬ救世主を守れるのか?




良い感じのB級、へっぽこ作でした。

まず、どうしてもテーマにある「堕天使ミカエル」とかその辺が、文化の違いできちんと受け取れていない、というのはあると思います。

でも、その文化の人達であっても、クエスチョンマークがつくのではないかなーと想像できました。

【おはなし】

とにかくありがち、です。

ある砂漠のダイナーに、独身の妊婦、その妊婦に片思いする青年、その父親であるダイナーの主、義手の店員、車の故障で足止めされている不仲な家族(両親、娘)、などが偶然居合わせます。

そこへ一人の老婆が来ますが、最初こそ、気さくに会話していますが、老婆だというのにかなり口悪くなっていきます。

皆がぽかんとしていると、口どころか、モンスター化して、急に暴れ出し、家族の父親を噛み殺します。

何がどうなっているのかわからず、情報を得ようとしますが、TVもラジオもつながりません。

そこへ、ロスのパトカーがやってくるので、やっと助けがきたとほっとしますが、降りてきたのは、大天使ミカエルで、「神が攻撃をしてくるから、共に戦うしかない」と武器を配ります。
そして、妊婦のお腹の中にいる子は救世主だ、と言います。

頭がおかしいのかな、と思いつつも確かに周囲の様子が変なので、信じるしかなくダイナーに立てこもりますが、天使は悪魔のような手を使い、一人ずつ噛まれていきます。

そうこうしているうちに、産気づき、無事出産しますが、いよいよミカエルの目の前には、天使時代の同期? ガブリエルが立ちふさがります。

神のいいなりであるガブリエルは素直に、神に逆らうミカエルすら殺します。

ところが、死んだはずのミカエルは、その後また翼を取り戻し、再生し、今度はガブリエルが窮地に立たされます。

が、止めは刺さずに生かします。

そして、救世主と母親、それを守るダイナーの息子の三人は生き延びます。
ダイナーの息子こそ、ミカエルが言う良い人、なのでした。

希望はある、という感じでEND。

【へっぽこ感】

お話し自体はありがちでシリアスなんですけど、演出によって、コント感が強いんですね。
おばあちゃんが、刺客で蜘蛛みたいに天井を這うとか、アイスクリーム売り(アメリカでは、音楽を鳴らしながら移動するアイスクリーム売りがポピュラーなようです)が刺客とか。
怖がらせたいのか、笑わせたいのか。

ミカエルは、人間の味方をしてくれるという割には、冒頭はどう考えてもこいつが何かやらかす犯人だろ、って感じの悪人感満載で、タトゥーばりばりで、自分で羽をもぎる様子は、単なるヤバイサイコキラーにしか思えませんでした。

おまけに、人類の味方というわけではなく、あくまで良い人の味方なので、出会った警官は普通に殺してパトカーを奪っているので、冒頭特にわかりにくかったですね。

ガブリエルとの関係性などは、一般的なライバルでもあり同僚でもある、というような感じで、特にわかりにくいとかはないですけど、その分好きなテーマなんだろうなーと思いました。
演出面では個性を出しているのに、お話しそのものはフツーなのも、バランスが妙で、コントっぽく感じやすいんでしょうね。

いろいろ振り切ってしまえば「ドンデモ」の域にもなるんでしょうけど、そこまでのキレもないので、へっぽこ、って感じです。

救世主を生む母親の女の子は、なぜその子の子供が救世主なのか感がなかったです。
一応母親が「救世主だ」とミカエルに言われてから「そういえば、降ろそうと思った時に暗闇を感じて死ぬ感覚ってこうなのかな、て思って先延ばしにした」そんなことがあったのは、そういう事だったのか、みたいな感じで言うのですが、結局「その子が救世主だから」という事しかわからないので、たまたま感しか伝わりませんでした。

ただ、その母親に恋して、自分の子でもないけど、父親になろうとしているダイナーの息子は、ミカエルに評価される存在である事はわかりました。

けど、他の理由も「母を亡くした後の父親をフォローした」とかで、そんな人、この世界には他にもいっぱいいるでしょ・・・とやっぱりへっぽこ。

ダイナーが舞台なので、他の世界全体がどうなっているかは、よくわかりません。
ラジオの放送も、天使の自作自演かもしれませんし。

よくよく考えると、最後に三人生き残って脱出はしますけど、その経緯としては、「ミカエルとガブリエルのケンカが終わった」という感じしかないので、そもそも神が人間を見限ったというのは、どうなったん? というのもよくわからないところです。

救世主生まれちゃったから、もういいやって感じであっても、なんなんそれ? ですし。

ともかく、ミカエルはなんか強面だけど、実は理性的でいい人ジャン、って思いましたけど、神についてはイメージダウンしかないですよね。

いいんでしょうかね・・・。

そもそも、人類の愚行を正せよ、というようなテーマがあったんじゃないかと思いますけど、それよりは、「神って気まぐれでむちゃするよね」という印象の方が強いですよ・・・。

【まとめ】

テーマの理解度によって、作品の捉え方も変わると思いますが、私のような無知な一般人には、へっぽこにしか映りませんでした。


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