2016年3月9日水曜日
アウトロー
【タイムセール】 アウトロー(’12米)【DVD/洋画アクション】
2012年作品
原作有り
トム・クルーズ、ロザムンド・パイク、リチャード・ジェンキンス、デヴィッド・オイェロウォ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ロバート・デュヴァル
あらすじ:5人の被害者を出した無差別狙撃事件が起きた。
容疑者は、過去にも狙撃事件を起こしていた元兵士。
証拠も揃っていた。
だが、取り調べで彼が要求したのは、ジャック・リーチャーを呼べ、だった。
ジャック・リーチャーの存在は調べてもわからず途方に暮れていると、ニュースを見た本人が現れる。
ジャックは、元米軍憲兵隊捜査官で当時の事件を知る人間だったが、今では自由を大切にする男になっていた。
だが、容疑者は護送中の暴力で、昏睡状態になっていた。
呼ばれていたとは知らないジャックは、だったら用はない、と帰ろうとするが、弁護人の女性と出会い、真相を調査する事に・・・。
TVで見ました。
自分が知らないだけかもしれませんが、こんな面白い映画があったんですね~。
トムクルは侮れないなーと、改めて思いました。
俳優として、一時期はイケメンとして人気があるのはわかりますが、個人的には好みではないので、特にトム・クルーズだから見る、という事はなかったんですが、さすがに友達が好きでつきあいで見る、みたいな事があったんですよね。
それで、何気にトム・クルーズの映画って、(見たものの中では)超退屈って事はなくて、みんな結構面白いな~と気が付きました。
お金と権力持ってる上に、実は作品選びをしっかりしていて、かつセンスがいいのかなーと思います。
「バニラスカイ」も彼がオリジナルを見て、これやりたい! って言ったんですよね?
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あと、キューブリックの「アイズ・ワイド・シャット」もありました。
本作と同じ年には、「ロック・オブ・エイジズ」があって、そちらはロックもの、という事で結構楽しみにして見ました。
見る前には、原作があるものだと知らなかったので、「またトムクルが自分を格好良く見せよう見せようと、すごいなー」「逆にここまでベタなキャラだと笑えるなー」なんて思っていました。
やっぱり皆ベタが好き、という事ですよね。
もう、バニラスカイと同じような出だしなんですよ。ただあんなセレブではないんですけどね。
ベッドの側には後ろ姿だけだけど多分、モデル級の美女。
ベッドの中から見るTVで事件を知る・・・。
それだけなんですけどねw
でも、きたきたー! って感じがしたんですよね。
なんかもう、わかっててやってるでしょ。みたいなセルフパロディでしょって。
今回はさらにアウトローですからね。
頭もいいし、勘もいいし、もちろん強い。
しかもイケメンである自覚もあるから、いちいち女性に対して自身満々の態度。
そして、言うことも狙ってるとしか思えない、くさいセリフばっかり!
ただ、そのセリフには少し違和感があって、古い小説みたい・・・って思ったのですが、それも原作があるからこそ、だったんですね~。
だって、荒くれどもに囲まれて「逃げ出すなら今だぞ」とか、今時言う? みたいなw
という、緩い感じから、カーアクションや乱闘などのシリアスも含めて「カッコいいトムクルーズ」だらけ。
じゃあ、ファン意外しらけるんじゃないか、という事はなくて、そこに流れるストーリーが、普通に面白くてフックがありました。
この辺が、トムクルの作品選びの妙だなーと感じたんです。
出だしは、ありがちな無差別狙撃殺人、で始まります。
ただ、証拠もそこから導かれた容疑者元兵士も、あまりにも揃いすぎていて。
最初は、「元米軍憲兵隊捜査官(トム・クルーズ)」をおびき出す為の、事件なのかなーと思いました。
だけど、見る側は、「真犯人」と「容疑者」がそもそも違う事を見て知っています。
なので、これはただの殺人事件じゃないな、という事がすぐわかります。
そしてトム・クルーズも、どうせ奴がやったんだろう、から始まりますが、ちょっと調べればすぐに「怪しい」ということに気づきます。
そして「狙撃犯」よりも「被害者」を調べろ、と女弁護士に指示をするのですが、これがなるほどなーと思いました。
容疑者が何故容疑者かというと、過去にも同じ狙撃事件を起こしていたのですが、それは無差別に見えていましたが、詳しく調査したトム・クルーズは「実は被害者は悪事をしていた一味だった」という事実を知っていたのです。
でも、調べてみても、
・シッターと少女
・シングルマザー
・夫婦仲が悪かったが、花を買っていたサラリーマン
・夫の誕生日祝いを内緒で買いに行っていた主婦
・死んだ旦那の会社を手放さない為に四苦八苦していた未亡人
という、殺される理由がわからない人達ばかりでした。
この時私は、実は全員が調べたらなんか悪い事してた・・・? って浅く考えたのですが、そんな事はなかったんです。
報告を聞いたトムクルは、実は、そのうちの男と主婦は不倫してたとか?
とも言ってましたが。それはそれとして。
そんなこんなしてるうちに、事件の様子を伺っていた下請けチンピラが、トムクルの存在を邪魔だと思い、美人局的なチンピラに絡ませた事がトムクルにも「これは裏がある」と思わせてしまうんです。
そして、黒幕は怪しい老人で、余計な事しやがって、といってチンピラを始末するんですが、この冷血な老人、何~って思ったら、映画監督のヘルツォークとは!俳優もされるんですね。
凄みがあるはずです。
で、調査に本腰を入れるトムクルは、女弁護士を情報と色気? で振り回しながら、真相に近づいていきます。
と、同時に、身内に裏切り者が居る、ということにも気づきます。
それは、トムクルがこの件に関わった初日から、尾行されていたからです。
身内というのは、女弁護士の父である地方検事と事件の担当でもある刑事の二人。
大きな組織が、黒幕で、その行いをフォローする権力者がいる。
そして、その犠牲となったのが、今昏睡状態になっている容疑者、という事なんです。
容疑者が、容疑者だろうと思っていたのが、「濡れ衣だ」と確信になります。
という事は、被害者の中に無差別ではなく選ばれて殺された人が居る、という事。
言い方を変えると、目的の為には手段を選ばず、無実の人を平気で殺せるのが黒幕、だという事。
このあたりは、実は観客のほうが先に真犯人を知っているので、真実の詳細が明らかになるのは気持ちよかったですけど、若干もどかしさもありました。良い意味で、ですけど。
容疑者が無実であると同時に実行犯を探す。
行きついた先は、容疑者が良くいっていた射撃場。
ここのマスターがまたすごくいいキャラクターでした。
こういうハリウッド的なキャラクターって、好きです~。
緊張感あるストーリーの中でも、ちょっとほっとしますし、何より主人公にとって頼もしい味方になるから、うれしいし。おじいさんですけどw
このコミカルともいえる、おじいさん参戦も良かったですね。
最初は、客を守る為に厳しいんですけど、トムクルの銃の腕でピンと来る。
そして、真犯人がいると知ると、素直に協力するんですね。
ただ、情報を渡すだけではなく、実際最後の決戦場に現れて、参戦するんですから!
ギャグでしょ、どうか死なないで!!
とちょっとハラハラしちゃいました。
でも、なかなかの大活躍で、しかも最後は車でトムクルをピックアップまでしてくれるのですから。
「(女弁護士の)電話番号はきいとけよ」って冷やかしつつ。
ギャグといえば、この決戦は、トムクルとおじいさんの二人に対して、数名の組織が人質(女弁護士)をとっている拠点に乗り込んでいくんですけど、おじいさんは銃構えてますけど、トムクルには「あんた過去はいい腕だったけど今はだめだ」っていって、ナイフを渡すんです・・・。
素直にナイフを持つトムクル。
そして、銃乱射してる戦場の中、気が付けばそのナイフも道中落としちゃって、丸腰になってたトムクル。
結構なほのぼの具合。
だけど、決める時は決めます。
無駄に決めます!
最後、ラスボスと対峙する時、銃突きつけて完全優位なのに、自ら銃を捨てて、拳と拳の戦いを挑むとか・・・。
原作含めてなんでしょうけど、やっぱり男性のファンタジー的な感じがしますね。
昭和の少年漫画的な?
でも相手はさくっと隠していたナイフだしてましたけどw
そういえば、途中でトムクルを襲う刺客? の二人組も、狭いバスタブでバッドとか振り回すから、相い撃ちとかしてて、ほぼコントでした。
なかなかシリアスで男っぽいストーリーに、コントっぽいやりとりとかって、意外性もあって、面白かったです。
ただ、この辺が、軽い印象にはなっちゃうのかな?
途中パトカーから逃走するトムクルをなぜか、バスを待つ客達がかくまう、と言うシーンもあって、そこもほぼ意味不明でしたが、なんかよかったですね~。
バスの列にすっとトムクルが入ると、誰も騒がず示し合わせたように受け入れるんですよね。
そして、隣の男は自分が被ってたキャップを渡し、反対側の男は隠すように間合いを詰める。
うまく、バスに乗って警察から逃げた後は、無言でキャップを返して、お互いドヤ顔、みたいな。
もう、なんかある種のファンタジーですよね。
ロマン?
男の人のほうがロマンチストだっていいますけど、その一環って感じだと思えばいいんですよね?
実際、いきなりかくまうってちょっと危険だと思うけど、映画の中のシーンとしては、嫌いではないです。
と言う感じで、私には、ほどほどに緊張感もあって、ストーリーも楽しめて、笑える要素あって、だけど漫画っぽいとまでは感じないノリっていうのが新鮮で楽しかったです。
最後は、もちろん、また自由な生活に戻っていくトムクル。
いつまでも、アウトロー2とか、やって欲しいなって思っちゃいました。
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